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ニコラのおゆるり魔界紀行 1巻 レビュー


今回紹介するのは「ニコラのおゆるり魔界紀行」です。

この漫画は「魔界」「魔法」「」「パートナー」「平和」という設定が好きな方におススメできる作品です。

小さな魔女「ニコラ」は、魔界に来ましたが行き倒れてしまいました。そこを悪魔族の「サイモン」に助けられ、一緒に旅をすることになりました。

ニコラが元居た世界では魔法が禁止されており、ニコラのおばあちゃんは魔女でしたが、何らかの理由でニコラには魔法を教えなかったので、ニコラは魔法を使えませんでした。

唯一使えるのは、何もないところから花を出せるという魔法でした。

魔界では「魔界生物取締法」という法律があり、人間はどうやら捕まってしまうようでした。(厳密には書かれていませんでしたが)

サイモンは行商人で魔界各地を旅し、売れるものを見つけたり、商売をしたりします。

ニコラは優しく無鉄砲な性格なので、サイモンニコラが人間だということをバレないようにするために苦労をしながら旅を続けていくというお話です。

時にはニコラに助けられることもあったり…。

良かった点

①独特な世界観

魔界」と言っても色々な世界が想像できますが、この漫画の魔界は多種多様な種族が居て、基本的に会話可能な種族がほとんどで、1巻の時点では無秩序的で攻撃的な害のある存在が居ないという、平和な魔界という斬新な設定が面白かったです。

②色々な街や建物が出てくる

魔界の宿や店、様々な街など面白い要素がどんどん出てくるので、読んでいていろんなものに興味が持てました。

③愛嬌のあるキャラクター

ニコラサイモンはもちろん妖精や魔界の住人たちは、チャーミングで微笑ましくなる容姿をしています。とても癒し効果のあるキャラクターデザインだと思いました。

④旅のそのあと

お話が終わった後、各話ごとに後日談のようなものがあるのですが、どれも心温まるお話で良かったです。

気になる点

①人を選ぶキャラクターデザイン

個人的には好みな絵だったので気になりませんでしたが、今風の定番の絵からは少し外れているので、絵を重視している方はお試しで読めるところを探して、見てみてから購入することを推奨します。

2巻の感想について

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ウェスタの台所 -忘れた僕の世界ごはん- 1巻 レビュー


今回紹介するのは「ウェスタの台所 -忘れた僕の世界ごはん- 1巻 レビュー」です。

この漫画は「エスニック料理」「グルメ」「記憶喪失」「超能力」「バトル要素あり?」という設定が好きな方におススメできる作品です。

祖母「成田光子」の下宿の管理人を任せされている「成田夏純」は、友人の「杉崎凪」が居るスパイス料理店から帰ると、家の庭に雨に濡れている裸足の謎の少年が居ました。

夏純は警察に追われていたその少年を下宿で保護することにしました。

下宿には既に様々な国の入居者が居て、彼らは夏純にとって大切な家族でした。

その入居者たちに保護した少年のことを紹介するのですが、少年は記憶喪失で名前すら覚えていなかったので、イタリア国籍のアルフォンソ・ノーチェスアルファー夏純に少年の名前を付けたら?と言い出し、夏純は少年を「春(はる)」と名付けました。

夏純が記憶を取り戻せるきっかけを作るために、得意の「世界の料理」を作ることにしました。(春が食べたことがある料理を判明させることで、故郷を特定するため)

記憶について話しているとは様々な国の言語を話すことができることが判明し、さらには物を浮かせたりすることができる超能力者であることが分かりました。

自分を心配してくれる夏純と癖はあるけど優しい入居者たちとともに、が自分の記憶を取り戻せるように生活していくというのがあらすじです。

1巻時点では比較的日常的な漫画だと思いましたが、どうやら2巻では超能力バトルもあるようなので、純粋なグルメ漫画を求めている人は注意がいるかもしれません。

良かった点

①各国の料理の知識が漫画を読むだけで得られる

色々な国の料理の”作り方””起源や由来”が説明されていて、特に”作り方”に関しては結構詳しく書かれているので、とても勉強になりました。

②アートワークの出来の良さ

キャラの個性が身長や肌色などでよくかき分けられていて、特に女性キャラがみんな可愛かったのが良かったです。お気に入りは誰と言われても選べないくらいでした。

料理に関しては、細かく丁寧にかつほぼ2色しか使えないにもかかわらず、とてもおいしそうに描かれていました。個人的に読んだ漫画の中では最上位に位置するかもしれません。

③設定の面白さ

どうやらは超能力組織のエースのようで、記憶を一時的に取り戻すとかなりの強キャラになるみたいです(次巻予告から)。

平和な日常を送っているキャラが実は最強だったという設定は、個人的にはかなり好みなので、この先が楽しみです。

気になる点

①純粋なグルメ漫画ではなかった

前にも書きましたが、「超能力」「バトル要素」があるようなので、完全な日常系グルメ漫画を読みたい人にとっては、求めているものと違うと思うかもしれません。

2巻の感想について

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魔女のスープ 1巻 レビュー


今回紹介するのは「魔女のスープ」です。

この漫画は「魔女」「魔界」という設定が好きな方におススメできる作品です。

魔界の民は魔力の源泉である「魔界樹」が朽ちそうになっている為、地上の人間を排除して、新たに地上に魔界樹を移し替えるという計画を立てていました。

魔界で”偉大なる魔女”と呼ばれる「エルド・エルフレイム」は、自分の家に代々受け継がれている2000種類の人間を虜にする「毒入りスープ」によって、人間を皆殺しにすることにしました。

