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漫画 聖女・皇女

薬で幼くなったおかげで冷酷公爵様に拾われました ー捨てられ聖女は錬金術師に戻りますー 1巻 レビュー


今回紹介するのは「薬で幼くなったおかげで冷酷公爵様に拾われました ー捨てられ聖女は錬金術師に戻りますー」です。

ラーフェン王国では数十年に一度しか現れない、精霊を従え転校をも変えられる力を持った「聖女」という役職がありました。

2年前に異母姉妹である「アリア」が、くじ引きによって聖女に決まりました。聖女は次に立候補してくれる令嬢が現れない限り辞められず、任期満了の10年後までは結婚できないとの決まりがありました。

アリアが自分に熱を上げていた執事の息子と駆け落ちして失踪したため、代わりに姉である「シェリーズ」が聖女にされました。

突然精霊に好かれるようになったアリアを、隣国から連れ戻す口実を作るために、シェリーズは偽りの聖女として、国外追放を言い渡されてしまいました。

シェリーズは隣国のアインヴェイル王国に連れられますが、馬車で連れられる途中で、護送する騎士や兵士たちに殺されそうになりました。

シェリーズは今より生き残れる可能性があるアインヴェイル王国との国境まで逃げようとします。

捕まらないようにするために、友達である「サリアン」王子からもらった、「姿を変えることができる」秘薬を飲みました。

すると、シェリーズは子供の姿になっていました。小さくなった姿で国境まで逃げていたら、途中で兵士たちに見つかり、怪しまれて捕らわれそうになりました。

シェリーズは間一髪でアインヴェイル王国の領土に入っており、ラーフェン王国の追手の兵士たちをアインヴェイル王国の騎士たちが倒してくれました。

しかし、そのアインヴェイル王国の騎士の主人は、アインヴェイル王国の冷酷公爵、殺戮の騎士と呼ばれる「ディアージュ・アルド・クラージュ」でした。

秘薬で子どもの姿になったおかげで、自分のことをラーフェン王国の元聖女の付き人の「リズ」だと説明することができ、殺されることなく、逆に保護してもらえることになりました。

シェリーズ達はディアージュの領地へ帰還する道中、「魔狼」に襲われます。アリアがアインヴェイル王国から精霊がいなくなるよう仕向けたため、魔法の威力が落ち、厳しい状況でしたが、シェリーズが錬金術で生み出した「魔力石」により死傷者を出さずに済みました。

このことからシェリーズディアージュのお抱え錬金術師として、好待遇の中で薬を作ることになったのでした。

良かった点

①「かよわい女の子」と「見た目は怖いが本当は優しい男」の組み合わせが良い

私はかよわい存在と、強いものが一緒に暮らす系のお話が大好きで、姿は年齢差があるけど、実年齢はそこまで違わないという点がさらなる話の展開が期待できる要素だと思います!

②癒し系主人公だが、それだけではない点

子どもの姿というのもあり、ときどきデフォルメのような姿が見られ、とても可愛らしく癒されました。しかし、ちゃんと錬金術という能力は持っており、ただ守られるだけの存在じゃないという点が良かったです。

気になる点

①聖女の決め方

くじ引きで聖女になったというのもよくわかりませんでしたが、何故アリアシェリーズが聖女候補になったのかが分かりませんでした。

2巻の感想について

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未来で冷遇妃になるはずなのに、なんだか様子がおかしいのですが… 1巻 レビュー


今回紹介するのは「未来で冷遇妃になるはずなのに、なんだか様子がおかしいのですが…」です。

グリドール国には美しい国王と王妃の間に2人の王子と2人の王女がいました。

2人の王子と第一王女は王と王妃に似て美しいと評判されていましたが、第二王女の「ローズ」は顔立ちも才能も人並みだと言われていました。

ローズは母や兄弟に嫌われており、7歳から城の隅の部屋に軟禁されていました。

ローズは希望がない状態でしたが、乳母の娘「ミラ」が持ってきてくれる、幸せな恋愛小説を読みながら「私も結婚すればこんな幸せな未来が来るのかな」と夢見ていました。

ある日、夢で10年先の未来の記憶を見ました。

その内容は、姉の「レア」とマルタン王国の「ラファエル」王太子が、婚約祝いで造船された「プリンセス・レア号」でクルーズに出ますが、航海を終えた後、ローズレアの婚約者であったラファエルと婚約を交わすことになります。

婚約する理由は、レアが「あなたの妻にはなれません、代わりに妹を差し上げます」という書置きを残し姿を消し、レアをその後見つけることができず、国同士の婚約の約束を白紙に戻すわけにもいかなかったからです。

ラファエルレアに裏切られて女性を恨むようになり、ローズは忌まわしいレアの妹として恨まれて塔に軟禁しまうというものでした。

ローズはこの未来を回避するためにレアが姿を消さないように見張ることにします。

ローズは自分の行動で未来を変えられる可能性に気づき、レアが失踪する5日後の仮面舞踏会に参加することにしました。

ローズミラの提案で前髪を切り、着飾り、船内を遊びに行くことにしました。

そこでローズは男にナンパされているところを「モルト伯爵」と名乗る人物に助けてもらい…?

