ネタバレ注意
「転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す A Tale of The Great Saint」の7巻の感想です。
~あらすじ~
サザランドの住民は、大聖女に恩義を返すために大聖女の生まれ変わりが来ることを望んでいて、フィーアはその生まれ変わりだと認定されたので、フィーアはサザランドに滞在する間、大聖女の生まれ変わりとして過ごすことにしました。
~今回の内容~
カーティスの秘密が明らかになり、フィーアは心強く信頼できる味方を得ることができました。
カノープスの忠誠心が高かった理由や、サザランドをセラフィーナ(フィーア)がどうやって救ったかなどの回想がありました。
~感想~
カーティスの行動にも驚きましたが、その原因はもっと驚くものでしたね。結局カーティスの実力はその後も強いのかどうかが分からないままでした。魔物の生命力などを数値化できるフィーアですら、今のカーティスの実力が分からないと言っていましたから、かなり複雑な状態なのでしょう。
フィーアがセラフィーナであった時も、幼少期から騎士の強さが分かるなど、並外れた能力があったようですね。
大聖女時代はかなり過密なスケジュールだったようですね。1年前からすべてのスケジュールが埋まっているという、ほぼ休みがない状況で役目を果たしていたようですが、他の聖女たちもそうだったのでしょうか。
サザランドへ向かう工程のことを考えると、セラフィーナは相当なタフだったように思えますが、この作品に登場する善人は自己犠牲のような精神を持っている人が多いですね。
責任者としての立場と仕事をこなさなければならないというのはわかりますが、シリルの幼少期や、フィーアがセラフィーナであった時などは逃げ出してもおかしくない状況だと思いますよね。
体力的な面ももちろん、魔力量の多さや魔法そのものも規格外だったようで、このすごさなら魔王を討伐できたのも納得できました。しかし、フィーアに転生した今、大聖女だった時と同じくらいの力を使うことができるのでしょうか?
これまでの出来事から見ると今世の実力も並外れていますが、まだ『病魔根絶』のような分かりやすく規模の大きい魔法を使っていないので、判断が難しいところです。
今回の特殊な黄紋病も回復させることが可能だったようなので、もしかしたら全く力は衰えていないのかもしれませんね。
そう考えるとこの状態でも魔王の右腕にかなわないと言っていたので、兄王子たちの実力も相当高かったのでしょうか。今回は信頼のできる強力な騎士たちとで討伐に行きたいですね。
~推しポイント・好きな場面~
セラフィーナがサザランドに到着して、あっというまに住民を救って見せたところがすごかったですね。その後の後光を浴びたセラフィーナの姿も神々しく、まさしく大聖女という感じでしたね。
たまにフィーアが同じような微笑み方をするときがありますが、大聖女のスイッチが入っているときのフィーアは好きなんですよね。
セラフィーナの時は16歳で、フィーアがいま15歳なので、精神年齢は30歳くらいということですね。まぁ大聖女の仕事をこなしているところを考えるともっともっと成熟しているかもしれませんが…。
セラフィーナが死んだときの年齢はわからないのですが、フィーアももう少し成長すれば落ち着いてくるのでしょうか笑。
~気になる伏線~
フィーアはカーティスに魔王の右腕のことを話さないことにしたようですが、いくらカーティスが察しの良い騎士だといえど、裏切られて捨てられたことや拷問されたことなどは知らないと思うので、刺激しない程度に話をしておいたほうが良い気もするのですが…。
この判断が今後どう影響するのでしょうか。
~この巻の見どころ~
カーティスの前世の記憶が今まで謎に包まれていた部分を明らかにしてくれました。7巻で一番大切な部分はここですよね。
フィーアが嬉し涙を流している場面も、とても印象深いシーンでしたので必見です!