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宝石商のメイド 1巻 レビュー


今回紹介するのは「宝石商のメイド」です。

この漫画は「芸術」「宝石」「ミステリアスな主人公」という設定が好きな方にオススメできる漫画です。

大通りから外れた新参の宝石商「ローシュタイン」で働くメイドの「エリヤ」が、様々な想いや悩みを持ったお客たちにそれぞれふさわしい宝石を選んであげたり、話を聞いてあげて悩みを解決してあげたりするという内容です。

基本的にエリヤは感情を顔に出したりせず、愛嬌をふりまいたりするわけでもなく、どのお客に対しても一定の距離を保ちながら冷静に応対するのですが、それでもエリヤが自分(客)のことをしっかり考えてくれているということが伝わるくらいに誠実に接客しています。

店主である「アルフレッド・ローシュタイン」は、基本的に宝石の仕入れで世界中の鉱山を巡っているため、エリヤは一人で接客をしていて、店内の掃除や帳簿と金庫の管理、さらには家事も一人でこなすという優秀なメイドでした。

最初の方のお話だと、エリヤは感情がないロボットのようなメイドだと勘違いしそうになりますが、紅茶や菓子などが好きだったり、お客と親密な中になったりすることもあったりで、人間味あふれる優しい人物だということが分かります。

エリヤは今でこそ優秀なメイドになりましたが、3年前の働き始めの頃は書類を落としたりするミスもしたりしました。しかし、今も昔も一生懸命真摯にお客に対応する姿は変わらず、お客に好かれ続けているメイドでした。

良かった点

①独特なアートデザイン

この作品は線が淡く水彩画のような、漫画では珍しい絵柄をしていました。

線が淡いからと言って境界線が分かりずらいということもなく、むしろそれによってキャラクターの瞳や髪に漫画では表しにくいであろう光沢を感じられました。

もちろんテーマである宝石にも光沢が感じられて、宝石の色の濃淡の差や明暗、影などが絶妙に描かれていて、アートとしても素晴らしい作品でした。

②魅力的なキャラクター

エリヤはミステリアスなイメージがありますが、読み進めていくうちに濃い人間らしさや乙女な一面があることが分かり、ギャップに惹かれました。

お客一人ひとりにも、様々な感動的な背景だったり面白い背景を持ったキャラクターが多く、話を盛り上げてくれるキャラクターばかりだったので、とても良かったです。

③宝石の知識が身に付く

この漫画に出てくる宝石に聞いたことのない名前がたくさんあったので、ファンタジー世界モノかな?と思っていたのですが、調べてみると実際に存在する宝石ばかりでした。

私はそういった知識がまるでなく、世界四大宝石くらいしか知らなかったので、楽しく宝石の知識を身につけられるのは嬉しいです。

気になる点

①お話の展開

宝石商ということもあり、基本的なお話の流れは店でお客の話を聞いて宝石を勧める、という流れなので熱い展開やドキドキハラハラな展開を求めている方は注意が必要です。

この流れをずっと続けていくとマンネリ化が起きそうなので、どうやってお話を面白くしていくのか楽しみです。

2巻の感想について

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ごはんのおトモに、死神と! 1巻 レビュー


今回紹介するのは「ごはんのおトモに、死神と!」です。

この漫画は「グルメ」「ほのぼの」と言う設定が好きな方におススメできる作品です。

ブラック会社に勤める限界社員「吉田渚」は、いつも通り終電の時間に帰ると家には死神「ミクトランテクートリ」(通称ミク)が居ました。

ついにお迎えが来たかと思った渚ですが、その死神ミクにあなたは不摂生によりあと5年で死にますと言います。

ミクはワケあってに死なれたら困るので、の寿命を50年延ばすためにやってきたようです。

ミクに栄養補給するためにちゃんと「ゴハン」を食べるように言いますが、は仕事で余裕がなく食材を買って料理をするという習慣がありませんでした。

ミクは(自分が食べたいから)のためにご飯を作ってくれるようになり、の不摂生を改善するためにの生活に密着して居候することにしました。

良かった点

①ミクというキャラクターの魅力

明るくて人を助けてくれる(理由があるのですが)死神という斬新なキャラ要素にとても感銘を受けました。

いつもポジティブでニコニコしていて、現世のご飯の知識をのために学び、初めて新しいものを食べるたびに美味しそうにリアクションしてくれるミクが可愛らしかったです。

に対して厳しく生活指導をするのではなく、一緒に楽しみながら改善していくというスタイルも好感が持てて、私とも友達になってほしい!と思いました。

②食べ物の作画について

米粒まで細かく描かれていたりとか、カレーや豆腐、卵などがしっかり質感が感じられるくらいに丁寧に表現されており、読んでいて食欲をそそられる良いグルメ漫画でした。

③簡単に寿命が延びないこと

漫画なので健康的な生活ができるようになったら、すぐ寿命が戻りました!と言う内容ではなく、地道に生活を改善していくというスタイルだったので、今後の展開も期待できそうで楽しみです。

気になる点

①ブラック会社に勤めている設定は必要だったか

今の時代忙しい人がほとんどなので、主人公がもう少し一般的な人であったり、逆にトラックの運転手や工場勤務者などの不規則な生活を送らざるを得ない人が主人公だともっと面白いかな?と思いました。

