ネタバレ注意
「転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す A Tale of The Great Saint」の6巻の感想です。
~あらすじ~
フィーアはサヴィスから「10年前にサザランドで起きた内乱”サザランドの嘆き”」のことで、公平な立場で誰か弾劾されるべきかを見てくるように言われるのでした。
~今回の内容~
シリルの過去や葛藤について語られたり、フィーアがサザランドの住民から「大聖女の魂を持った生まれ変わり」だと当てられてしまいます。
~感想~
フィーアはついに大聖女の生まれ変わりであることがバレてしまいましたね。流石にまだフィーアが前世の記憶を持っていることには気づかれていないので、致命的な出来事ではないでしょうが、魔王の右腕に伝わってしまったら警戒はされてしまうでしょうね。
一応サザランドの住人たちは大聖女を信仰しているので、おおっぴらに大聖女の生まれ変わりが存在したと外へは漏らさないと思いますが…。
大聖女の赤は『暁の赤』だとひそひそ話されていた時に、私の髪もそのように表現されたことがあると言ってしまったり、今回のフィーアはめちゃくちゃやらかしてしまっていますね笑。
そんな隙だらけなフィーアだからこそ、至尊で美麗というイメージの大聖女から外れていて、大聖女そのものだと気づかれていないのでしょうね。しかし読者的にはドキドキハラハラです…。フィーア自身よりも心配している気がします笑。
シリルの過去も壮絶なものでしたね。王家の血を引いているとはいえ、幼少期から両親にあのように扱われていてはグレそうなものですよね…。懐が深く優しい人物に育ったのは他の要因があったのでしょうか?
今回の回想ではそのようなことは一切語られていないので、シリル自身がもともと志の高い人間だった可能性もありますね。
しれっと書かれていた気になる点なのですが、フィーアは15歳だとありましたが、シリルとお酒を飲んでいましたよね?この世界では子供のころからお酒を飲むことができるのでしょうか…。
27歳の男性と15歳の女の子が夜に一緒にお酒を飲んでいると変なイメージを持ちそうですが、シリルとフィーアだと年の離れた兄妹や親子のように感じるのが面白いですよね。
次回、フィーアは無事?に大聖女の生まれ変わりとしてふるまうことができるのでしょうか。今までのことを考えると、住人は性格のことはあまり気にしていないようなので、大聖女を演じられるかどうかという心配より、本物だとばれないように気を付けたほうが良いかもしれませんね!
~推しポイント・好きな場面~
シリルが「もしフィーアが聖女だったら信奉者になっている」というようなことを笑いながら言っていたのが面白かったです。フィーアが実は大聖女本人だと分かった時、シリルはどんな反応をするのでしょうか?
一緒に過ごす時間が長ければ長いほど、関係性が保たれそうな気がするんですよね。個人的にはこの関係が変わらないでいてほしいなと思います。
~気になる伏線~
第13騎士団長の「カーティス」は、フィーアから見ると”人を従わせる力を感じない”様でしたし、何故かサザランドの住民に受け入れられているところが気になりますね。青騎士である「カノープス」と何か関係性があるのでしょうか…?
~この巻の見どころ~
フィーアがサザランドの住民に対して、時折慈愛の目を向けるところが注目ポイントだと思いました。
この瞬間だけフィーアが15歳の少女ではなく、偉大な大聖女として見えるのですよね。普段のフィーアがお転婆なのは今世で育った環境が影響しているのでしょうか?
大聖女だった頃も無茶をしていたようですが、言葉遣いや態度からも完全に人の上に立つ人物のように感じられましたよね。
今後フィーアは成長していくことで、より大聖女らしくなっていくのでしょうか。
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