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臆病な伯爵令嬢は揉め事を望まない 最終巻

ネタバレ注意


「臆病な伯爵令嬢は揉め事を望まない」の4巻レビューです。

ソフィーとグレイグの婚約が白紙になったことが広まって、取り巻きが離れようとしているのを聞いて、アメリアだけが反対し傍にいることになりました。

取り巻きはもはやソフィーのことが嫌いだったのかと思うくらいすごい離れ方をしましたね。女性こわ~~~!(フィクション)周りに流されなくなったアメリア、どんどんたくましくなっていきますね!実は精神的に一番タフなのでは・・・?

そこにマリオンがいて、グレイグとロゼッタの説得の件について話してもらいました。休んでいるソフィーの様子についてルーファスから「全く落ち込んではいないから安心して」と知らされます。その後のソフィーのことについては、マリオンもルーファスも「アメリアがついているなら大丈夫」と言いました。

ソフィーだけでなく、マリオンやルーファスからの信頼も得てますね。身分を気にしないアメリアだからこそできた所業ですね!取り巻きの行動は全く意味なし!一番王族から嫌われてます…。

婚約についての問題が片付いたようでソフィーは学院に戻ってきました。ソフィーはアメリアに婚約白紙の経緯を説明しました。

婚約破棄はソフィーから持ち掛けたみたいですね。あまりに屑ムーブするグレイグに失望してしまったご様子。確かにこのまま婚約を押し切っても絶対いい関係にはならないし、お互い不幸ですよね。

ソフィーが学園に戻ってから数日間、ソフィーに好奇の視線が向けられていましたが、グレイグの婚約者がいなくなったことで、その視線がグレイグに向けられるようになりました。(こちらは婚約者を狙っている視線ですが)。そのほかのソフィーへの好奇の視線はマリオンが居ることにより、少しづつ減っていくのでした。

マリオンはソフィーを守りながら、話に行けるという最高の状態に持っていきましたね。ある程度は偶然とはいえ恐ろしいですね。

ある日、グレイグの婚約者候補であったジゼルが嫌味を言いに来ます。かつてソフィーの取り巻きだった者がジゼルの方の取り巻きになっていることに気づきました。ジゼルの嫌味にアメリアが異を唱えようとすると、実はアメリアが笑いものにされた貴族の家はジゼルの家だったことが分かりました。

ジゼルの家でルーファスにもあってますし、意外と昔から縁があったんですかね。いい縁も合えば、クソみたいな縁もあるってことですね。

ソフィーは今まで自分が正式に婚約者だったから特に何もしてこなかったが、それがなくなった今、ジゼルが一番グレイグと親しいロゼッタに嫌がらせをしないかという心配をします。

ジゼルは完全に悪役令嬢そのものですもんね。違いは一番気の毒なポジションにいるということでしょうか。ゲーム的にはメインヒロイン格が二人いるので、完全にサブキャラ扱いですよね。この漫画でも出番は最初と最後くらいしかないという不憫キャラ…

さりげなくそこにマリオンが来て、ソフィーのもとに来るのはただの気遣いじゃなくて、話をしたいから声をかけていると伝えました。

ソフィーも困惑はしつつも、悪くはない反応ですね。これは意外と好感度高いパターンですかね!?冷静に考えるとマリオンのほうが良いじゃんって思ってるんでしょうか。

そこからルーファスの話になり、ソフィーが彼は人当たりに難があるのでよい出会いがあるか心配だと言いますが、マリオンは「ルーファスにはもう心に決めた人がいるからね!」と伝えます。(もちろんアメリアのことです)

また名前を言わないところがマリオンらしいですね。アメリアが誤解しているのを知っているはずなのに、余計に複雑にさせるとは…。ルーファス君可哀想に…。

それを聞いたアメリアは自身の悲しみや胸の痛みを感じ、これは恋愛小説でヒロインが故意を自覚する時だと思い出して、ルーファスに抱いていた好意に気づきます。しかし、ルーファスには(自分以外の)想い人がいると勘違いしてしまいます。ルーファスに幸せになってほしいアメリアは、その(架空の)恋を応援することにしました。

ようやく恋愛小説からヒントを得たアメリア。もう少し早く気付いていれば、誤解も生まれず上手くいっていたのではないかと思います。いや、それでもアメリアは「そんなはずない」と思って変わらなかったのでしょうか?でもあそこまで直球に「下心もある」と言われたら、自信を取り戻しているアメリアならいけたかも?

