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悪役令嬢 漫画

転生侯爵令嬢奮闘記 わたし、立派にざまぁされて見せます! 1巻 レビュー


今回紹介するのは「転生侯爵令嬢奮闘記 わたし、立派にざまぁされて見せます!」です。

お金持ちの侯爵令嬢「ユリアンヌ・ゲッスール」は、婚約者である「アルフレッド」に半年も会ってもらえていませんでした。

ユリアンヌは、ゲッスール家が寄付金により王国を救った事実から、自分こそが一番と思っていて、ワガママで丸々と太っていました。

そんなユリアンヌを見て、義弟である「カイル」から、「アルフレッド様は義姉さんと婚約破棄したいんじゃないか」という噂を聞かされます。

バカにされたユリアンヌカイルにつかみかかろうとするも、滑って地面に頭をぶつけてしまいます。

そのショックで、前世は両親もいなく、治る見込みのない難病を患い、死んでしまったことを思い出します。

前世を思い出したことで、自分はお金でも欲しいわけでもなく、贅沢したいわけでもなく、ただ寂しかったということに気づきます。

妹からアルフレッドの婚約者の座を奪ったり、義弟を金の力で分家から無理やり連れてきたり、さらに二人の容姿が美しいからと、嫉妬でキツくあたったりしたことを思い返し、ユリアンヌは自分がファンタジー小説の悪役令嬢そのものだと気づきます。

領民に重税を課せていたことで、クーデターの動きが出てるとカイルから忠告された通り、自分のせいで一族が断罪されてしまうのではと危惧します。

何も悪くないサーシャカイル、そしてゲスだが自分を可愛がってくれている親を死なせて後悔しないように、自分が「ざまぁ」された後でも、家族は幸せになってもらうように計画を立てます。

こうして、元悪役令嬢ユリアンヌによる罪滅ぼしが始まりました。

ユリアンヌは新事業を始めたり、節制をすることで、ゲッスール家「節約計画」もとい「金儲け計画」を始めます。

中身も見た目も変わったユリアンヌ、義弟と妹と徐々に関係を取り戻したり、婚約者のアルフレッドの思惑など、この先も面白い展開が満載です!

良かった点

①家族仲が大事というテーマ

ユリアンヌの最終目標が「家族を幸せにする」ことなのが、良かったです。義弟と妹とは仲が良くないが、憎み合ってるほどではなく、また父と母はユリアンヌサーシャをしっかり可愛がっているというところが、話の雰囲気を明るくしていて良かったです。

カイルの内容だけは結構悲惨ですが…。

②ところどころ笑わせてくる

そもそも名前が「ゲッスール」という時点でちょっと面白いのに、禿げてる父親のキャラに「ハゲーザー」とつけたり、太っている母親の名前も「デビュリア」とちょっと深読みできそうなのが笑いました。

ユリアンヌサーシャは普通の名前なのに…。祖父母がいかんかったんやな…。(カイルは義弟なのでノーカン)

③展開の速さ

ユリアンヌが、一巻の内に痩せて綺麗になるという話の速さに、もう少し内容が欲しかったという方もいらっしゃるかもしれませんが、”主人公が段々綺麗になっていく”という漫画を結構読んでいると、過程の話より、その先の展開のほうが面白い場合もあるので、これはこれで良いと思います。

④難しい話がない

領地経営改善のために出した新事業のことや、ユリアンヌが痩せた原因(お茶や運動)などについて、細かく難しい話はほとんどないので、楽にして読むことができたのが良かったです。

気になる点

①カイルとサーシャについて

ユリアンヌにあれだけ虐げられてきたのに、少し変わり始めてきたからといって、すぐ警戒を解いてしまうチョロさは気になりました。(話のテンポ的に仕方ないですが)

2巻の感想について

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漫画 聖女・皇女

戦場の聖女 ~妹の代わりに公爵騎士に嫁ぐことになりましたが、今は幸せです~ 1巻 レビュー


今回紹介するのは「戦場の聖女 ~妹の代わりに公爵騎士に嫁ぐことになりましたが、今は幸せです~」です。

ヘルトリング伯爵家の「フィーネ」は、父親と侍女の間にできた不貞の子であったため、親子と妹の「コリンナ」から迫害されていました。

18歳になったある日、フィーネは父親から「明日から戦場で軍医として働いてもらう」と言われ、強制的に軍医にされました。

常に死の危険が付きまとう恐怖がありましたが、騎士や兵士の人に優しくされ、軍医と言う職業に誇りを持っていました。

一方、コリンナは父親と母親の間に生まれた子であり、両親の愛を一身に受けて育てられました。

容姿が美しいだけでなく、”百年に一人”と称される天才治癒士で「聖女」と呼ばれていました。しかし、性格は両親と一緒にフィーネを迫害するくらい最悪でした。

戦場にてアレクと言う騎士が、公爵騎士「レオン・ランセル」が負傷したので、レオンを救ってくれと、聖女であるコリンナに頼み込みます。

コリンナは治療に向かうのですが、レオンの酷い容態を見て、逃げ出してしまったようで、アレクは代わりに、軍医であるフィーネに治してくれと頼みに来ました。

フィーネは無事、レオンを治療することに成功しました。

そして後日、レオンからフィーネに婚姻の申し込みが来たのでした。

良かった点

①悪役の初期評価が主役より上

最初はコリンナが聖女と呼ばれるくらい世間の評価が高く、また容姿も良いことで、後々フィーネがこの評価をどうやって覆していくのか、コリンナとヘルトリング家はどう破滅していくのかをより楽しみにさせる設定だと思いました。

