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凶乱令嬢ニア・リストン 病弱令嬢に転生した神殺しの武人の華麗なる無双録 1巻 レビュー

ネタバレ注意


今回紹介するのは「凶乱令嬢ニア・リストン 病弱令嬢に転生した神殺しの武人の華麗なる無双録」です。

~あらすじ~

上流階級の娘「ニア・リストン」として生きることになった英雄は、「」の力と前世の強さを活かして、無双していきます。

この世界には”魔晶板”と呼ばれるスマホのようなものがあり、それ一つで様々な魔法映像(番組)を見ることが出来ました。

ニアの両親たちは、ニアを救うために魔法映像で治療法を探していると訴えていたので、リストン家の財を魔法映像につぎ込んでいました。

自分を救ってくれた両親のために、難病に打ち勝った令嬢として、様々な番組に出演し魔法映像を普及させていくというお話です。

ただ戦うだけでなく、アイドルのようなお仕事をするシーンもあるところが面白いポイントです!

良かった点

①キャラ設定(戦闘狂で圧倒的な力を持った少女)

ニアは周りと比較すると圧倒的な力を持っており、百人近くの相手でも傷一つ負わず勝つことが出来たり、名のある実力者相手ですらニアは簡単にねじ伏せてしまったりと、とにかく圧倒的な力で敵を倒していく作品が見たい方にはおすすめです。

そしてニアがまだ4~6歳と幼児であることから、まだまだ成長していくというワクワク感があり、今後の展開にも大きく期待できます。

外見は白髪の上品な少女ですが、中身は戦いが大好きな達人というところが、良いギャップを感じられて、主人公の魅力をより高められていました。

②戦い以外にも面白い要素がたくさんあった

魔法映像普及のために活動している話もメインと言えて、貴族の令嬢が色々な番組に出演するという斬新な内容が面白く、またその為に色々なコネを作っていくというところが他の漫画にはない話の広げ方で、ちょっと変わったマンガを読みたい人にもおすすめできる作品でした。

気になる点

①年齢とのギャップがありすぎる

前世の記憶を持っているのでしょうがないのですが、4歳にして貴族としての振る舞いや大人びた考えと言動をしているのに、周りが普通に受け入れているところに違和感を感じました。

ニアだけでなく、ニアの兄である「ニール」も明晰な頭脳と鋭い思考をしており、言動も6歳のそれじゃないのですが、普通に受け入れられているのが不思議でした。

1巻を読んだ感じだと、この作品に出てくる幼児たちは皆聡明なようで、そこが読む前に注意するポイントだと思いました。

②実力を隠していない

ニアは都合上、表立って戦いに言ったりはできないのですが、チンピラを殲滅したりとそれなりのことはやっているので、そのうち簡単にニアが強いという噂が広まってしまうのでは…と思いました。

なので、お淑やかな令嬢を演じつつも、誰にも知られず裏で無双していくという内容ではないことに注意してください。

2巻の感想について

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ヘテロギニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~ 1巻 レビュー


今回紹介するのは「ヘテロギニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~」です。

この漫画は「架空の文化」「魔物好き」「未知への冒険」などの設定が好きな方にオススメできる作品です。

このタイトルは、「英語で『異種、異質』を意味する『heterogeneous』と『言語学』を意味する『linguistics』を掛け合わせたものと思われ、副題にもある『異種族言語学」と意味になるそうです。(ピクシブ百科事典より引用)

主人公の「ハカバ」は、学者で探検家な教授を師事していました。

その教授は各地を探検をしながら、現地の言語とコミュニケーション研究をしていましたが、探検の帰りの気球を降りる際に腰をやってしまいました。

ハカバは教授から調査の続きを任せれたので、早々に荷物をまとめて、「魔界」の調査に向かうのでした。

ハカバは魔界で無事生き残れるかを心配していましたが、教授とワーウルフの子どもの「ススキ」が現地ガイドをしてくれるようでした。

ススキは教授の遺伝子を受け継いでいることもあって、人間とワーウルフの中間のような見た目をしており、人間の言葉も話せるため、魔界の住人との中間役となってくれるようでした。

ハカバは獣人語授業などを受けており、ある程度は魔物たちと会話ができるのですが、魔物の言語は発音の仕方が難しいようで、軽いコミュニケーションしか取ることが出来ません。

しかも魔物同士の公用語などは存在しておらず、種族間での混合言語を話すようなので、種族別にコミュニケーション方法を覚えなければいけません。

ハカバは教授の教えである「人と違うものには人と違うルールがある」「調査中、人間の価値観にとらわれてはいけない」ということを頭に置いて、魔物たちへの理解を深めていく…というお話です。

