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【将来性皆無】主人公じゃない! 最終巻【転生系漫画】

ネタバレ注意


「主人公じゃない!」の最終巻レビューです。

ニルヴァに勝利したレクスは、ニルヴァプラナから邪な気配の残滓を感じるから気にかけてやれと言われました。

ニルヴァプラナを連れ去ろうとしていたのはこのためでした。

ニルヴァが悪人でないことが判明したので、別れる際にレクスは秘密の技術の「マニュアルアーツ」でVスラッシュを見せました。ニルヴァはマニュアルアーツのヒントを教えてもらったことに感謝するのでした。

ニルヴァが仲間になってくれれば、心強いこと間違いなしなんですがねえ。しかしマニュアルアーツを教えたこともあり、世界の危機が訪れた時は何らかの形で助力してくれそうですよね。そうなったらかなり心強いですね!

ニルヴァを倒したことにより<剣聖>の転職条件を満たしたので、ルナティックレオから剣聖にクラスチェンジしました。

世界一決定戦に優勝したニルヴァは既にマニュアルアーツを使いこなしており、優勝インタビューで剣術を教えてくれたのはレクスだと言いました。

そのことにより、さらにたくさんの冒険者がレクスの元を訪ねてくるようになり、スカウトするチャンスが増えたのでした。

ニルヴァを倒したことは各地で噂になってくると思いますが、魔王側に情報がいったりしないのでしょうか。レクスからしたらあらかじめ相手が警戒してくるようになったらこの先厳しくなりますよね。

そしてついにブレブレのユニークキャラ「リリー・ハーモニクス」が現れます。リリーは美人で性格も良くプレイヤーはみんな好きになったキャラでしたが、実はリリーは「闇の魔法」を覚えており、さらに一番のポイントとして性格最悪の「」だったのです。

レクスが酒に弱すぎるのは笑いましたね。20になったばかりのリリーより先に酔いつぶれるのはどうなんだ笑。女キャラに見せかけて実は男でした!系のキャラってそこらの女キャラより乙女だったという設定が多い気がしますが、これは珍しいですね。

レクスはゲーム通りリリーの両親が最後に旅をしたダンジョン「揺蕩う月の洞窟」へ行き、最深部でリリーに「お前が男であることは分かっている」と詰めるのですが、リリーは自分で服を破き「女」であることを証明するのでした。

ここでもゲームと異なる展開でしたね。裏表がないちゃんとしたおしとやかな性格なのに、女だと証明するために服を破くという行為に走ったのは大胆すぎますね笑。もっと別の方法があったのでは…。

リリーは以前酒場で酔ったレクスから「日本に帰れなくて一人で頑張っている」ということを聞いており、レクスを支えますと病み気味に言われるのでした。

レシリアのことを義妹と呼んだり、若干ヤンデレっぽい一面を見せたりなんだか別の意味で怪しいリリーですが、精神的な意味で頼れる存在ができたのはレクスにとっては良かった…のかな?レシリアにとっては複雑みたいですが笑。リリーが正真正銘の女性であるということは、普通に理想の存在のままという事ですもんね!

リリーには、今レクス達がいるフリーレアに住んでいる「ロゼ」という人物の情報を集めてもらうことにしました。

ロゼが住んでいる「薔薇の館」には隠し通路があり、地下に魔物が住んでいました。魔物たちを討伐し、一部の不死者に特に効果を発揮する「悔いのナイフ」を手に入れます。

ナイフを手に入れたところでさらに奥の扉が開きますが、今進むのはリスクがあるため、引き返すことにしました。

レクスは薔薇の館には六体の魔王の内の一人「肆の魔王」が眠っていることを知っていました。

後で分かるのですが、まあロゼは普通のキャラじゃないですよね。館に一人で住んでいる少女というのはどう考えても訳ありです。本当にありがとうございましたって感じです。

次の日「ほっほっほ婆さん」という「ワールドイベント」の進行具合が分かる便利キャラと会話しますが、全く進行していないことが分かるのでした。

このゲームにもやはりお決まりのストーリーの進行具合を確かめるキャラが居たのですね。でも怪しいお婆さんすぎてなにか裏があるのかと探って信用できなさそうですよね。

ワールドイベントは一定期間が過ぎると暴発し、そのイベントに存在する分岐の内の最悪の結末を迎えることになってしまうのですが、今回のロゼが住む薔薇の館の連続イベント「フリーレアの吸血鬼」では、魔王が完全復活し街の住人を吸血鬼に変え、フリーレアの街が滅んでしまいます。

