ネタバレあり注意
今回は「はめふら」スピンオフ作品、「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…絶体絶命!破滅寸前編」の最終巻である3巻の感想を述べていこうと思います。
前回は、怪しいキャラが影を見せて終わり、といった感じでしたね。
今回は、そのキャラの名はノエリア・フロレス。彼女は、かつてカタリナがしたように、光の魔力の持ち主であるマリア・キャンベルに対して、悪事を働きます。
ですが、その最中、前回仲直りしたシエナ・ネルソンが止めに入ります。しかしその場は収まったものの、ノエリアの矛先はシエナに向かうことになります。
ノエリアは上級貴族で、シエナは下級貴族ということもあり、プライドが傷ついたのでしょうか、思ったよりすぐ標的を変えましたね。現実でも、学校や職場で傲慢な方がいなくなったら、次は別の人が問題になることってありますよね。
ノエリアとシエナは絶体絶命!破滅寸前編にしか出てこない、オリジナルキャラクターとなるので、このシーンは本編では起きなかったこととなりますね。いわばノエリアは新しいエネミーとして、この作品ならではの新しい展開にするために用意されたキャラでしょう。
さて、ノエリアの標的となった、シエナですが危ないところをカタリナに助けてもらえました。より一層、カタリナはノエリアの恨みを募らせてしまいました。が、この状況では、カタリナが助けに来られなければ、シエナは傷つき、今度はノエリアが追われる展開になりますし、どちらにせよ、そうなる前に助けられたのはよかったと言えるでしょう。
次にカタリナがすることと言ったら、国外追放された場合の対策です。剣の稽古、農業など着々と準備は進んでいますが、まだまだやることはあります。他の国で暮らすには、なにが必要なのか?ということを知るために、カタリナは動くことになります。使用人に聞いてみたり、魔法省へ見学に行ったりしてみましたが、ジオルドにすごく警戒されていました。もうこの時点でジオルドはカタリナに対して特別な感情を抱いていることが想像できますね。興味から好意に変えていくことはカタリナの得意技なのですかね(笑)。
そして、ついにやってきました「断罪イベント」。しかし本来のイベントと異なり、断罪に参加するはずの生徒会メンバーはおらず、ノエリア一人による断罪でした。逆にそこへ、マリアやジオルドがカタリナを擁護したことにより、断罪イベントは回避することができました。ここからも油断できないと息巻くカタリナでしたが、私ならここから断罪されることなどあるのだろうか?と思いますね。この断罪イベントでもまだまだマリアに対しての罪の意識が大きすぎるように思います。ここまで行くと自己犠牲の域に入っているのではと思ってしまいます。何故、転生前にした悪行を、関係のない自分が償わなければならないと思うのでしょうか。少し気になるところです。
断罪イベントが回避されてしまったので、ノエリアが次の策を講じるのですが、これもジオルドたちに阻止されてしまいます。ここは、カタリナ自身が危ないというなかなかハラハラする展開でしたね。本編では、カタリナに危害を加えるのは別のキャラクターなのですが、本作には登場していません。しかし、破滅エンドに対しては用意周到なのに、こういったところで警戒が甘いのは、カタリナの楽観的な部分が出ていましたね。私もそれ引っかかっちゃうかー!と思ってしまいました。
最後はノエリアによるフロレス家を中心とした、身分はく奪と国外追放の訴えが届きます。これに対しカタリナたちはどうするのでしょうか。これは最後の試練なので、実際に読んでのお楽しみということでお願いします。
以上で、「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…絶体絶命!破滅寸前編」についての感想は終わりになります。
総評としては、やはり巻数の都合上、省かれているキャラクターやシーンがありましたが、本編を読んだ人にも、読んだことない人にもお勧めできる漫画です。逆に物語が簡単にまとめられている分、読みやすい部分も多々あると思いました。キャラクターの魅力も短い巻数でしっかりと描かれており、短時間で読めるスピンオフ作品でした。私は本編もおすすめですが、本作も負けず劣らず魅力的なのでぜひ読んでほしいです。
コミック | nishi |
原作 | 山口 悟 |
キャラクター原案 | ひだかなみ |
価格 | 645円+税 |
ページ数 | 175ページ |