今回、紹介させていただくのは「甘々と稲妻」という漫画です。
この漫画がどういう話なのかというと、高校教師である犬塚公平の一人娘であるつむぎのために女子高生である飯田小鳥とともに料理を作っていくというものです。
なぜ、高校教師と女子高生で料理を作っているのかというと、つむぎの母は半年前に亡くなっており、自炊が苦手な犬塚公平と、多忙な母を持ち、父親が離婚によって離れたことによって、ひとりで食事をする機会が多い、料理が苦手な飯田小鳥。つむぎと小鳥、二人の寂しさを埋めることができ、また、料理が苦手な公平と小鳥の二人が協力して、おいしいご飯を作り、3人で楽しく食事をするというを目的があるからです。
公平はとてもつむぎを大切にしていて、母親がいない分、寂しい思いをさせないように一生懸命頑張っています。とても理想的な父親ですね。おそらく母親が生きていたとしても、かわらず娘を同じように愛していたでしょう。
つむぎは年齢の割には素直で聞き分けが良く、明るい性格をした女の子です。公平の頑張りのおかげか寂しさをあまり前面にださず、父親である公平のことが大好きであることが分かります。時に難しい言葉を放ち、ユーモアのある展開にしてくれたり、つむぎの心が揺れることによって、漫画の展開も大きく変わるのが特徴だと思いました。
小鳥は、図らずも一人でいることのいい多い、大人しめで優しい食いしん坊な女の子です。学校でも、一人で何かを食べていることが多く、特に嫌われているわけでもなく、比較的平凡な女の子といったイメージでした。しかし、照れ屋なのか表情が豊かで、赤面することが多く、魅力的でありました。
一巻では、この3人が主であり、小鳥の母や、他の高校教師などが出てきましたが、まだそれほど物語には関わっていないです。
少ない行動範囲でも、目まぐるしい1日が描かれており、ひとり親というのは尋常じゃなく大変だということが分かります。
ここでこの漫画の良かった点と残念だった点についてまとめます。
良かった点
①全体的に微笑ましく、ゆったりとして読むことができる。
バトル漫画などとは異なり、日常を描く漫画なので、個人的に緊張的な展開がある漫画は苦手なので、リラックスしながら読むことができました。
②料理が美味しそう
綺麗な料理を書いてある漫画は多々ありますが、この漫画ではとても食欲がそそられる料理の絵が描かれています。お腹が減っている時に見ると、ついつい何かを食べながら読んじゃおうという気になりますね(笑)。
また、料理のレシピも書いてあり、同じものを食べたいという方にも優しい仕様になっていました。
残念な点
①公平に少し人間らしい負の部分がなさすぎる
まだ1巻なのが、理由だと思われますが、公平がパーフェクト人間すぎて、漫画で主人公に自己投影をする人にとっては、ちょっと難しい点があるかも知れません。
総合的に、ほのぼのとした、しかし少し心配な展開があるという漫画を読みたい!という方には大変オススメです。ぜひ読んでみてください。
著者 | 雨隠ギド |
価格 | 590円+税 |
ページ数 | 184ページ |
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