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炭鉱ドワーフめしをくう。 レビュー


今回紹介するのは「炭鉱ドワーフめしをくう。」です。

この漫画は「ほっこり話」「異世界グルメ」「ファンタジー」という設定が好きな方にオススメできる作品です。

貧しいドワーフの「ルチル」は日々生きるために個人で探鉱者として日銭を稼いでいました。

命を懸ける大変な仕事ですが、ルチル達のような貧者は「手に入れればどんな願いも叶うと言われている”天然魔石」を探すために地中を掘り続けていました。

ルチルは個人で仕事をしていましたが、ある時探鉱をしている貧しい人の面倒を見てくれる「じいさん」に”おにぎり定食”を奢ってもらいました。腰を抜かすほど美味しさに感動し、その時からもっといろんな美味しいものが知りたくなったルチルでした。

じいさんの他にも探鉱の師匠や鍛冶屋の姉のような人たちに助けられながら、うまいめしを食べて生きていくお話です。

良かった点

①善意で満ち溢れている優しいお話

治安が悪い地上の街があったり、生きるために必死で働かなければいけないという過酷な環境ですが、そんな中でも助け合いながら生きているルチル達を見ると優しい気持ちになれて癒されました。

②世界観(設定)が面白い

この作品の世界には色んな種族がそれぞれの街で暮らしていて、かといって種族同士で対立しているわけでもなく、不思議な距離感を感じられるのが面白いなと思いました。

他にもこの作品独特の料理(食材)があって、現実には存在しないものなのにどんな味がするんだろうと気になるものがたくさんありました。

一番気になったのは「もぐら肉の赤ワイン煮とぎゅうぎゅう黒パン」です!

③ほどよく謎な部分があるのが良い

おそらく次巻がないと思われるので残念ではありますが、全てが語られていないところがこの世界の魅力をさらに上げていると思いました。

気になる点

①おそらく単発の作品であること

個人的に作品のキャラクターや世界観、雰囲気などかなり好みだったので続きがなさそうなのが大変残念です。

長いお話を読みたいという方には物足りない内容になってしまうでしょう。(1冊当たりの内容量は十分ですが)

②料理を堪能するシーンが少なめ

ルチルのリアクションが大きいので、私はあまり気になりませんでしたが、料理を食べているシーンや細かい説明などは足りない部分もあるのかなと思いました。

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漫画

ごはんのおトモに、死神と! 2巻(最終巻) 感想

ネタバレ注意


「ごはんのおトモに、死神と!」の2巻(最終巻)の感想です。

ミクの寿命の表記を間違えたことが上司の「ソカル死部長」にバレてしまいます。

ミクは死神界で3か月間ずっと机作業をしていたという社畜状態であり、休憩時間に食べるエネルギー源も、パサパサとした全然美味しくないらしいプロテインバーのようなものだったようでした。

ソカルはエネルギーなんぞ術でパッパと配るようにすれば、補給時間も無くなり仕事に集中できるだろうと言います。

は自分も栄養補給しながら同時に仕事をやっていたけれど些細な凡ミスが出る、多少時間は遅れたりもするけどお昼ご飯を食べる時間を確保するようになった、つまり集中力を回復するには休憩が一番だとソカルに主張します。

ソカルはそれを認めませんでしたが、たちがホットケーキを食べさせると気に入り、ミクに「現世調査報告書」を出すことと自分に「オヤツ」を提出させることで、ミクが現世にいることを認めたのでした。

3か月も休憩なしで机仕事していたら人間なら死にますよね。仕事バリバリ休日なしのサラリーマン(経営者)でも休憩時間くらいはとっているはずですからね…。

私たちも足りない栄養などをサプリメントなどで補おうとしがちですが、やはりちゃんと野菜や果物を食べる必要がありますよね。体調が悪くて食欲がない時などは良いかもしれませんが、サプリメントも「薬」なので頼りすぎると毒になりかねません。

適度に休憩しないと凡ミスが出るというのは何事にも当てはまりますね。個人的に問題なのは一度休憩しちゃうと仕事を再開するときにものすごいエネルギーを使う気がするんですよね笑。

は(少量ですが)朝ご飯を食べられるようになったり、料理をするようになったり、さらには登山なんかもやっちゃったりしてミクのおかげで随分と健康的な生活を送っているようでした。

ミクが家事に飽きた時にが労ったり、が体調が悪くなった時にはミクが看病したりもしていて、二人の生活も楽しく順調に進みの寿命も延びていましたが、ある時ミクは急にソカルから死神界に帰るようにと言われました。

を置いて死神界に帰ってしまったミクの寿命はどうなるのか、ミクは賽の河原の石になってしまうのか…。ぜひ実際に読んでみて真相を確かめてください!

