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雇われ悪役令嬢は国外追放をご所望です 2巻 感想

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「雇われ悪役令嬢は国外追放をご所望です」の2巻の感想です。

純正の悪役令嬢である「ルイーズ・ベルナール」に、パーティの詳細も説明されないままガーデンパーティに参加させられることになりました。

お茶会では主催者とドレスの色が被るのはご法度であり、ルイーに泣かされていた令嬢から「純白」のドレスだと聞きました。

しかし、その令嬢とルイーズはグルで、本当は薔薇色のドレスが参加者用の色でした。

マティアスの前で、マナーを守れない姿を見せるわけにもいかないので、ヴァイオレットは自分の純白のドレスに紅茶をかけて、色を変えるのでした。

このまま治療させないわけにもいかないとルイーズは怯み、その隙をついて、ヴァイオレットマティアスが来る前にお茶会を去ることができたのでした。

後日、ヴァイオレットはその仕返しとばかりに「熱い紅茶をたっぷりと用意している」とヴァイオレット自身が開くお茶会への招待状を送ったのでした。

誰も来ないと踏んでいたヴァイオレットでしたが、マティアスだけが嬉しそうに参加してきて、二人での話題に困っていたところで、マティアスが今貿易について勉強しているとのことだったので、貿易について話し合うのでした。

体を張って勝利するという、国外追放されると割り切っているからこそできる行動を瞬時に取ったのは流石でしたね。ヴァイオレットは演技ではない部分も大物になってきたのではないでしょうか。

周囲の令嬢には恐れられ、王子には好かれるという、女帝にでもなりそうな勢いですよね。国王にもマティアスがヴァイオレットを気にかけていることが伝わりましたが、ヴァイオレットの未来は変わってしまうのか…?気になるところです。

悪評が最高潮に達した時に、ベルトン子爵家の次男「クロード」という青年が話しかけてきました。

タイミング的になにか裏があると思ったヴァイオレットでしたが、クロードはただ好意で近付いてきただけで、さらに嫌味が通用しない天然でした。嫌味を躱されて悪役令嬢としての威信を失わないために、クロードとの接触を控えることにしました。

しかし、クロードは何度も顔を合わせに来ました。その場にマティアスも来てしまうことが度々あり、悪役令嬢業は休業が続いてしまうのでした。

ヴァイオレットクロードに、自分に会いに来る理由を直接聞くのですが、クロードが答えようとした時、マティアスが二人の間に入り、ヴァイオレットを連れ出すのでした。

ヴァイオレットマティアスに呼び出されて成敗されたとの噂が広まり、ついには他の令嬢たちに挨拶に来られるほど、畏怖の念が落ちてしまいました。

令嬢たちに、いつも帰りが早いヴァイオレットはダンスができないのでは…と笑われてしまいました。

天然キャラに好かれるヴァイオレットですが、ヴァイオレット自身が二人に好印象を持っていることで接し方がぎこちなくなり、それがなぜかクロード達に優しいという印象を抱かれてしまっていますね。

二人とも互いにヴァイオレットのことが好きなことが分かっていましたが、クロードは身を引くようなことを言っていましたね。ヴァイオレットに友人として仲良くしようと言ったクロードを見て少し可愛そうになりました…。王子と子爵の身分の差を考えれば仕方ないですね。ヴァイオレットも公爵家という高い身分ですし。

ついに舐められ始めてしまったヴァイオレット。ここで流れを止めるために、派手にドカンと暴れてほしいですね!楽しみに待ってます、ワクワクです。

1巻レビューについて

最終巻の感想について

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雇われ悪役令嬢は国外追放をご所望です! 1巻 レビュー


今回紹介するのは「雇われ悪役令嬢は国外追放をご所望です!」です。

マイヤー家という商家に生まれた娘の「ヴァイオレット」は、ある目的の為に、王家直下の六大公爵家レイナード家の令嬢として社交界にデビューするお話です。

ヴァイオレットの目的とは、外国に渡り自分の見つけた商品に値段をつけることでしたが、兄がいたので家を継ぐことができませんでした。

ある時、マイヤー家に国王が直接押しかけてきました。国王は、今の社交界は看過できないレベルで王族の不平不満を語らう場になっていると言います。

そこで、社交の場を荒らし、貴族を分散させるために「悪役」を用意したいと言われます。貴族に年頃の娘を養子に出してその娘に「悪役」になってもらえたら、マイヤー商会に紹介料を払うと言います。