良かった点

①温かい気持ちになれるお話

人間は魔物にとっても異質であり、時には敵対することもある種族なのに、ハカバを温かく迎えてくれていて、ハカバもそれに一生懸命に応えようとしているところが良いなと思いました。

②ススキが可愛い

獣人と人間のハーフと聞くと狼男のようなイメージがわきますが、ススキはとても可愛らしいケモっ子で、性格もハカバの役に立ちたいと真っ直ぐに頑張っている、素直で優しい子でした。

51ページの「ススキとの会話 誉め言葉と反応」では、可愛すぎるススキが描かれているので、是非見てほしいです。

③話に一つ一つ区切りがあり、読みやすい

この漫画の基本的な構成の例を挙げると、第一話の中で「魔界初日」というタイトルで1ページ、「ダメだった」というタイトルで1ページと、ページごとにタイトルが分けられており、少し複雑な設定があるのにも拘らず、理解がしやすかったです。

複雑で難しい内容だと思って読んでいない方も、理解しながら読み進められるので安心です。

気になる点

①漫画内の会話

主にハカバが感じたことや考えていることがメインになっており、

ハカバの思考>ススキとの会話>魔物との会話

という感じになっているので、魔物たちと面白おかしく話すという内容が主ではないことには注意してください。

2巻の感想について

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黄金の経験値 1巻 レビュー


今回紹介するのは「黄金の経験値」です。

この作品は「VRMMORPG」「魔王になる(味方を増やしていく展開)」「無双系」という設定が好きな方にオススメできる漫画です。

VR世界が発展した時代、世界的大人気メーカーの新作MMORPG「Boot hour, shoot curse」のアーリーアクセス権オープンβテストが開催されました。

以下Google AIより参照
VR…「Virtual Reality」とは、コンピューターによって生成された仮想空間を現実世界のように体感できる技術。

MMORPG…「Massively Multuplayer Online Role-Playing Game」の略で、インターネットを介して数百~数千人規模のプレイヤーが同時に参加できるオンラインゲーム。

このゲームの内容はオーソドックスなファンタジー系RPGですが、「レベル」や「職業」の概念が一切なく、経験値システムのみが存在するものでした。

前回テスト参加者である「レア」は、開始時に取得させられた”特性”の「エルフ族」と「美形」の2つによって半分の経験値を持っていかれましたが、他にマイナス要素の特性を取得することで経験値を増やしました。

スタート位置に「魔物の領域”洞窟環境”」を選び、散策していると、NPCの人類種を見つけました。やむを得ない状況になり、全員を無力化することに成功しました。

殺すのは惜しいと考え、無力化した獣人たちを仲間にすることにしましたが、システムエラーメッセージより「使役」のスキルがないため、テイムすることが出来ないと出ました。

NPCをテイムできると知ったレアは、使役のスキルを取得しようとしますが、スキル一覧のどこにも「使役」スキルが存在しなかったので、隠し条件があると考えたレアは試行錯誤の結果、「使役」スキルを取得することが出来たのでした。

レアが使役スキルの前に取得した「支配」や「調教」などのスキルを使って、NPCをどんどんテイムしていき、自分の経験値を稼ぎながら配下も育てていくという内容でした。

良かった点

①どんどん強くなっていくワクワク感

レアが強くなっていくのは当然の展開ですが、配下たちも成長させることが出来るというのは面白い要素だなと思いました。

レア達が冒頭で出た”特定災害生物「魔王」”にどのような過程でなっていくのか、人間たち(他PC)をどう制圧していくのかが楽しみです。

②レア(主人公)の性格に強い癖がなく、快適に読むことが出来る

主人公の性格の癖が強すぎると、どれだけ面白い設定があっても読む人を選んでしまいがちですが、レアの性格は尖っていないので不快感なく読むことが出来ました。

気になる点

①レアが男性なのか女性なのか分からない

本編の容姿や口調ではレアの性別が分からなかったのが気になりました。漫画の表紙絵を見る限りだと女性だと思うのですが…。

②少々展開が早い

1巻時点でプレイヤーたちに実力の差を見せつけてしまうのは早すぎるように感じました。

個人的には圧倒的な力を身につけてから、プレイヤーの前に立ちはだかってほしかったですね。

2巻の感想について

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売れ残りの奴隷エルフを拾ったので、娘にすることにした 1巻 レビュー


