ネタバレ注意
「悪役令嬢の中の人~断罪された転生者のため嘘つきヒロインに復讐いたします~」の6巻の感想です。
~あらすじ~
半年後に国交樹立祝賀パーティが開かれることになりました。そこでレミリアは全ての決着をつけることにしました。
~感想~
ついにこの時がきましたね。敵だらけだった最初とは真逆で、今はもう味方だらけ。大逆転ですね!
ピナは最後の最後まで“詰み”の状況になってしまっていることに気づいていなかったようですね。
相変わらず世界は自分のためにあると思い込んで、都合の良いことばかり考えていましたね…。魔王すら戸惑わせたお花畑思考は面白かったですね。
レミリアが手を下さずとも、周りがどんどんピナの悪行を暴いていきましたが、それさえも全部レミリアの思い通りなのも凄かったですね。他人の行動を予想、誘導することに関してはレミリアの右に出るものはいませんね…。
遅めに登場してきた「ドレリアス伯爵夫人」と「ロレーヌ子爵」はとっても良いキャラをしていましたね。
地獄のパーティの中、唯一ただ楽しむ側にいたのは、この2人だけでしょう。
ドレリアス伯爵夫人は魔国の製品のおかげか、綺麗になっていましたね。この人は先見の明がある人だったので、早めに味方にして良かったですね!
ロレーヌ子爵は偏見のない、熱く有能な人でしたね。とにかくなんでも楽しむ姿勢があり、国王ですら緊張している中、1人だけめちゃくちゃパーティで笑っていたのが面白かったです。
個人的に脇役で1番好きなキャラクター達かもしれないです笑。
そしてやはりメインキャラであるレミリアとピナ。この2人はあまりにも状況の差がありすぎて、温度差がすごかったですね。
最後のピナの抵抗は、この漫画の大きな見どころだと思うので、是非ご覧になって見てください。
〜総評〜
この作品は、引き込まれるストーリー、まるでアニメかと思うような迫力ある絵、優しい表情と恐ろしい表情の書き分けなど、全てが優秀な作品でした。
ざまぁ作品の中でも、かなりスッキリできる展開だったと思います。変に敵に温情をかけないところが、高評価でした。
悪役であるピナも、救いようのないゲスだったのも良かったですね。やはり中途半端な存在は、ストーリーの質を下げがちなので、こいつなら思う存分懲らしめてくれ!と心から思えたのも、快適に読めた要因だと思います。
物語の最初から最後までの、レミリアのエミに向ける優しさが本当に尊く、何度見てもレミリアの強さに惹かれてしまいます。
こんな強い女性が味方になってくれたら百人力だと思えますよね。精神的に強いのは、やはり男性より女性だと思うので、この世で1番頼りになる存在でしょう。
エミもレミリアとは違った強さを持っていて、こちらは同じ女性的強さでも、支えてあげるというようなサポート的強さな感じですよね。
この辺りが、同じ人物でも差別化されていて読みやすかったですね。
結末としては、納得できる終わり方なのではないでしょうか。個人的に考えていたハッピーエンドとは違いましたが、不満はありませんでした。
レミリアの性格上、どうなるのかなと懸念していたところが、あっさり解決していたのは驚きましたが、あまり最後にごちゃごちゃ拘られても蛇足になってしまいそうですからね…。
愛を与えられた悪役令嬢と欲深いヒロインという設定は、私が今までたくさん読んできた悪役令嬢作品の中でも、かなり斬新でした。
なので同じように悪役令嬢作品は好きだけど、少しマンネリ化してきたという方にすごくおすすめしたい作品です。
騙されたと思って、1巻だけでも読んでみて欲しいです。ほとんどの方が最終巻まで購入したくなると思います。
電子書籍ならセールで安く読めるタイミングがあると思うので、その時読んでみるのもアリですね。
