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妻の機嫌で天候が変わる話 2巻(最終巻) 感想

ネタバレ注意


「妻の機嫌で天候が変わる話」の2巻の感想です。

なんと予想していませんでしたが、2巻で最終巻だそうです。

雷華は天候を荒らさないように感情の制御ができるようになってきました。逆に天候の変化がないと雷華の感情が分からないと悩んでいる昭之でしたが、結局二人ともお互いのことを想い合っているのは変わらず、雷華も嬉しい感情だけは隠せないという可愛らしいお話でした。

父娘だと言われても天候が悪くならないほど昔と変わったのに、昭之からの誉め言葉は嬉しくてたまらないという様子の雷華が実に愛らしかったです。

可愛らしい妻になりたいと思っている雷華雷華の感情の変化を分かってあげたいという二人の歩み寄りが良いですよね。やっぱり愛は一方通行より相思相愛ですよね!

節分の日、角がある雷華は子供に鬼と間違えられて落ち込んでしまいますが、昭之雷華は僕の神様だと言われ、喜ぶ雷華でした。

確かに雷神様って鬼のように描かれていますよね。この漫画で言われて初めて気が付きましたがどうして似た姿で認識されているのでしょうか。

GoogleのAIによると「激しい自然現象である雷が畏怖の対象だったため、恐ろしげな鬼の姿と重なったことが理由のひとつ」だそうです。

確かに私も雷が怖いので畏怖されるのは分かります。昔の人は今みたいに天気予報などもなかったし、建築物の素材も木材が多かったと思うので燃えてしまったりしたこともあったのでしょうか。子孫繁栄を与える神様でもあるようなのでありがたい存在なのは間違いないのですが…。

ある日昭之の実家(雨宮家)より妹の結納への招待状が届き、昭之は自分が雨宮のものではないと扱われているから妙だというと、雷華は招待状を破り捨てるのでした。

昭之が不在の時に「由利雅」(昭之の弟)が来て、雷華は不意を突かれ薬を盛られて無理やり雨宮家に連れてこられてしまいました。

撫子」(昭之の妹)から雨宮家は華族であり没落寸前なので、海運業で勢いのある河原林との婚約が必要だと言われます。雷華が捕らえられたのは海運業を営む河原林にとって天候を操れる能力が欲しかったからでした。

神様に薬を盛り挙句の果てには拘束するとは恐れ知らずな人達ですね。たとえ一時的に家が繁栄したとしてもすぐに滅んでしまうのが予想できそうなものですが…。今の人たちは信仰心が薄いと言いますが、流石に薬を盛ったり縛ったりはしないですよね…。

雨宮家が悪いのですが、撫子たち弟妹たちは罪はないですよね。まぁ由利雅はアウトですが。確かに海運業で天候の心配がなかったら栄え放題ですよね。河原林が”雷神様を手に入れられる”と言っていましたが、神様は人の手には収まりませんよね!

昭之雷華のもとへたどり着き、雷華昭之を押した「藤時」(昭之の兄)に対して、「今なら船も沈められそうです」と言うと、河原林は結納の話はなかったことにと言いました。

藤時昭之に対して雨宮家のために生きろと詰め寄りますが、昭之雷華のために生きますと言い切ったのでした。

今までは自分の意志が弱く、言われるがままだった昭之雷華のおかげでハッキリとものを言えるようになって、しかも支えてくれた雷華のために生きると言ったのが素晴らしかったですね。支えた側が報われる展開は読者としてもいい気分になりました。

昭之は家を買う目処もつき、助言してくれた義姉に礼をするのに雷華の家族に挨拶をしたいと言います。雷華は気乗りしない様子でしたが実家の天界へ連れて行ってくれました。

昭之雷華の父から大きな圧をかけられ、雷華を娶るなら耐えられる覚悟があるよなと言われ、昭之は耐えたら夫として認めてもらえますかと言うのですが、人間では耐えられないので代わりに地獄から這い上がったら認めてやると言われるのでした。

昭之は職場の同僚と獄卒に助けられ、無事人間界に戻ることが出来たのでした。

周りの人たちから雷華が畏怖の対象ではなく、協力して共存していく神様という存在になったのは今までの行いが良かったからですね。

人間は良くも悪くも知らないものや理解できないものを怖がりますから、雷華の優しさが周りに理解されたということですね。

それにしても地獄から戻ってこれた昭之すごいですよね。命を懸けてでも雷華と結婚したいという覚悟が伝わります。

正式な夫婦になった二人は結婚式を挙げ、幸せになったのでした。

総評ですがやはり全2巻というのは短すぎますね。内容としては雷華がとても可愛らしく描かれていて、一話一話のボリュームも読みやすいページ数で、この漫画もアニメ化してほしい作品だなと思いました。

あと二人とも頑固すぎなかったり、(角の存在もありますが)お互いへの好意を隠そうとしていないところが良い点ですね。

もっとラブラブしている二人を見たかったのですが、確かにあまり長く続けているとマンネリ化してしまうのでしょうか。

個人的には二人で旅行に行ったり、大正?時代ならではの二人の生活をもっと詳しく見たかったですね。

手軽に読める長さでアツアツな関係を楽しめるので、ちょっとした休日に少し漫画を読みたいという方にはかなりオススメです!

1巻レビューについて