今回紹介するのは「売れ残りの奴隷エルフを拾ったので、娘にすることにした」です。

この漫画は「可愛い自分の娘」「最強主人公」「子育て」という設定が好きな方におススメできる作品です。

どんな地図にも載っていない、最も地獄に近い悪人の街”ゼニス”の兄貴分「ヴァイス・フレンベルグ」は、奴隷商のところでハイエルフを見かけます。

ハイエルフは一般には知られていないエルフの上位種で、絶滅したと言われていました。

ヴァイスは思いつきでハイエルフを買い取り、自分の子どもとして育てることにしました。

ハイエルフの子どもは、おそらく今までひどい目に遭いつづけた為、心を閉ざしており、話すこともできずこちらから話しかけても何をやっても無反応でした。

育児経験の全くないヴァイスが、試行錯誤しながらもハイエルフの子どもが人の心を取り戻すために愛情を注いでいくというお話になります。

良かった点

①ヴァイスが強くてリリィ(娘)のことをあまり心配しなくていい点

子供を育てていくにあたって必要なのは親の愛情もそうですが、ファンタジー世界では強さも必要だと思うので、リリィが簡単に死んでしまうことはなさそうで安心して読むことができました。

②リリィがしっかり可愛くて「守ってあげたくなる娘感」がある

丸っこくてちんまりしたリリィはさながら子猫のように可愛く、少しずつ心を開いてなついてくれる様にとても癒されました。

③話のテンポが良い

最序盤ということもあってか、とんとん拍子に話が進んでいたので、展開にマンネリ化がなく読み進めていて面白かったです。

気になる点

①書きおろしショートストーリーについて

もちろんSSがあることはありがたいのですが、個人的な意見として、こういうのを見るたびにその分漫画ページを増やしてほしかったなと思ってしまいます。

2巻の感想について

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断罪されたダメ王子、拾いました。 1巻 レビュー


今回紹介するのは「断罪されたダメ王子、拾いました。」です。

この漫画は「断罪」「王子」「育成」という設定が好きな方におススメできる作品です。

悪役令嬢が逆転する本が好きな宿屋の主人「エマ・ノーウィンラー」が、徹夜で本を読んでしまい、朝に急いで開店準備をしようとすると、足元にボロボロのガハマ王国第一王子「クルヒ・ソル・デアシュターン」が居ました。

第一王子であるクルヒが何故ボロボロになっていたかというと、クルヒは18歳の生誕祭で、婚約者「ミディ」の悪評を流し、浮気相手のマリカルと婚約する為に、ミディを貶めて婚約破棄を試みます。

しかし、マリカルは王が仕向けたおとりであり、クルヒが王としてふさわしいかの最後の試験でした。

見事に引っかかってしまったクルヒは、王にデアシュターン家からの追放を言い渡されており、すべてを失っていたからでした。

庶民になってしまったクルヒは、かつての自信や王子としての佇まいを失ってしまっており別人のようになっていました。

エマも最初はクルヒのことを王子と知らず、王族のみがつけるピアスと金色の瞳でやっと第一王子と分かったのでした。

エマは、背中を丸めてうつむいているクルヒなんて、自分の推していたクルヒと解釈違いだということで、かつてのクルヒを取り戻すために、褒めて伸ばしていく「クルヒ再生プロジェクト」を始動するのでした。

良かった点

①クルヒの豹変っぷりが面白い

性悪で尊大だったクルヒが、一日という早さで、自信を無くし自暴自棄になったのが面白かったです。

変にプライドが残っておらず、素直に仕事をするところがとても好印象で、これから再起していってほしいと思えるキャラで良かったです!

②斬新なポジション

断罪された悪役令嬢でも王子でもなく、庶民に落ちぶれた王子を支える「ただの宿屋の主人」が主人公なのが、斬新で面白いと思いました。

今までの漫画にはない展開が期待できそうです。

③クルヒが簡単に調子に乗らないところ

ある程度読み進めると、自信がつきそうなストーリーが出てくるのですが、それであっという間に元に戻るお調子者ではなく、深刻そうなのが、可哀そうですが漫画として面白いなと思いました。

気になる点

①クルヒに対して王側はもう少しやりようがあったのではないかという点

大きすぎるショックによる豹変というのも分かるのですが、それでクルヒが犯罪に手を染めたり、逆上して暴れたりしなかったことを考えると、もっと強引に諭していればよかったのでは?と思いました。

しかし、これに関しては教育方針みたいなものですから、漫画に対する不満点というわけではありません!

2巻の感想について