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売れ残りの奴隷エルフを拾ったので、娘にすることにした 1巻 レビュー


今回紹介するのは「売れ残りの奴隷エルフを拾ったので、娘にすることにした」です。

この漫画は「可愛い自分の娘」「最強主人公」「子育て」という設定が好きな方におススメできる作品です。

どんな地図にも載っていない、最も地獄に近い悪人の街”ゼニス”の兄貴分「ヴァイス・フレンベルグ」は、奴隷商のところでハイエルフを見かけます。

ハイエルフは一般には知られていないエルフの上位種で、絶滅したと言われていました。

ヴァイスは思いつきでハイエルフを買い取り、自分の子どもとして育てることにしました。

ハイエルフの子どもは、おそらく今までひどい目に遭いつづけた為、心を閉ざしており、話すこともできずこちらから話しかけても何をやっても無反応でした。

育児経験の全くないヴァイスが、試行錯誤しながらもハイエルフの子どもが人の心を取り戻すために愛情を注いでいくというお話になります。

良かった点

①ヴァイスが強くてリリィ(娘)のことをあまり心配しなくていい点

子供を育てていくにあたって必要なのは親の愛情もそうですが、ファンタジー世界では強さも必要だと思うので、リリィが簡単に死んでしまうことはなさそうで安心して読むことができました。

②リリィがしっかり可愛くて「守ってあげたくなる娘感」がある

丸っこくてちんまりしたリリィはさながら子猫のように可愛く、少しずつ心を開いてなついてくれる様にとても癒されました。

③話のテンポが良い

最序盤ということもあってか、とんとん拍子に話が進んでいたので、展開にマンネリ化がなく読み進めていて面白かったです。

気になる点

①書きおろしショートストーリーについて

もちろんSSがあることはありがたいのですが、個人的な意見として、こういうのを見るたびにその分漫画ページを増やしてほしかったなと思ってしまいます。

2巻の感想について

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断罪されたダメ王子、拾いました。 1巻 レビュー


今回紹介するのは「断罪されたダメ王子、拾いました。」です。

この漫画は「断罪」「王子」「育成」という設定が好きな方におススメできる作品です。

悪役令嬢が逆転する本が好きな宿屋の主人「エマ・ノーウィンラー」が、徹夜で本を読んでしまい、朝に急いで開店準備をしようとすると、足元にボロボロのガハマ王国第一王子「クルヒ・ソル・デアシュターン」が居ました。

第一王子であるクルヒが何故ボロボロになっていたかというと、クルヒは18歳の生誕祭で、婚約者「ミディ」の悪評を流し、浮気相手のマリカルと婚約する為に、ミディを貶めて婚約破棄を試みます。

しかし、マリカルは王が仕向けたおとりであり、クルヒが王としてふさわしいかの最後の試験でした。

見事に引っかかってしまったクルヒは、王にデアシュターン家からの追放を言い渡されており、すべてを失っていたからでした。

庶民になってしまったクルヒは、かつての自信や王子としての佇まいを失ってしまっており別人のようになっていました。

エマも最初はクルヒのことを王子と知らず、王族のみがつけるピアスと金色の瞳でやっと第一王子と分かったのでした。

エマは、背中を丸めてうつむいているクルヒなんて、自分の推していたクルヒと解釈違いだということで、かつてのクルヒを取り戻すために、褒めて伸ばしていく「クルヒ再生プロジェクト」を始動するのでした。

良かった点

①クルヒの豹変っぷりが面白い

性悪で尊大だったクルヒが、一日という早さで、自信を無くし自暴自棄になったのが面白かったです。

変にプライドが残っておらず、素直に仕事をするところがとても好印象で、これから再起していってほしいと思えるキャラで良かったです!

②斬新なポジション

断罪された悪役令嬢でも王子でもなく、庶民に落ちぶれた王子を支える「ただの宿屋の主人」が主人公なのが、斬新で面白いと思いました。

今までの漫画にはない展開が期待できそうです。

③クルヒが簡単に調子に乗らないところ

ある程度読み進めると、自信がつきそうなストーリーが出てくるのですが、それであっという間に元に戻るお調子者ではなく、深刻そうなのが、可哀そうですが漫画として面白いなと思いました。

気になる点

①クルヒに対して王側はもう少しやりようがあったのではないかという点

大きすぎるショックによる豹変というのも分かるのですが、それでクルヒが犯罪に手を染めたり、逆上して暴れたりしなかったことを考えると、もっと強引に諭していればよかったのでは?と思いました。

しかし、これに関しては教育方針みたいなものですから、漫画に対する不満点というわけではありません!

2巻の感想について

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やり直し公女の魔導革命 1巻 レビュー


今回紹介するのは「やり直し公女の魔導革命」です。

この漫画は「主人公が初期から優秀」「転生系」「ファンタジー設定」という設定が好きな方におススメできる作品です。

ロボット開発を仕事としているとある女性は、幼い頃から同じ夢を見続けていました。

その内容とは、魔法が存在する世界で魔道具作りを得意とする「レティシア・エインズワース」として生きていていましたが、第二王子と婚約させられた後に無実の罪を着せられ、自分と家族と使用人すべて処刑されてしまうというものでした。