お気に入りの回はミクが家事に飽きた回ですね。何事にも真面目で一生懸命なミクに適当に手を抜くことの大切さを教えたことや、この二人が頼んだ「ネギトロ丼とみそ汁セット」「目玉焼きハンバーグ」が、私がファミレスに行くといつも頼む品で親近感が湧きました。

ハンバーグの湯気が描かれているコマや、ネギトロ丼の一部を箸でつかんでいるコマはとても美味しそうに描かれていました。この回は流石にお腹すきましたね。お話の内容と料理のチョイス両方好きなお話でした。

総評としては2巻と言う短い内容なのが惜しいですね。最近好きなマンガが数冊で終わってしまっているので寂しいです。

グルメ要素は少しカジュアル目ですが食欲を誘われるくらいにはしっかりしており、ストーリーもが健康的な生活を送れるように成長するということと、ミクが現世の知識をたくさん取り入れて成長していくという二つの要素が、ゲームのRPGのレベルアップみたいな感覚で楽しんで読むことが出来たなと思いました。

キャラ絵もコミカルで一般ウケする絵柄だと感じましたし、ミクがめちゃくちゃ可愛いので絵を見ているだけでも楽しかったです。

全体的に明るめで平和なお話がほとんどだったのも、私の好みと合致していてあまり神経を使う漫画を読む気分じゃないという方にはとてもおすすめできる作品です。

1巻レビューについて

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日常系 漫画

ごはんのおトモに、死神と! 1巻 レビュー


今回紹介するのは「ごはんのおトモに、死神と!」です。

この漫画は「グルメ」「ほのぼの」と言う設定が好きな方におススメできる作品です。

ブラック会社に勤める限界社員「吉田渚」は、いつも通り終電の時間に帰ると家には死神「ミクトランテクートリ」(通称ミク)が居ました。

ついにお迎えが来たかと思った渚ですが、その死神ミクにあなたは不摂生によりあと5年で死にますと言います。

ミクはワケあってに死なれたら困るので、の寿命を50年延ばすためにやってきたようです。

ミクに栄養補給するためにちゃんと「ゴハン」を食べるように言いますが、は仕事で余裕がなく食材を買って料理をするという習慣がありませんでした。

ミクは(自分が食べたいから)のためにご飯を作ってくれるようになり、の不摂生を改善するためにの生活に密着して居候することにしました。

良かった点

①ミクというキャラクターの魅力

明るくて人を助けてくれる(理由があるのですが)死神という斬新なキャラ要素にとても感銘を受けました。

いつもポジティブでニコニコしていて、現世のご飯の知識をのために学び、初めて新しいものを食べるたびに美味しそうにリアクションしてくれるミクが可愛らしかったです。

に対して厳しく生活指導をするのではなく、一緒に楽しみながら改善していくというスタイルも好感が持てて、私とも友達になってほしい!と思いました。

②食べ物の作画について

米粒まで細かく描かれていたりとか、カレーや豆腐、卵などがしっかり質感が感じられるくらいに丁寧に表現されており、読んでいて食欲をそそられる良いグルメ漫画でした。

③簡単に寿命が延びないこと

漫画なので健康的な生活ができるようになったら、すぐ寿命が戻りました!と言う内容ではなく、地道に生活を改善していくというスタイルだったので、今後の展開も期待できそうで楽しみです。

気になる点

①ブラック会社に勤めている設定は必要だったか

今の時代忙しい人がほとんどなので、主人公がもう少し一般的な人であったり、逆にトラックの運転手や工場勤務者などの不規則な生活を送らざるを得ない人が主人公だともっと面白いかな?と思いました。

2巻の感想について

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漫画

窓辺のリノア 2巻 感想

ネタバレ注意


「窓辺のリノア」の2巻の感想です。

テオは作家として働き詰めだったからか、今のピートの声のことを幻聴だと思っていたようです。

お偉いさんの人間の息子の番組で、作品に関するインタビューを受けましたが、テオは自身の作品の主人公にピートを選んでおり、ピートは子供のころ一緒に過ごした猫がモデルだったようです。