悪役」の娘には、最終的に国外追放することになるが、国外での生活を保障することと国外貴族に嫁がせることを約束すると言いました。

そのやり取りを陰で聞いていたヴァイオレットは、自分の夢である”国外で貿易業を営む権利を保障してもらう”ため、「雇われ悪役令嬢役」として立候補したのでした。

ヴァイオレットは、貴族の所作を身に付け、社交界で強烈なデビューを果たし、”蔓薔薇令嬢”と呼ばれて、王家批判を共有する社交録を目論見通りにヴァイオレットの話題に染めることができました。

しかし、何故か王子である「マティアス」に気に入られてしまい…?

良かった点

①自ら悪役を演じることを楽しんでいる/標的も用意したあらかじめ用意した人物なので罪悪感ナシ!

元々の性格が歪んでいるわけではなく、目的の為に悪役としてキツめに周囲に当たっているわけで、しかも標的はあらかじめ用意した協力者と王家批判をする人に絞っているので、読んでいて罪悪感を感じず、むしろ爽快感を感じられたところが良かったです。

②キャラの魅力が高かった

悪役令嬢として大暴れするヴァイオレット、女装した姿が可愛いアレン(アリス)、ゆったりとしたマイペースを貫くマティアスなど、他キャラの設定も私好みで読んでいて楽しかったです。

ヴァイオレットマティアスが目立ちすぎず、色んなキャラが出てくる話が読みたい方にはオススメです!

気になる点

①値段は安めだが、ページ数も少ない

楽天ブックスでは、660円と電子書籍の漫画にしてはかなり安めの値段ですが、100ページしかなかったので、個人的には800円くらいでもいいのでもっとページ数を増やしてほしかったです。

私は、内容が面白いので仕方ないか!と思いましたが笑

2巻の感想について

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薬で幼くなったおかげで冷酷公爵様に拾われました ー捨てられ聖女は錬金術師に戻りますー 1巻 レビュー


今回紹介するのは「薬で幼くなったおかげで冷酷公爵様に拾われました ー捨てられ聖女は錬金術師に戻りますー」です。

ラーフェン王国では数十年に一度しか現れない、精霊を従え転校をも変えられる力を持った「聖女」という役職がありました。

2年前に異母姉妹である「アリア」が、くじ引きによって聖女に決まりました。聖女は次に立候補してくれる令嬢が現れない限り辞められず、任期満了の10年後までは結婚できないとの決まりがありました。

アリアが自分に熱を上げていた執事の息子と駆け落ちして失踪したため、代わりに姉である「シェリーズ」が聖女にされました。

突然精霊に好かれるようになったアリアを、隣国から連れ戻す口実を作るために、シェリーズは偽りの聖女として、国外追放を言い渡されてしまいました。

シェリーズは隣国のアインヴェイル王国に連れられますが、馬車で連れられる途中で、護送する騎士や兵士たちに殺されそうになりました。

シェリーズは今より生き残れる可能性があるアインヴェイル王国との国境まで逃げようとします。

捕まらないようにするために、友達である「サリアン」王子からもらった、「姿を変えることができる」秘薬を飲みました。

すると、シェリーズは子供の姿になっていました。小さくなった姿で国境まで逃げていたら、途中で兵士たちに見つかり、怪しまれて捕らわれそうになりました。

シェリーズは間一髪でアインヴェイル王国の領土に入っており、ラーフェン王国の追手の兵士たちをアインヴェイル王国の騎士たちが倒してくれました。

しかし、そのアインヴェイル王国の騎士の主人は、アインヴェイル王国の冷酷公爵、殺戮の騎士と呼ばれる「ディアージュ・アルド・クラージュ」でした。

秘薬で子どもの姿になったおかげで、自分のことをラーフェン王国の元聖女の付き人の「リズ」だと説明することができ、殺されることなく、逆に保護してもらえることになりました。