エルエルは人間の嗜好を学ぶため、「学校」に生徒として潜入します。

スープ専門店「ウィッチクラフト」を開いて、人間達に毒入りスープを食べさせるのですが、「まずい」と言われて捨てられてしまいます。

そんな中、よく不良と喧嘩している「剣崎」という男子に「フレンチオニオンスープ」を振る舞われ、それが美味しかったので、エルエル剣崎にスープの作り方を教えるように指示します。

剣崎は偉そうにするエルエルを追い出したのですが、それ以降エルエル剣崎にスープの作り方を教えるように迫るようになるのでした。

良かった点

①主人公であるエルエルが可愛い

キャラクターデザインがとても可愛く、性格は偉そうなのですが、体格がちっちゃいので見ていて微笑ましい気分になる良いキャラクターでした。

②キャラクターの表情が豊富

喜んだり怒ったりする以外に、繊細な感情が表情に出ていて、見ていてとても楽しかったです。

気になる点

①グルメ要素が少ない

グルメ漫画だと思うのですが、1巻では剣崎の喧嘩や過去ストーリーが主な内容のように感じました。

2巻の感想について

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窓辺のリノア 1巻 レビュー


今回紹介するのは「窓辺のリノア」です。

この漫画は、「ミステリー」が好きで、「主人公の年齢が高め」で、「行き過ぎたリアルなキャラ絵が苦手」な方にオススメできる作品です。

失踪中とされて警察に追われている「テオドール・ブノア」と、猫人間?の「ピート」が、祖国であるフランスに居られなくなったため、”自分たちのことを知らない街へ行く”という事を目的に旅をする漫画です。

ドイツのバイエルン州にきたテオは、夜の道で、警察に追われている「リノア」と言う少女に出会い、コートに本を入れられ、リノアはそのまま逃げてきました。

我関せずとその場に本を置き捨てるテオでしたが、ピートリノアに本を返してやるべきだと言うので、テオはしぶしぶそうすることにしました。

宿の従業員から話を聞くと、リノアはどうやらいつも警察から追われているようでした。

本来の目的の為、なるべくリノアの関わらないように本を返そうとする二人でしたが…。

テオは何故暴力事件を起こし警察から追われているのか、ピートは何故テオにしか見えないのか、リノアはどういう存在なのかなど、気になる点がたくさんでした!

良かった点

①多くの謎がある、読みごたえがありそうなストーリー

1巻ではたくさんの謎が出てきて、堂々と動くことができないテオピートは、それを解決するのに、どのように目的に向かって進んでいくのかが、楽しみに思える面白いストーリーでした。

②暗さの表現が良い

夜に活動するシーンが多く、黒は黒でも、真っ暗な黒や少し暗い影の黒の表現が、読んでいてとてもいい雰囲気を出していました。

③コマの背景がしっかり描かれている

一つ一つのコマにしっかりと細かい背景が描かれており、漫画を見ているというより動くアニメを見ている気持ちになれるくらいに臨場感がありました。

気になる点

①表現というか詩や言い回しが回りくどいところがある

長所の一つでもあるのかもしれませんが、私は最初の回想シーンや、ピートとの会話が、少し冗長で快適に読めるテンポを遅くしているかなと感じました。

2巻の感想について

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夜の名前を呼んで 1巻 レビュー


今回紹介するのは「夜の名前を呼んで」です。

自分以外の物質を”すべて夜にしてしまう”という珍しい病を持った「ミラ・ハウリー」と、ミラが”師匠”と呼んでいる「レイ・リーゲール」がミラのことを治療しながら一緒に暮らしていました。

ミラの病気は怖くなったり不安になったら発作が起こるというもので、レイが魔法を使ったり、ミラとあたたかいコミュニケーションをとることで少しづつミラの症状を軽くしていきます。

ミラはまだ自分の病気で周りに迷惑をかけて不幸にすることを恐れて、レイの家の周辺からは出ません。

しかし、レイの家を訪ねてくる人や、ミラが助けた「スキアピカ族」の「影くん」達が物語に関わってきますので、完全に2人だけの物語というわけではありません。

今後、ミラの病気はどのような方法で改善していくのか、魔法のある世界でどんな変わったものが出てくるのか楽しみです。

良かった点

①白黒なのに色を感じさせられるような書き込まれた絵と豊かな表現

本や花や家具などが背景にたくさん描かれており、吹き出しがなくても見るだけで楽しめるようなコマがたくさんありました。また、「夜」という概念を扱っているので、「光」と「闇」の境界線の描き分けが絶妙なバランスで、「光」は漫画なのに眩しく感じられ、「闇」は引き込まれそうな表現をされていて、読み応え抜群でした。

②不安や恐怖の克服という治療法

昨今、色んな心の病で苦しんでいる人の中には、同じように不安を過度に抱えていたり、何かに恐怖で怯えていたりする方がいらっしゃると思いますが、そういった方に読んで見てほしい作品です。病に悩みながらも、真っ直ぐで感受性豊かに笑顔で過ごしている時のミラを見ていると大変元気づけられて良かったです。

③可愛い影くんを見て!

実は一番の癒しキャラだったりして…笑。

気になる点

①特にはないがシリアスな場面もあることに注意

ただ楽しい毎日を送ってミラを回復させていく_という内容ではなく、時にはミラの暗い気持ちに触れるシーンや発作に苦しむシーンがあるので、無防備な心のままこの漫画を読むと少しダメージが来るかもしれません。

2巻の感想について