2巻の感想について

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ことり文書 1巻 レビュー


今回紹介するのは「ことり文書」です。

この漫画は「日常系」「信頼し合える関係」「変わったお嬢様」という設定が好きな方におススメできる作品です。

鳳家という名家のお嬢様「小鳥」は、自由奔放な性格で草野球やサバゲーなど、アクティブな趣味が好きでした。

小鳥の専属執事「白石」は、そんな小鳥に名家のご息女としての自覚を持ってもらうために、小鳥を諫めます。

小鳥は幼いころに母親を亡くし、5歳離れた兄は留学中で、父親は仕事でめったに家に帰らないので、使用人を除けばいつも家に一人でした。

小鳥はいつもうるさい白石のことを躱して遊びに行き、白石はいつも言うことを聞かない小鳥に落ち着いてほしいと思って注意します。

しかし、小鳥は自分のことを構ってくれる白石のことを気に入っており、白石もまた自分の考えを押し付けようとせずに小鳥の気持ちに寄り添う努力をするという大変良い関係でした。

そんな二人の心温まる微笑ましいお話でした。

良かった点

①完璧ではないことの大切さ

小鳥白石も優秀なところはたくさんあるのですが、苦手な分野もあることにより、お互いが支え合うような関係に思え、大切にしている感じが伝わってきたところが良いと思いました。

②表情の違い

表情豊かな小鳥と逆に乏しい白石の正反対な二人が一緒にいるところを見ると、よりお互いの性格の違いを感じることができて、キャラクターの個性が出ていて良かったです。

③多彩な絵

衣装やインテリアやスイーツなどの絵が細かく丁寧に描かれていて、楽しく読むことができました。

気になる点

①シリアスな部分もあり

基本的には楽しい日常を描いていますが、たまにシリアスなお話が出てくるときもあるので、ゆるい漫画を読みたい方は少し注意が必要かもしれません。

2巻の感想について

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ポンコツ魔王の田舎暮らし 1巻 レビュー


今回紹介するのは「ポンコツ魔王の田舎暮らし」です。

この漫画は「平和的」「田舎」「コミュ障系主人公」という設定が好きな方におススメできる作品です。

魔界の頂点にして最強の魔王「ミミドラ」は、戦いに疲れて田舎の一軒家に逃避して、スローライフを満喫していました。

ミミドラはコミュ障で陰キャだったので、魔王ではありましたが、積極的に勇者たちを倒すというスタイルではなく、勇者側が勝手に攻めてくるという感じでした。

田舎にてミミドラはコミュ障なりに、無人販売所や自動販売機などを利用したり、野生の動物と遭遇したりします。

恰好を怪しまれて田舎の女子高校生に近辺を探られたり、部下に魔王城に連れ戻すために使いを出されたりもします。

そんな、ゆるーい内容の漫画でした。

家の戸棚から出てきた日本のお金の袋には、魔王のマークがあったことから、この一軒家は魔王軍の誰かの所有しているものだったのかも?という予想ができたりもして面白かったです!

良かった点

①田舎暮らしというタイトルに恥じないゆるい雰囲気

このタイトルを見た時、きっと平和的で穏やかに読める漫画だろうなと思っていたのですが、希望通りゆったりとしたペースで、あまり頭を使わなくても読めたので、そういった雰囲気の漫画を探している方にはとてもおすすめです!

②田舎の雰囲気がしっかりと描かれている

畳の部屋だったり、みかんの無人販売所やハンバーガーの自販機など、田舎に出てくるものや景色がしっかり描かれており、素敵な漫画だと思いました。

特にハンバーガーやトーストの自販機などは、レトロ自販機の聖地(中古タイヤ市場相模店)が好きな私にとっては刺さりました笑。

③キャラクターデザイン

魔王やドラゴンというと容貌に仰々しさが出がちですが、女子高校生たちとゆるさが変わらないくらいコミカルに描かれていて、漫画の雰囲気にマッチしていて癒されました。

気になる点

①いい意味でも悪い意味でも魔王に威厳がない

完全に好みの問題ですが、魔王と聞いてカッコよくてカリスマ性があるキャラを求めている人には刺さらないと思います。あくまで「ポンコツ」魔王なので、実力はありますが残念なところがあるキャラということを念頭に置いておく必要があります。

2巻の感想について

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前略、山暮らしを始めました。 1巻 レビュー


今回紹介するのは「前略、山暮らしを始めました。」です。

佐野昇平(25歳独身)は、結婚が白紙になり、人間関係にうんざりしたので、山を買いました。

山の中腹に住めそうな家があり、そこに住むことにしたのですが、3日で寂しくなり、麓の村でやっている祭りの屋台で売っていたカラーひよこを3羽飼ったら、1か月後には体長50センチを超えたニワトリになりました。

それぞれ、「ポチ(雄)」「タマ(雌)」「ユマ(雌)」と名付けました

ポチたちはオウムみたいに喋ったり、マムシを捕まえたり、こちらの言葉を理解しているような不思議なところがありました。

昇平の両隣の山の人との交流も始まるのですが、その人たちも不思議な特徴を持った動物を飼っていたのでした。

良かった点

①山が舞台なので比較的のんびりした雰囲気の漫画だった

現実世界には存在しない特徴を持った動物たちはいますが、村の人たちと交流したりしているところを見るのはのんびりしていいなあと思いました。

②ポチたちが可愛い

昇平に懐いているので、心配してくれたり、呼んだら来てくれるのが可愛いなと思いました。特にユマは出かける時やお風呂にも一緒に入ったりしてくれるので、お気に入りです。

気になる点

①今後の展開

今のところ、スローライフな感じで良いなあと思うのですが、今後の展開は変わっていきそうなので、本格的スローライフ漫画を読みたい方には向かない可能性があります。

2巻の感想について