今回紹介するのは「高飛車王女は黙ってない」です。
この作品は、グリーク帝国の第二皇女「クローディア」が、優秀な情報網とキレる頭脳、そして美しい容貌を持って、他人を貶める悪女を成敗する、痛快なお話です。
いきなり、平民出の男爵令嬢「ララ」に、王子「ジル」を寝取られてしまう公爵令嬢「クリスティーナ」の場面から始まりました。
クローディアは、その場面に堂々と割って入り、なんと30ページほどですべて解決してしまうという怒涛の展開から始まりました。
試し読みなどで少し読めると思うので、是非ご覧にはなってほしいです。クローディアは誰しもの視線を集め、またその場の誰よりも強いという空間を作り出していて、とても魅力的で強かな女性だと、強く印象付けるように描かれていました。
そして次は、「腹違いの妹を虐めぬく性根の腐った悪女」と噂されている、トワイデル伯爵家の長女「ミリアーナ」に会いに行きます。
ミリアーナは義妹の「ライラ」を虐めた事実などなく、ライラによって悪評を流され、全てを奪われた不幸な少女でした。
クローディアは、ライラの「欲しいものを手に入れる為なりふり構わない姿勢」は好きだが、「他に誰かを、特に子供を巻き込むのはいただけない」、と言った時のクローディアの表情から、彼女も過去に何かあったのかなと推察します。
クローディアは優秀な情報網を使い、相手のことを調べ、噂は嘘だったという話を流したり、あれよこれよと話を進め、1巻の最後で、あっという間に逆転する前まで来てしまいました。
この作品に驚かされたのは、「ヒロインに婚約者を取られた令嬢」が主人公の漫画が増えてきましたが、その話をさらに上の立場から解決するという斬新な設定です。
私自身、理不尽な仕打ちを受けた令嬢が主人公の漫画は、このサイトでも紹介しているように、多く読んでいますので、同じような漫画を読んできた方々には強くお勧めできます。
良かった点
①斬新な設定
②クローディアの力の強さの多彩さ
明晰な頭脳、情報網、美貌、魔術、王家とのつながりなど、クローディアには一般人とかけ離れた力を持っており、ほとんどの問題に介入できるという点が良いと思いました。
③不幸な令嬢系の漫画を読んだ人ほど刺さるストーリー
気になる点
①キャラクター絵は可愛く描かれているが、独特な感じはない。
色んなキャラが居て、一人ひとり違いが分かるくらい、多彩なキャラを描いていてすごいと思いましたが、他の漫画と比べても同じような絵の表現の仕方かなと感じました。