ネタバレ注意
「勇者、辞めます」の最終巻の感想です。
クロケルの説得、ウンディーネとの戦闘のお話が今回のメインですね。
クロケルにエキドナの真摯な言葉が届きました。エキドナの、魔界の民のためなら自分が犠牲になることも厭わないというところが、魔王にふさわしい素質だとありましたね。
確かに自分のために尽力してくれる人が上司なら、その上司に恩返ししようと頑張る気持ちになりますよね。
エキドナの場合は命を懸けてまで、レオや部下を救おうとしていたのですから、心の底から忠誠を誓われるでしょう。
エキドナの妹「イリス」が初登場しましたが、エキドナとは全然性格が似ていませんでしたね。
レオがイリスのことを昔の自分に似ていると言っていましたが、イリスくらいに自分の兄弟を信頼していたということになりますよね。
レオはソロで魔王討伐するくらい人付き合いを面倒くさがっていましたが、ものすごく仲間想いですよね。
レオはキュクレウスと二人でパーティを組んだことがあると言っていましたが、二人の旅の様子も見たかったですね。最後は魔王と勇者として戦ったらしいですが、レオはキュクレウスを殺してしまったのでしょうか?
500年ほどたっていることになるので、キュクレウスが寿命で死んだ可能性の方が高いですが。
レオは、エキドナのことを自分が仕えるべき最高の魔王だとまで認めていたのですね。確かにレオもエキドナに救われた一人ですから、この漫画の主人公は実はエキドナかもしれないと思うくらいですよね。
ウンディーネに対しては、クロケルとアクエリアスとヴァルゴを含めた全員で戦ったわけですが、流石に戦力が潤沢だったので負けそうな雰囲気はなかったですね。
最後は、レオの最大の問題についてエキドナが考えるわけですが、やはりエキドナはレオを救って見せると自信満々に言いましたね。
お話としてはまだまだ広げようがありそうでしたが、ここまでで原作の内容を全て漫画化しているそうで、完璧な完結というわけですね。
総評としては、ストーリーやキャラクターデザインや性格、アクションシーンの迫力など、どれをとっても優秀な作品だと思いました。
主人公のレオは色々な面で最強だけれども、一人ではどうしようもないことがあるという、単純な俺TUEEE展開ではないところが魅力だと感じました。
各作品にある最も盛り上がる瞬間シーンのようなものが、この漫画の中には何か所か出てきて全8巻という長さもあり、満足感も非常に高いです。
終盤になるにつれてキャラ数も増えていったのですが、一人ひとりに見せ場が最後まであり、キャラクターの魅力を伝えられているところも良かったです。
「一風変わった最強勇者が魅力的な仲間と世界を救っていく」という内容が気になる方には、是非読んでみてほしい作品だと思いました。