シェリーズ達はディアージュの領地へ帰還する道中、「魔狼」に襲われます。アリアがアインヴェイル王国から精霊がいなくなるよう仕向けたため、魔法の威力が落ち、厳しい状況でしたが、シェリーズが錬金術で生み出した「魔力石」により死傷者を出さずに済みました。

このことからシェリーズディアージュのお抱え錬金術師として、好待遇の中で薬を作ることになったのでした。

良かった点

①「かよわい女の子」と「見た目は怖いが本当は優しい男」の組み合わせが良い

私はかよわい存在と、強いものが一緒に暮らす系のお話が大好きで、姿は年齢差があるけど、実年齢はそこまで違わないという点がさらなる話の展開が期待できる要素だと思います!

②癒し系主人公だが、それだけではない点

子どもの姿というのもあり、ときどきデフォルメのような姿が見られ、とても可愛らしく癒されました。しかし、ちゃんと錬金術という能力は持っており、ただ守られるだけの存在じゃないという点が良かったです。

気になる点

①聖女の決め方

くじ引きで聖女になったというのもよくわかりませんでしたが、何故アリアシェリーズが聖女候補になったのかが分かりませんでした。

2巻の感想について

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夜の名前を呼んで 最終巻 感想

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「夜の名前を呼んで」の最終巻の感想です。

1月15日に発売された5巻で最終巻になりました。

私がこの漫画で一番心に残ったセリフは「自信は不安に効く薬になる」です。第1巻でこの言葉に心打たれたのですが、まさかの最終巻にもこの言葉が出てきました。

この言葉がさらに破壊力(感情を動かされる意味で)を持つようになったのは驚きました。使い方がうまいんだもんなあ!

5巻ではミラが今まで頑張った経験を自信にして、その自信から不安を克服していき、自分と向き合うことができるようになって、新しい道へと進んでいっていました。

診察所に来た人々の力を借りたり、時には力になりながら、徐々に街への一歩を進めていく過程が、この巻では大きく進んでおり、やはり最終巻だけあって一番読みごたえがありました。

ついに街へ行けるようになるのですが、そのきっかけは自分のためじゃなく、人のためというのが、優しいミラらしいなと思いました。(もともとは人に迷惑をかけないようにと考えていましたからね。)

あれ?と思ったのが、カプリミラのことを「ミラさん」と呼んでいたのですが、今までそう呼んだことってありましたっけ?カプリの秘密が分かったことから、距離が縮まってそう呼ぶようになったのでしょうか。良き!!

願いがかなった”夢”の世界へ行って、ミラが辛かった過去も悲しかったことも自分の一部であり、怖いけれども過去を持ちながら夜と生きていくと言ったシーンは、ありのままの自分を受け入れ、認めることができたという事ですよね。

最初は自分のことを大嫌いといっていましたから、ここまで成長したミラを見てすごく感慨深くなりました。

最後はスッと終わってしまいましたが、逆に綺麗な終わり方だと思いました。冗長さがまるでなく、それが続きを出してくれ~!という気持ちにさせてきました。

最後に描かれた「”その後”についてのメモ」というものがあり、そこで親切に気になっていたことを補足してくれたので、最後まで満足して読み終えることができました。(感激)

ここからは感想ではありません。

私がこの漫画に出会ったのはXのとあるポストだったのですが、おしゃれなタイトルと表紙絵に惹かれ、お試しで「プロローグ」と「episode.1」を読ませていただいたのですが、「綺麗な『夜』の星空」「魔法使いの若くて優しい”師匠”」「なにかを抱えているけれど優しく頑張り屋さんな女の子」という3つの要素が、今までの漫画には無い不思議な内容だと感じ、購入させていただきました。

私たちは、将来の不安や人によっては身体や心の不安により、多くの悩みや辛さを感じますが、そんな時にこの漫画を読むことで、悩みの考え方(見方)が変わり、漠然とした不安が、自分と向き合えるようになることで鮮明になり、その不安も自分の一部だと認めてあげられ、いつしか自分の成長を感じることができるようになると思います。

ただ面白いだけでなく、自分の人生に影響を与えてくれる良い漫画でした。是非読んでみて下さい!