良かった点

①可愛さと性格の良さを持った主人公

ローズは色んな漫画の王女の中でも、特に純粋で小動物のような女性だったので新鮮さがあり、ローズの一挙一動が面白くて読んでいて楽しかったです。

②主人公のことを大切に想ってくれている人の存在

ローズは不憫な目にあわされていましたが、乳母やミラという味方がいることで、絶望からスタートというわけではなかったので、読んでいて暗い気持ちになる時間が極めて短かったのが良かったです。

気になる点

①主人公が純粋すぎる

ローズは軟禁されていたことから、世間を知らず純粋無垢のまま育っていったので、我々からすると「あざとい」とか「ぶりっ子」と思えるようなリアクションを取る場面があるので、女性からすると自己移入しづらいかもしれません。

②主人公が無力な点

ローズは性格と容姿に大きい魅力がありますが、その代わりに計画を練ったり、特別な力を使うというシーンは「まだ」なかったので、強い主人公を見たい!という方は注意が必要です。(未来を見たという能力はありますが)

2巻の感想について

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【旦那命!】悪虐聖女ですが、愛する旦那さまのお役に立ちたいです。(とはいえ、嫌われているのですが) 1巻 レビュー【記憶喪失】


今回紹介するのは「悪虐聖女ですが、愛する旦那さまのお役に立ちたいです。(とはいえ、嫌われているのですが)」です。

魔力が存在する世界で、その中でも誰かを治療できる力は「神力」と呼ばれており、強力な「神力」を持つ女性には「聖女」の称号が与えられました。

主人公となる「シャーロット・リア・エインズワーズ」もまた「稀代の聖女」と呼ばれていましたが、他の治療魔術師の神力を封じてしまったり、負傷者を治さなかったりと悪虐非道の限りを尽くしていました。

そんなシャーロットは戦場で敵なしの天才魔術師「オズヴァルト・ラルフ・ラングハイム」公爵の妻になっていました。

そんな悪虐非道なシャーロットが、なぜ有能なオズヴァルトの妻になったかというと、魔力が多いシャーロットを殺せるのは同じく天才魔術師のオズヴァルトくらいですから、監視役として結婚したのでした。

投獄でなく婚姻にしたのは「聖女」にまだ利用価値があるから、だそうですが、他にもまだ理由がありそうです。

その行いによりシャーロットはとらわれて神力を封じられていました。目覚めると、シャーロットは記憶喪失になっており、自分の名前もオズヴァルトの名前すらも何もかも忘れていました。

しかし、シャーロットは自分のやってきたであろう悪行の責任を取るため、記憶喪失だという事を隠しつつ、生きていくことにしました。

記憶喪失のシャーロットは、オズヴァルトに一目惚れをしますが、以前の行いから当然怪しまれます。

しかし、純粋で真っ直ぐな感情をぶつけられるとオズヴァルトもなかなか突き放せないようで…?というお話です。

良かった点

①本当に記憶がない

よくあるやり直し系漫画では記憶を持ってはいるが、自分が破滅しないように改心する、というのが一般的ですが、記憶喪失により完全な善人になるというのは斬新で良い点だと思いました。また記憶がないことにより、感情移入がしやすいなと思いました。

②魅力的なストーリー

話を読んでいるうちにシャーロットがなぜ記憶喪失になったのかという事に興味がわいてきました。これからシャーロットはどのように立ち回っていくのか、オズヴァルトの抱えている事情はなにかなど、いろいろ気になってしまうくらいに話に引き込まれました。

気になる点

①オズヴァルトはどれくらいシャーロットを憎んでいたのか

記憶をなくしたとはいえ、かなり憎んでいた相手なら、そうそう簡単に優しくできないはずじゃないかと思いましたが、1巻の時点ですでに結構優しいので、シャーロットはそこまで憎まれてなかったと言われても不思議には思いません。

2巻の感想について