しかし、そのお偉いさんの息子がテオの神経を逆撫でするような言動をし、テオは気が付いたらその息子の胸ぐらをつかんでいました。それが今罪に問われ暴行罪を犯した犯人として追われているようです。

テオの作品はピートが主人公だったのですね。なぜピートが猫の姿をしているのかが分かりましたね。どうやらテオの記憶では実際に殴ったりはしてないようですが、それでも警察に追われるほどの罪になっているのはやはり息子の権力が強かったからでしょうか。

エマに逮捕され留置所に入れられたテオは取り調べに対して、自分から説明できることは誰にも見つからず街を去るつもりで、街に詳しそうなリノアに脱出を手伝ってもらうつもりだったと言います。

他のことは不可解な点が多いから本人に聞いてくれと訴えました。しかしリノアの母親であるエマは事情がありリノアに直接会うことが許されていないので捜査は滞っていました。

もちろんリノアを誘拐したと思われても仕方ないですし、実際一緒に街から出ようとしていたので間違いないのですが、重要なのはリノアがそれに同意していたことですよね。エマからリノアへは直接話を聞けないみたいですが、アヤから聞くのはダメなのでしょうか。

結局リノアは町から出ることを諦めて、テオだけでも町から逃がそうとしていましたね。何とも言えない悲しそうな表情をしていて可哀そうでした。

夜、リノアテオの部屋に来ますがテオは逮捕されているのでおらず、そのことを知らないリノアは部屋で待ちますが、宿の従業員に見つかってしまい逃げようとしますが、その途中で部屋の屋根から落下してしまいます。

タイトルの名前にもあるリノアがまさかこんな早くに死んでしまうのかと思いましたが、流石にそんなことはなかったですね。

テオが今が何年の何月何日かで混乱していたのは何故だったんでしょうか?それともまだ自分が新聞に載っていることに驚いたのでしょうか?ちょっとそこら辺は分からなかったです。

テオリノアの父親がリノアの目の前で死んだということに気づいたようですが、それもなぜなのかが分かりませんでした。

リノアアヤに受け止められ一命をとりとめました。タークリノアの主治医に、リノアの背中に3年前の事件の証拠となる痣があったことを知らされます。

リノアの背中にある痣に見覚えがあると思ったら、1巻でアヤリノアに見せていた謎の絵に似ていますね。リノアはそれを天使だと言っていましたが、飛び降りたということと、天使が飛べる存在か死を連想させる存在と考えられなくもないので、何らかのつながりがあるのでしょうか。

タークは、親権と面会権がなくてリノアに会えないエマを、こっそりリノアと合わせました。リノアは寝言でテオの名前を呼んでおり、エマテオリノアのもとへ連れて行きました。

タークは3年前の事件の証拠を掴んだことで、もう一度事件の再捜索をしたいと上部に掛け合います。リノアの火傷の痣は父親によるものであり、父親を殺害したのはリノアではないかと考え、真実を暴くことにしました。

個人的に内容が難解に感じられ、現在何が問題で誰が何を分かったのかがよく分からず、読むのに苦労しています。これはちゃんと本を読むことが出来る方なら理解できるのでしょうが、自分には厳しそうだと思いました。

1巻レビューについて

3巻の感想について

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妻の機嫌で天候が変わる話 2巻(最終巻) 感想

ネタバレ注意


「妻の機嫌で天候が変わる話」の2巻の感想です。

なんと予想していませんでしたが、2巻で最終巻だそうです。

雷華は天候を荒らさないように感情の制御ができるようになってきました。逆に天候の変化がないと雷華の感情が分からないと悩んでいる昭之でしたが、結局二人ともお互いのことを想い合っているのは変わらず、雷華も嬉しい感情だけは隠せないという可愛らしいお話でした。

父娘だと言われても天候が悪くならないほど昔と変わったのに、昭之からの誉め言葉は嬉しくてたまらないという様子の雷華が実に愛らしかったです。

可愛らしい妻になりたいと思っている雷華雷華の感情の変化を分かってあげたいという二人の歩み寄りが良いですよね。やっぱり愛は一方通行より相思相愛ですよね!