仕事が評価されて表彰されることになったため、タクシーで会場に向かっていた途中に事故にあってしまい、その結果夢で見たレティシアに転生します。

レティシアは12歳の頃に王に婚約の話をされて倒れ、5日も眠り続けていたとのことでした。

1度目の人生の最悪の未来を避けるために、自分が処刑された原因である「アルヴィン」王子との婚約を破棄することにしました。

その方法とはエインズワース家を継ぐことで、婚約を無理強いできないようにすることでした。

家を継ぐためには実績が必要なので、前世の知識を使って「誰も見たことがない画期的な魔道具の開発」をすることにしました。

レティシアが自分の才能と前世の知識を使い、最悪な未来を回避していくという内容でした。

良かった点

①レティシアの目的が分かりやすい

転生してなんとなく生きていくわけではなく、死なないために婚約を回避するという明確な目的があるので、ストーリーが理解しやすく良かったです。

②主人公(レティシア)にある程度の強さがある

前世の知識や魔法が使えることによって、ある程度の敵には勝てそうな感じだったのでちょうどいい強さだと思いました。あまり強すぎるとそもそも処刑されるということに現実味がないので。

気になる点

①レティシアがエインズワースを継ぐという点

兄が二人もいるのに家督争いにならず、素直に末っ子のしかも女の子に継がせるという展開に少し違和感を抱きました。

2巻の感想について

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悪役聖女のやり直し ~冤罪で処刑された聖女は推しの英雄を救うために我慢をやめます~ 1巻 レビュー


今回紹介するのは「悪役聖女のやり直し ~冤罪で処刑された聖女は推しの英雄を救うために我慢をやめます~」です。

この漫画は「聖女」「やり直し」「ざまぁ系」という設定が好きな方におススメできる作品です。

太陽教会の元大聖女「ローズ・スノウ」は、初代大聖女の生まれ変わりと言われるほど優秀でした。しかし神聖術の使い過ぎで耐用年数が過ぎたため、聖女の座を下ろされてしまい、莫大な仕事を押し付けられていました。

代わりに義妹である「ユースティア」が現大聖女になりましたが、ユースティアローズと比較されて周りから劣っていると言われた逆恨みで、ローズに嫌がらせをしていました。

ローズは、ユースティアと太陽教会大教皇の「イヴァン・アントニウス」に冤罪をかけられ、魔族と通じ人類を裏切った「稀代の大悪女」として処刑されてしまいました。

処刑された後に目が覚めると、自分が死ぬ2年前に戻っていました。

ローズは2度目の人生は、死ぬ前に「言いたいことを我慢せずに言って、やりたいことは全部やる。嫌なことは嫌と拒否して好きなことは全力で楽しむ」と誓った通りに生きていくことにしました。

ローズは演技をして、自分をユースティアに最前線で働かせるように命令させて狙い通り、死神と呼ばれる「ギルティア・ハークレイ」の部隊へ所属することができました。

ギルティアには色々な悪評が囁かれていましたが、本当はわざと悪役になって人々を守っており、ギルティアは一度目の人生では惨たらしい死を迎えてしまったため、今度はどんな手段を使ってもギルティアを救うことに決めていました。

ローズがこれから、推しであるギルティアが死なないように立ち回っていくというお話です。

良かった点

①主人公であるローズが強かで爽快感がある

極めて不遇な境遇にいるローズですが、そんな環境に負けずに自分のやりたいことをやろうとしている強さに爽快感を感じました。優柔不断な主人公が苦手な方にはおすすめできる作品です。

②ローズが強い

ギルティアと互角以上の戦いができるということは、これからの展開をパワーで解決できるところもあるということなので、戦闘シーンが見たい人にはおすすめできます。

気になる点

①ローズの性格に癖がある

数ある作品の中でも、かなり自我が強く個性的な性格をした主人公だと思いました。目標に向かって全力で進んでいくので、感情移入しにくい点があるかもしれません。

②神聖術が使えるのか使えないのかが分かりにくい

神聖術が使えないとあった割には、対ギルティア戦で使っていたりと矛盾を感じる点がありました。(一応「ほとんど」使えないというセリフはありましたが…)

2巻の感想について

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ニコラのおゆるり魔界紀行 4巻(最終巻)感想

ネタバレ注意


4巻では、ついに母親との再会を果たします。

ニコラが隠れ里の子どもを羨ましがって泣いていた時、やっぱり励ましてあげるサイモンも好きですが、岩陰でこっそりもらい泣きしていたブルーノが可愛すぎました。

セントラルダークへ向かう魚船から見られる夜の深海の景色がとても綺麗でした。見開きで大きなコマでしたが、大変迫力がありました!

追手から逃げる途中、ニコラたちを逃がすために、ブルーノが「ここは通さん」と言って剣を抜いたシーンがめちゃくちゃカッコ良かったです。みんな一緒に逃げられて本当に良かった!

ニコラアルマが一緒に寝るとき、お互いに花の魔法を使いながら、笑顔だったのがとても幸せそうに感じました。

サイモンと別れるとき、サイモンニコラ「俺たちはずっと相棒だ」と言ってくれましたが、このセリフからサイモンニコラを保護すべき対象だと考えていたのではなく、頼れる相棒として認識していたことが分かったのがとてもグッときました。

別れなければならないとわかった時、花の魔法が枯れてしまったのが驚きました。魔法に影響するほどショックだったのでしょうね。

最後の結末はここでは伏せておきますが、とても納得できるいいエンドだったので是非読んでみてほしいです!

総評ですが、斬新で色々な面白い設定のある魔界という舞台や、出てくる種族や物が工夫されていて引き込まれるような面白さがありました。

魔法の表現も上手に描かれており、白と黒の使い分けによる光の具合が想像しやすかったです。

主人公のニコラはまんまるで可愛らしく、相棒のサイモンは少し大人な感じで、ブルーノや他の仲間たちもみんな心優しく思いやりのあるキャラクターで、心温まるお話になっていました。

絵も設定も普通とは違う、いい意味で「型」に嵌らない漫画だったので、自信を持ってお勧めできる作品でした!

ハルタコミックスの漫画は良い漫画が多く大変お世話になっております。私おすすめの漫画誌です!今後もハルタで私好みの漫画をレビューしていこうと思います!

3巻の感想について