かつてのソフィーの取り巻きが、ソフィーの命令でロゼッタに嫌がらせをしていると濡れ衣を着せようとしていました。そこへアメリアの堂々とした反論に、ロゼッタ自身も「ソフィー様がそんなことを命令するとは思えない」と続くことで、取り巻きの作戦は失敗します。

なんか取り巻きにすごい縦ロールいるなと思ってましたが、急に目立つやん!表情もキツそうにかかれているし、ジゼルと悪役令嬢パワー互角くらいですよね。なかなかの逸材がいた。

その後、ロゼッタと二人になり、ロゼッタのグレイグと会っていいのかという迷いに対して、「ソフィーはもう気にしていないから、自分の気持ちに正直でいるように」と背中を押すのでした。

婚約が破棄された今、ロゼッタを警戒する必要は全くないし、むしろ幸せになってほしいと思ってるくらいですよね。昔の政略結婚ってなんて厄介なんだ。

アメリアの堂々とした物言いに感動した下級生のジェーンとミランダから、ルーファスの想い人は、依然二人で出かけていた女性のことじゃないかと聞かされます。

アメリアにもファンができましたね。10年前からあこがれていたというらしく、昔のアメリアは別に痛い子じゃなかったんでしょうね。普通にいじめられただけ。イジメ、ダメゼッタイ。

心当たりがあるアメリアは、自分との関係をこれ以上誤解されないように、ルーファスに「これからは二人きりで会うのを控えたほうが良い」と言って去りました。

ルーファス、驚きすぎて言葉が出ず。流石に好きな子にこんな誤解をされて、勝手に離れられては困りますね…。困りマックスって感じです。

数日後、またロゼッタが嫌がらせをされており、そこにグレイグとジゼルもいました。ジゼルはロゼッタを助けようとしただけと言いますが、取り巻きをけしかけたのはジゼル本人であり、グレイグもそれを分かっていて、嫌がらせを命令していたのはジゼルではないのかといわれます。困ったジゼルは、真犯人はアメリアだと濡れ衣を着させます。しかし、ロゼッタ自身に否定され、ジェーンとミランダからも否定されます。それでもアメリアを犯人だというジゼルにルーファスが止めに入ります。

目が合っただけなのに犯人にされたんだが?という物語が始まりそうでありますが、ただの悪あがきで終わりますね。取り巻きしか味方に居ないのは、鎧だけ着て、剣と盾が未装備なのと一緒。せめて立ち絵有のキャラ一人くらいは連れてこないと勝負にすらなりませんよ!

「関係のない方は口を出すな」というジゼルでしたが、「僕はアメリアの婚約者だから関係ある」とルーファスは言います。他にもグレイグはジゼルが犯人だという証拠を持っていて、ジゼルは詰んでしまいました。

勝手に婚約者にしてる~~~!?まあアメリアもルーファスのことが好きなので無問題なんですが、これはアリなのでしょうか。急すぎて流石に焦りましたよ…!

グレイグはだれと婚約するつもりなのかと、ジゼルから問われると、グレイグは王太子の座を放棄しロゼッタと生きることにすると言いました。

結婚もせず、子どもも残さないとはすごい覚悟ですね。それほどまでに一緒に居たいということでしょうね。ロゼッタの申し訳なさそうな顔が気になりましたが、とりあえずは一件落着。

そこでソフィーがマリオンと婚約者になることが分かります。ソフィーは手紙の主がマリオンであり、その中に想い人がいるという記述を見て、私と結婚して大丈夫なのかと聞きます。それに対しマリオンはその想い人はソフィーであると伝えます。その後マリオンはグレイグに協力していたことを白状し、ソフィーは全て許した後に婚約するのでした。

全てを許したのち、婚約したとありますが、ソフィー様優しすぎて泣ける。確かに王としてはグレイグよりマリオンのほうが頭がキレそうだしいいんじゃないかな。

一方、アメリアとルーファスはお互いのことが好きということをついに言葉にし、正式に婚約したのでした。

やっと二人ともちゃんと言葉にして好きと伝えましたね!すごいすっきりした気分です。その後のエピソードもみんな幸せであることが一目で分かって、とてもいい終わり方だなと思いました。

最後にこの漫画を読んで、モブキャラという立ち位置で悪役令嬢の闇落ちを止めるという斬新な展開は面白かったなと思いました。過去をもう少し詳しく記載してくれると良かったのかなと思う反面、話のテンポが悪くなるから入れなかったのかなとも思いました。事実、展開のスピードが快適で、設定が混乱することなく、線と線がつながった状態で読めたことはとても良かったです。またこのような漫画があれば、ぜひ読んでみたいと思います!

3巻レビューについて