節分の日、角がある雷華は子供に鬼と間違えられて落ち込んでしまいますが、昭之雷華は僕の神様だと言われ、喜ぶ雷華でした。

確かに雷神様って鬼のように描かれていますよね。この漫画で言われて初めて気が付きましたがどうして似た姿で認識されているのでしょうか。

GoogleのAIによると「激しい自然現象である雷が畏怖の対象だったため、恐ろしげな鬼の姿と重なったことが理由のひとつ」だそうです。

確かに私も雷が怖いので畏怖されるのは分かります。昔の人は今みたいに天気予報などもなかったし、建築物の素材も木材が多かったと思うので燃えてしまったりしたこともあったのでしょうか。子孫繁栄を与える神様でもあるようなのでありがたい存在なのは間違いないのですが…。

ある日昭之の実家(雨宮家)より妹の結納への招待状が届き、昭之は自分が雨宮のものではないと扱われているから妙だというと、雷華は招待状を破り捨てるのでした。

昭之が不在の時に「由利雅」(昭之の弟)が来て、雷華は不意を突かれ薬を盛られて無理やり雨宮家に連れてこられてしまいました。

撫子」(昭之の妹)から雨宮家は華族であり没落寸前なので、海運業で勢いのある河原林との婚約が必要だと言われます。雷華が捕らえられたのは海運業を営む河原林にとって天候を操れる能力が欲しかったからでした。

神様に薬を盛り挙句の果てには拘束するとは恐れ知らずな人達ですね。たとえ一時的に家が繁栄したとしてもすぐに滅んでしまうのが予想できそうなものですが…。今の人たちは信仰心が薄いと言いますが、流石に薬を盛ったり縛ったりはしないですよね…。

雨宮家が悪いのですが、撫子たち弟妹たちは罪はないですよね。まぁ由利雅はアウトですが。確かに海運業で天候の心配がなかったら栄え放題ですよね。河原林が”雷神様を手に入れられる”と言っていましたが、神様は人の手には収まりませんよね!

昭之雷華のもとへたどり着き、雷華昭之を押した「藤時」(昭之の兄)に対して、「今なら船も沈められそうです」と言うと、河原林は結納の話はなかったことにと言いました。

藤時昭之に対して雨宮家のために生きろと詰め寄りますが、昭之雷華のために生きますと言い切ったのでした。

今までは自分の意志が弱く、言われるがままだった昭之雷華のおかげでハッキリとものを言えるようになって、しかも支えてくれた雷華のために生きると言ったのが素晴らしかったですね。支えた側が報われる展開は読者としてもいい気分になりました。

昭之は家を買う目処もつき、助言してくれた義姉に礼をするのに雷華の家族に挨拶をしたいと言います。雷華は気乗りしない様子でしたが実家の天界へ連れて行ってくれました。

昭之雷華の父から大きな圧をかけられ、雷華を娶るなら耐えられる覚悟があるよなと言われ、昭之は耐えたら夫として認めてもらえますかと言うのですが、人間では耐えられないので代わりに地獄から這い上がったら認めてやると言われるのでした。

昭之は職場の同僚と獄卒に助けられ、無事人間界に戻ることが出来たのでした。

周りの人たちから雷華が畏怖の対象ではなく、協力して共存していく神様という存在になったのは今までの行いが良かったからですね。

人間は良くも悪くも知らないものや理解できないものを怖がりますから、雷華の優しさが周りに理解されたということですね。

それにしても地獄から戻ってこれた昭之すごいですよね。命を懸けてでも雷華と結婚したいという覚悟が伝わります。

正式な夫婦になった二人は結婚式を挙げ、幸せになったのでした。

総評ですがやはり全2巻というのは短すぎますね。内容としては雷華がとても可愛らしく描かれていて、一話一話のボリュームも読みやすいページ数で、この漫画もアニメ化してほしい作品だなと思いました。

あと二人とも頑固すぎなかったり、(角の存在もありますが)お互いへの好意を隠そうとしていないところが良い点ですね。

もっとラブラブしている二人を見たかったのですが、確かにあまり長く続けているとマンネリ化してしまうのでしょうか。

個人的には二人で旅行に行ったり、大正?時代ならではの二人の生活をもっと詳しく見たかったですね。

手軽に読める長さでアツアツな関係を楽しめるので、ちょっとした休日に少し漫画を読みたいという方にはかなりオススメです!

1巻レビューについて