今回紹介するのは「断罪されたダメ王子、拾いました。」です。
この漫画は「断罪」「王子」「育成」という設定が好きな方におススメできる作品です。
悪役令嬢が逆転する本が好きな宿屋の主人「エマ・ノーウィンラー」が、徹夜で本を読んでしまい、朝に急いで開店準備をしようとすると、足元にボロボロのガハマ王国第一王子「クルヒ・ソル・デアシュターン」が居ました。
第一王子であるクルヒが何故ボロボロになっていたかというと、クルヒは18歳の生誕祭で、婚約者「ミディ」の悪評を流し、浮気相手のマリカルと婚約する為に、ミディを貶めて婚約破棄を試みます。
しかし、マリカルは王が仕向けたおとりであり、クルヒが王としてふさわしいかの最後の試験でした。
見事に引っかかってしまったクルヒは、王にデアシュターン家からの追放を言い渡されており、すべてを失っていたからでした。
庶民になってしまったクルヒは、かつての自信や王子としての佇まいを失ってしまっており別人のようになっていました。
エマも最初はクルヒのことを王子と知らず、王族のみがつけるピアスと金色の瞳でやっと第一王子と分かったのでした。
エマは、背中を丸めてうつむいているクルヒなんて、自分の推していたクルヒと解釈違いだということで、かつてのクルヒを取り戻すために、褒めて伸ばしていく「クルヒ再生プロジェクト」を始動するのでした。
良かった点
①クルヒの豹変っぷりが面白い
性悪で尊大だったクルヒが、一日という早さで、自信を無くし自暴自棄になったのが面白かったです。
変にプライドが残っておらず、素直に仕事をするところがとても好印象で、これから再起していってほしいと思えるキャラで良かったです!
②斬新なポジション
断罪された悪役令嬢でも王子でもなく、庶民に落ちぶれた王子を支える「ただの宿屋の主人」が主人公なのが、斬新で面白いと思いました。
今までの漫画にはない展開が期待できそうです。
③クルヒが簡単に調子に乗らないところ
ある程度読み進めると、自信がつきそうなストーリーが出てくるのですが、それであっという間に元に戻るお調子者ではなく、深刻そうなのが、可哀そうですが漫画として面白いなと思いました。
気になる点
①クルヒに対して王側はもう少しやりようがあったのではないかという点
大きすぎるショックによる豹変というのも分かるのですが、それでクルヒが犯罪に手を染めたり、逆上して暴れたりしなかったことを考えると、もっと強引に諭していればよかったのでは?と思いました。
しかし、これに関しては教育方針みたいなものですから、漫画に対する不満点というわけではありません!
2巻の感想について