3か月たつとゲームだともう結構イベントが進むくらいなんですね。レクス達はまだ魔王を一人しか倒していないのですが大丈夫なのでしょうか。それとも別で行動している主人公が現れたりするのでしょうか。

期限付きのイベントというのは割と難しいゲームですね。レベルを十分に上げてから、適正レベル以上で攻略するという事ができないという事になりますから。

ロゼはこのイベントの最重要キャラであり、イベントが進むと吸血鬼の呪いがかけられ衰弱し、呪いによりロゼのHPかMPが0になった時、正気を失い吸血鬼として主人公に立ちはだかるというものでした。

ロゼのHPとMPはイベントにおいて残り時間を意味し、ロゼのHPとMPがもう少し多ければと思っていたのですが、冒険者に憧れているロゼをレベルアップさせることでHPとMPを増やすのですが、根本的な解決にはならないのでした。

ロゼのHPMPを確認する方法はないのでしょうか。レクスなら看破で現在HPとか見られるのでしょうかね。

呪いのダメージがたとえ微量であってもレベルが上がりにくくなったらいずれ吸血鬼になってしまうという事ですが、ロゼのレベルを上げてしまったら、吸血鬼になったときに強化されているとかだったらやばいような…

夜になりラッド達に自分達にはダンジョンの攻略をさせて、レクスロゼと一緒にデート?していたことを責められるのですが、そこにほっほっほ婆さんが現れワールドイベントが急に進んだことが分かります。

急いでロゼの元に戻り呪いをかけに来たヴァンパイアロード「ヴェルター」と対峙します。

ラッド達と協力し、多くの攻撃を浴びせますがヴェルターはヴァンパイアの特性により生存力が高く、なかなか倒せずにいました。

そこであらかじめ薔薇の館で入手しておいた対ヴェルター用の「悔いのナイフ」を使うことで倒すことに成功しますが、ヴェルターは最後にロゼに「呪いの標」を撃ちます。

吸血鬼である反面、弱点も多いとありましたが、割と正攻法で立ち向かっていきましたね。「悔いのナイフ」がなくても倒せるかもしれませんが、期限があるこのゲームではほぼ不可能に近そうですよね。

フリーレアの吸血鬼のイベントの最大の秘密はロゼの正体が魔王だという事でした。呪いの標を受けてしまうとロゼが魔王化してしまいます。

魔王の強大な圧により動くことができないレクス達は大ピンチに陥りましたが、ロゼに前もって渡していた「同じ指輪を装備している者同士で位置を交換する」という効果の「キャッスルリング」の効果により、呪いの標を防ぐことに成功しました。

ヴェルターはゲーム後半で出てくる敵とありましたが、だとするとロゼが魔王化してしまったら詰みだったのでしょうか。それともニルヴァが救援に来てくれたりして。その展開も見たかったような気がします!

ヴェルターは倒しましたが、呪いを受けたレクスが今後ロゼに影響しないとは限らず、何かのきっかけで魔王化してしまうかもしれないので、ロゼの寂しさを埋める意味も込めて、定期的に会いに来ることを約束したのでした。

魔王ロゼの復活を防いだことにより、各地の魔王の動きは活発化し、世界規模の厄災が次々目覚めてしまうことになりますが、仲間たちに託した可能性が芽吹き始めている今、これからも「みんなで未来を掴み取る」ため前へ進むことにしたのでした。

以上で「主人公じゃない!」は終わってしまいましたが、やはり最近の漫画はいいところで終わってしまいますね…。物語が最後まで描かれている漫画が読みたいのですが、やはり小説と比べると進行が遅い為難しいのが原因ですかね。

最終的な感想として、適度にコメディな展開を挟みつつも、ゲームの仕様とリアルの仕様を上手く混ぜ合わせており、違和感なく読めました。また後半になるにつれてキャラの魅力も増しており、だんだんと思い入れが強くなっていたのもいい点だなと思いました。「お助けキャラ」に焦点を合わせたこの漫画はしっかりおすすめできる内容だなと思いました。

4巻レビューについて