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勇者、辞めます 最終巻 感想

ネタバレ注意


「勇者、辞めます」の最終巻の感想です。

クロケルの説得、ウンディーネとの戦闘のお話が今回のメインですね。

今巻では、魔王としての覚悟を見せる場面があり、エキドナの真っ直ぐな思いが誰かの心に響いたシーンが印象的でした。自分のことより民を優先する姿勢に、読者としても心を動かされました。

確かに自分のために尽力してくれる人が上司なら、その上司に恩返ししようと頑張る気持ちになりますよね。

エキドナの場合は命を懸けてまで、レオや部下を救おうとしていたのですから、心の底から忠誠を誓われるでしょう。

エキドナの妹「イリス」が初登場しましたが、エキドナとは全然性格が似ていませんでしたね。

レオイリスのことを昔の自分に似ていると言っていましたが、イリスくらいに自分の兄弟を信頼していたということになりますよね。

レオはソロで魔王討伐するくらい人付き合いを面倒くさがっていましたが、ものすごく仲間想いですよね。

レオの過去の関係や旅のエピソードが少しだけ語られましたが、想像を掻き立てる場面でしたね。長い時の流れを経て、それぞれがどんな結末を迎えたのか、考えるのも楽しい所です。

クライマックスの戦いでは、仲間たちが力を合わせるシーンが見どころでした。圧倒されるような状況ではなく、むしろそれぞれの役割がしっかり生きていた印象です。

最後は、レオの最大の問題についてエキドナが考えるわけですが、やはりエキドナレオを救って見せると自信満々に言いましたね。

ストーリーにはさらなる展開も想像できますが、今巻で一区切りを迎えたことで、物語としての満足感はしっかり感じられました。原作の内容をしっかり漫画化してくれていて、読み終えた後に「良い完結だった」と素直に思えます。

総評としては、ストーリーやキャラクターデザインや性格、アクションシーンの迫力など、どれをとっても優秀な作品だと思いました。

主人公のレオは色々な面で最強だけれども、一人ではどうしようもないことがあるという、単純な俺TUEEE展開ではないところが魅力だと感じました。

終盤になるにつれてキャラ数も増えていったのですが、一人ひとりに見せ場が最後まであり、キャラクターの魅力を伝えられているところも良かったです。

一風変わった最強勇者が魅力的な仲間と世界を救っていく」という内容が気になる方には、是非読んでみてほしい作品だと思いました。

7巻の感想について