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漫画

ゆうべはお楽しみでしたね 1巻


今回紹介するのは「ゆうべはお楽しみでしたね」です。

MMORPG「ドラゴンクエストⅩ」をきっかけに、主人公のパウダーこと「さつきたくみ」と、フレンドのゴローこと「おかもとみやこ」が、お互いの勘違いからルームシェアをするお話です。

最初からマイペースというか自然体なみやこに対して、ギャル等のいわゆる陽キャ系が苦手なたくみは、居心地の悪さを感じていましたが、少しずつ外見からくる悪い印象を払拭し、内面の良さから仲良くなっていく様子が見られます。

良かった点

①ネトゲ経験者が共感できる

実際に異性とこういう関係になるかは置いておいて、子どもの頃よく見ていたリアル恋愛モノって、「共通の趣味から仲良くなりました」的な理由がなく、「一目惚れ」や「よくわからない展開」から関係が発展するという印象が強く、イマイチ共感できなかったのです。悲しいことに主人公が陽キャな話の場合も全く気持ちが分からなかったのですが、この主人公の「たくみ」は、若干コミュ障ですが、全く会話ができないわけではない陰キャ気味なところが私には大いに共感できるし、舞台もゲームとリアルの混合というところが、読んでいて楽しかったです。

②実際に存在するゲーム

「ドラクエⅩ」という実際に存在するゲームが舞台であることというのは、私の中では結構重要な部分で、なぜならゲームの中身、過ごし方、どういうきっかけ(展開)で仲良くなったかというが、具体的かつイメージが分かりやすいからです。これがもし、架空のゲームだったら、普通のゲームには存在しえないコミュニティの築き方が存在していて、リアリティにかけていたと思います。そういう点から、実際にあるゲームを舞台にしたのは、とてもいいと思いました。

残念な点

①ネトゲの一面だけである

これは残念な点というか、仕方のないことなのですが、この話に出てくる「チーム・ヘブンスライム」は、中でも触れている通り、実際の友人同士でチームを組んでいるからこその関係であり、現実はもっとどろどろとした「闇」の面が9割といった感じです。(私の主観ですが)
私が体験した話ですが、同じコミュ内で恋愛ごとが起きると大体はそのコミュニティは崩壊します。いわゆるオタサーの姫といったクラッシャー的存在が現れます。そういった「闇」の部分が描かれていないので、現実味があるからといってネトゲを始めると、ネカマに引っかかるより、悲惨な結末が待っている可能性のほうが高いです。
(もちろん「ネトゲ婚」といった素晴らしい出会いをした方々もいらっしゃることは事実としてあります。)

2巻レビューについて

著者金田一蓮十郎
価格500円+税
ページ数150ページ

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