著者の「三星たま」様には、感想のお知らせポストを何度もいいねして頂きました。こちらこそ素晴らしい漫画を描いてくださってありがとうございました。

4巻の感想について

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夜の名前を呼んで 4巻 感想

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「夜の名前を呼んで」の4巻の感想です。

episode.20「影の子」

前巻で話にでた「アルデ・バラン」がレイたちの元に来ます。アルデは「影病」によってみんなに置いていかれる気持ちが、ミラに一生分かるわけないと言います。

アルデは病気によるつらい過去を持っているからこそ、簡単に他人に心を許さないのでしょう。私も似たようなことを経験しており、この症状はだれにも理解されないし、みんなより辛いんだと考えていました。しかし、実際には同じように苦しんでいる方も大勢いるのだという事が分かると少し周りに優しくできるようになった気がします。

病気の苦しみを知っているアルデだからこそ、ミラの「」の症状に対して、偏見や恐れを抱かなかったのだと思います。無事二人が仲良くなってくれて嬉しかったです。

episode.21「レイの選ぶもの」

レイは街でミラにみかん飴をイメージした甘くて爽やかな香りのする「夏の庭」という香り蝋燭を買いました。そうしたら街中で「夏の庭」を買えなかった人を見つけたので譲ったら、「妖精カブ」という野菜を貰って、さらにその「妖精カブ」がまた違うものと交換して…。

わらしべ長者みたいなお話でした。最後の表情を見ると、レイは花石だけでなく幸せも得たのかもしれませんね。

レイが天然の女たらしであることが判明したところや、占い師の「変な奴にも絡まれやすい」という突っ込みどころのある結果に笑ってしまいました。

episode.22「月夜のステラ・ミラ!」

ミラの部屋にステラが訪ねてきて、月の森へ向かいました。ステラミラに見せたい景色があるようです。

川の味が、甘くて柔らかくしたレモンに似ている「月の味」とありましたが、月の色に光っているその飲み物を、実際にどこかのお店で似せて作ってほしいです!飲みたい!

ステラは夜の光が好きだから、ミラのような「」の症状があるけれども、明るい子が気に入っているのでしょうか。二人の関係を見ているとなんだか安心しますね。

episode.23「星づくしのスープ」

ミラアルデカップをお料理会に誘いました。アルデカプリカップに変身するところを見てしまい、カップが何を企んでいるのかと怪しみます。アルナイルの郷土料理「星づくしスープ」を作りますが、カップは料理になれているのでテキパキ料理を進めていきますが、アルデは…?

アルデはすっかりミラのことが好きになっていたようで良かったです。このお話でアルデの色んな表情や笑顔を見ることができたので楽しかったです!

episode.24「星の鎮魂歌【前篇】」

カルトスは研究医として「アポロン」という少年に「声が出なくなる代わりに症状が治る手術」をするかどうかと聞きますが、カルトスはみんなと違い、手術が受けたくなければそれでいいんじゃない?と言います。アポロンにとって歌は救いだったようです。

カルトスは過度に寄り添わないけれども、しっかりとした事実を伝えてくれるタイプなのですね。レイも過剰には助けず、自分で挑戦するのを見守るというスタンスだったので、似たようなところがあるのかもしれませんね。

無責任な言葉をかけてくる人より、厳しいけれども事実を伝えてくる医者の方が人によっては救いになるのかもしれませんね。

episode.25「星の鎮魂歌【後編】」

アポロンカルトスと話している時に倒れてしまい、手術を受けることにしました。アポロンカルトスに恐れているものはあるか、死とはどんなものだと思うかと聞きます。

カルトスが過去に病気だったこと、兄弟がいたことなど、気になる話がたくさん出てきましたね。研究熱心だけれども今の考えに至った経緯が知りたいですね。

「生まれちゃったから生きてる」「気が付いたら今日も死に損なった」という柔軟な考えは大切ですね。カルトスの言う通り、悩んでいる人は力が入りすぎなのかもしれませんね。

生きていると悩んでしまうことについての考えに触れられていて、自分の人生にも当てはめて考えられるような良い漫画だと思います。

3巻の感想について

最終巻の感想について