今回紹介するのは「追放された聖女ですが、どうやら私が本物です! 前世薬師は”癒し”の薬で救いたい!」です。
この漫画は「聖女」「追放」「頼れる男性キャラクター有り」という設定が好きな方におススメできる作品です。
イルリア王国には、国が危機に瀕した際に「聖女」という、「大神フェアリージュ」に愛され国を救う奇跡の力を与えられた存在がいました。
「エミリア・シーマ」は、生まれたときに聖女としての託宣を受けましたが、19年間何の力も発現しませんでした。
聖女は生まれながらにして王族と婚姻関係を結び、手厚く保護されます。
突如現れた「シエナ・キシル」という女性が、「瘴気」にかかった人を治療したので、シエナこそが癒しの力を持つ聖女だと言われるようになりました。
〇瘴気とは…
太古に土地を覆っていた毒性のある気体。
気まぐれに大地から噴き出し人々に害をなす。瘴気を受けたものの回復手段はなく、そもそも瘴気とは何なのかすら解明されていない。
エミリアが聖女ではないと判断した、イルリア王国の第二王子である「メイソン」は、エミリアに婚約破棄を言い渡しました。
その時、エミリアは前世のことを思い出します。前世は薬剤師として働いており、友人の紹介で出会った男性と婚約をしましたが、突然婚約破棄されてしまいました。その後の記憶はありませんでしたが、おそらく死んだのだろうと考えました。
聖女交代と追放宣言されたエミリアは、田舎である「教会領ホーロウ」へ向かわされることになり、聖女の護衛騎士団長である「ローガン」は、エミリアと一緒にホーロウへ行くことにしました。
ホーロウでの暮らしはメイソンが面倒を見るという話だったので、エミリアはホーロウで薬局を開くことにし、そのために薬を作るのに必要な道具を要求しました。
エミリアは、なぜか聖女ではなくなった自分を助けてくれるローガンとともに田舎で薬剤師として働いていく…というのがあらすじです。
良かった点
①ローガンという頼れる存在がいること
本物の聖女だとしても、常識的に考えたら一人で生きていくことは不可能だと思ったので、ローガンが付いてくることでその辺りの事情に整合性が取れていて良かったです。
②偽物(シエナ)のキャラクターが悪役っぽくない点
1巻時点では、シエナが性格が悪かったり何かを企んでいるような描写がなく、ビジュアルも悪役という感じが一切なくて、主人公のライバルキャラとして斬新さがあって面白いと思いました。(まだライバルキャラかどうかはわかりませんが)
③キャラデザインがとても良い
エミリア、ローガン、シエナ、その他のキャラクターなど、どれも個性が出ていてかつ魅力的に描かれていて良かったです。
気になる点
①騎士団長という立場で、第二王子に強気すぎる態度をとっていた点
ローガンがメイソンに対して敬語を使わなかったり、「一発殴るなら押さえつけておくが」と言ったり、普通なら不敬罪で殺されますよね…?
②エミリアの性格に癖がある
聖女ではなかったことで「誰かの望む何かにならなくていい」と思ったり、追放されて解放感を得たりしている点や、無計画・無鉄砲すぎる点が気になりました。
2巻の感想について