今回紹介するのは「ヘテロギニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~」です。
この漫画は「架空の文化」「魔物好き」「未知への冒険」などの設定が好きな方にオススメできる作品です。
このタイトルは、「英語で『異種、異質』を意味する『heterogeneous』と『言語学』を意味する『linguistics』を掛け合わせたものと思われ、副題にもある『異種族言語学」と意味になるそうです。(ピクシブ百科事典より引用)
主人公の「ハカバ」は、学者で探検家な教授を師事していました。
その教授は各地を探検をしながら、現地の言語とコミュニケーション研究をしていましたが、探検の帰りの気球を降りる際に腰をやってしまいました。
ハカバは教授から調査の続きを任せれたので、早々に荷物をまとめて、「魔界」の調査に向かうのでした。
ハカバは魔界で無事生き残れるかを心配していましたが、教授とワーウルフの子どもの「ススキ」が現地ガイドをしてくれるようでした。
ススキは教授の遺伝子を受け継いでいることもあって、人間とワーウルフの中間のような見た目をしており、人間の言葉も話せるため、魔界の住人との中間役となってくれるようでした。
ハカバは獣人語授業などを受けており、ある程度は魔物たちと会話ができるのですが、魔物の言語は発音の仕方が難しいようで、軽いコミュニケーションしか取ることが出来ません。
しかも魔物同士の公用語などは存在しておらず、種族間での混合言語を話すようなので、種族別にコミュニケーション方法を覚えなければいけません。
ハカバは教授の教えである「人と違うものには人と違うルールがある」「調査中、人間の価値観にとらわれてはいけない」ということを頭に置いて、魔物たちへの理解を深めていく…というお話です。
良かった点
①温かい気持ちになれるお話
人間は魔物にとっても異質であり、時には敵対することもある種族なのに、ハカバを温かく迎えてくれていて、ハカバもそれに一生懸命に応えようとしているところが良いなと思いました。
②ススキが可愛い
獣人と人間のハーフと聞くと狼男のようなイメージがわきますが、ススキはとても可愛らしいケモっ子で、性格もハカバの役に立ちたいと真っ直ぐに頑張っている、素直で優しい子でした。
51ページの「ススキとの会話 誉め言葉と反応」では、可愛すぎるススキが描かれているので、是非見てほしいです。
③話に一つ一つ区切りがあり、読みやすい
この漫画の基本的な構成の例を挙げると、第一話の中で「魔界初日」というタイトルで1ページ、「ダメだった」というタイトルで1ページと、ページごとにタイトルが分けられており、少し複雑な設定があるのにも拘らず、理解がしやすかったです。
複雑で難しい内容だと思って読んでいない方も、理解しながら読み進められるので安心です。
気になる点
①漫画内の会話
主にハカバが感じたことや考えていることがメインになっており、
ハカバの思考>ススキとの会話>魔物との会話
という感じになっているので、魔物たちと面白おかしく話すという内容が主ではないことには注意してください。
2巻の感想について