②主人公(フィーネ)の設定が良い

家族に虐げられながらも、軍医として逞しく生き、性格も礼儀正しくて優しく、治癒魔法が使えるという、可愛そうな境遇だけれどもそれに負けないでいる、というところがフィーネの魅力になっていると思います。

主人公の設定や性格は、漫画を快適に読む際に非常に重要になってきますので、この点はバッチリです!

気になる点

①レオンのキャラについて

あまり感情を表に出さず、クールなキャラと言う認識でいたのですが、読んでいると結構感情を出しているところもあり、表情も豊富なので、少しキャラがぶれているかな?と思いました。

2巻の感想について

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漫画

2023年 1~6月のおすすめの漫画ランキング

このブログで紹介した「2023年の1月から6月まで」の個人的オススメ漫画をランキング化しました!

1位「俺の死亡フラグが留まるところを知らない


紹介した漫画の中で数少ない、悪いところがなかった漫画でした。

この漫画に惹かれたところは、「主人公の魅力」です。

主人公である「ハロルド・ストークス」は、ゲームでは極悪非道とされていましたが、別人格が憑依していることで、「悪役」としての孤高さや強さを持ったままで、主人公たちをサポートしていきます。

さらに謎の力で傲岸不遜に立ち回らなければいけなくなっているという点が、ハロルドの孤高さをさらに際立たせています。

傲岸不遜にしながらも、ハロルドは実際には主人公や主人公のパーティメンバーを助けているので、関わった事のある人物が味方になり、「誰にも靡かないが、後から人がついてくる」というスタイルなのが、読んでいて爽快でした。

死亡フラグを避けるため、シナリオをなるべく変化させずに、結末だけを良くしていくという、根本的にはちゃんと自分のためであるという点も、人間らしさを出せていて良かったです。

2位「悪役令嬢の追放後! 教会改革ごはんで悠々シスター暮らし


この漫画に惹かれたところは「エリザベスとレオニードの関係の変化」です。

主人公である「エリザベス」は国外追放された元悪役令嬢なのですが、なぜか”聖獅子の大剣”と呼ばれている騎士団長「レオニード」に好意を抱かれていました。

レオニードエリザベスの追放先の教会の近くに家を買って住み、監視と称して教会に通うことでエリザベスと親しくなろうとします。

レオニードは基本的に口数が少なく、最初はエリザベスを前にすると、緊張してしまうところがあり、初恋をした男子を見ているようで、とても微笑ましいところがあります。

しかしそれだけでなく自前の強さで、エリザベスの脅威となるものはすべて排除していくというかっこよさもあり、「基本的には人に対して感情を出さないが、エリザベスにはなんでもしてしまう」というギャップが魅力でした。

対してエリザベスは、追放されたことを根に持たず、むしろ教会で自由に生きられることを喜んでいて、前世のイベントプランナーの性か、面白おかしく楽しく過ごそうという、恋愛ごとなんて全く考えていない生き方をしていました。

レオニードの恋のライバルがいろいろ出てきて、レオニードエリザベスのことを守りながら、他の男に渡さないように奮闘するのですが、二人で一緒に過ごしていくうちに、段々とエリザベスレオニードの気持ちに気づいてきて、少しずついい雰囲気になっていくのを見るのがとても面白く、あっという間に読み切ってしまいます。

なんと、この漫画は悪役令嬢モノとしては大変珍しく10巻まで出ており、間違いなく人気がある作品と言って良いでしょう。

3位「悪役令嬢セシリア・シルビィは死にたくないので男装することにした」(リライト中)


この漫画に惹かれたところは「斬新な設定とキャラ絵」です。

主人公の悪役令嬢セシリア・シルビィ」は、断罪または殺害エンドを避けるため、「セシル・アドミナ」という男として生きるという、なんとも思い切ったことをするお話です。

女性が男性として生きるという事は大変ですが、セシリアは見た目が良いので、男装してもイケメンになり、女生徒から追いかけまわされたりします。しかも、それだけでなく男性陣にも影響を与えることになります。

セシリアの婚約者であり、王太子の「オスカー・アベル・プロスペレ」から、幼少期のセシリアは「純粋無垢の聖女の中の聖女」という評価をされており、その後、セシリアは病弱という設定でオスカーに会わないようにしてきたため、オスカーセシリアに好意を抱いたままでした。

オスカーはなんとかしてセシリアに会おうと、セシリアの友人だと言うセシルに詰め寄るのですが、距離を詰めるごとに、同じ男(女性ですが)なのにセシルのことを意識してしまうオスカーの葛藤が、とてもニヤニヤできるので、すごくおすすめです。

キャラクター一人ひとりが丁寧に描かれていて、時にはデフォルメの可愛い絵も交えてくるので、絵を見ているだけでも面白いです。

以上3作品が、個人的ランキングにランクインしました。どれもまだまだ続いていて、現段階で5巻以上出ていますので、一度にたくさん読みたい方にもオススメです!

ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~」(リライト中)

アニメ化済み


悪役令嬢レベル99 ~私は裏ボスですが魔王ではありません~

アニメ化済み


などが、たくさんの方にオススメしたい作品です。

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恋愛もの 漫画

煙と蜜 1巻 レビュー


今回紹介するのは「煙と蜜」です。

大正5年、「花塚姫子」という12歳の娘と帝国陸軍の少佐である30歳の「土屋文治」は年の離れた許嫁で、文治姫子の家族と女中が住む家に訪れ、二人の関係を深めていくというお話です。

姫子文治にベタ惚れのようで、12歳という事もあり、文治に対して照れたり恍惚としていたりと、初々しい反応が多くとても可愛らしい女の子でした。

ただの恋する乙女と言うわけではなく、母や女中の助けになろうと一生懸命頑張る真っ直ぐで素直な子です。

文治は目の下にくまがあり、怪しさと少しの怖さがある見た目ではありますが、姫子の母や女中だけでなく、許嫁とはいえまだ子供である姫子にまで丁寧に敬語で話す紳士でした。

軍人であるにもかかわらず、部下にも気さくに接することができていて、慕われていていました。

なにより姫子に対する態度が非常に柔らかく、時折親のようなところもありますが、姫子に敬意をもって接しており、姫子を大切に想っていることが伝わってきました。

良かった点

①姫子がとにかく可愛い

②舞台が大正時代であること

汽車や香水、煙草といった「大正浪漫」が感じられ、和と洋のバランスが丁度良く、女性を今風の可愛らしい絵で見ることができながら、現代には無い恋の在り方やシチュエーションを見ることができる良い漫画だと思います。

大正時代には恋愛結婚というものはほとんどなく、家の都合で結婚させられるのですが、姫子の場合は文治を好いており、文治姫子を大切に扱っていて、大正時代には珍しい愛の育み方をしており良かったです。

③愛のバランス

姫子文治への憧れでもある恋愛感情の大きさが、文治を困らせるほどのやりすぎ感はなく、文治姫子への対する想いも、落ち着いた余裕を持つ男性の距離感の取り方の具合から、ゆっくりと大切に関係を深めていこうというところが伝わってきて、微笑ましく先の展開が気になるバランスで良かったです。

気になる点

①読む方には昔の時代であることを留意しておいてほしいです。

姫子の性格は、一歩引いて男性を立てるという「昔の」一般的な女性像なので、女性が男性を引っ張っていくお話を見たい人は注意です。

2巻の感想について

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漫画 異世界転生

公爵令嬢に転生してしまったので、メンタル乙女な俺は、全力で女の子を楽しみます 1巻 レビュー


今回紹介するのは「公爵令嬢に転生してしまったので、メンタル乙女な俺は、全力で女の子を楽しみます」です。

アラサーの男性が突然死んでしまい、「ミランダ・ミランディール」という女の子に転生するお話です。

ミランダ男性は、別の世界で、同じタイミングで死んだようで、ミランダは「両親を悲しませたくない」「ループにつかれた」ので、男性に私(ミランダ)として生きてくださいと言い残し、消えてしまいました。

目が覚めると、男性ミランダに転生していて、7日間も高熱を出していて生死をさまよっていたことが分かりました。

男性ミランダはこのタイミングでループしていたのだろうなと思いました。

異世界転生モノの悪役令嬢モノなのだろうかと予想しました。

男性ミランダと入れ替わったことを隠してもボロが出ると思い、記憶喪失だという事にしました。

まだミランダが5歳だったこともあり、しばらくするとミランダが記憶喪失になった事で家族に走った動揺は落ち着き、ミランダは優しい家族やメイドに囲まれ、無事に過ごしていました。

6歳になり、学力、作法、魔法などの淑女教育を受けることになりました。

中身は少女趣味のアラサーの男性ですが、一人前の公爵令嬢として矯正されていくのでした。

良かった点

①主人公のセリフが少ないという斬新な点

主人公の思考がこの漫画の中心となっており、ミランダのセリフ自体が少なく、迂闊なことや余計なことを言わないので、読んでいて安心感がありました。

②可愛い女の子なので、基本周りはみんな優しい

両親や兄弟に溺愛されており、ミランダ自身も色んな表情を見せてくれて、とっても可愛いので、見ていて癒されました。中身はアラサーの男性ですが、そのことは自分しか知らなければそれでいいのです笑。

気になる点

①可愛い存在になりたいという願望は理解されないことが多いという点

私も特に女の子になりたいという願望はありませんが、癒し系の生物になりたいと思ったことはあります。女性からするとそういう願望は理解できなくて、読みづらいかもしれません。

ちなみにVRなどで、美少女キャラクターを自分のアバターにする方々はそういった願望をお持ちなのでしょうか。確かに愛される存在にはなりたいですよね!

2巻の感想について