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街道あるくんです 1巻 レビュー


今回紹介するのは「街道あるくんです」です。

この漫画は「歴史」「」「旅行」という設定が好きな方にオススメできる作品です。

とある会社員「北川」は、家族が多く、出費を抑えて実家に仕送りをするために、都心の2DKで家賃3万5千円の物件を見つけ、入居することにしました。

案の定その部屋は訳あり物件で、「おみち」という江戸時代に生きていたらしい女性の幽霊が出ました。

しかし、おみちは悪霊ではなく、北川に自分の成仏を手伝ってほしいと頼んでくるのでした。

おみちは以前霊能力者から、無念の死を遂げたので、無念を晴らすことで成仏できると言われたそうでした。

おみちは生前の記憶がなく、唯一思い浮かぶ光景が江戸時代の東海道を歩いているところでした。

北川は東海道を歩いておみちの記憶を取り戻し、無念を晴らす手伝いをすることにしました。

東海道は東京から京都までとかなり長く、どうするか考えていると、「関戸」から元街道行脚部だったらしい営業部の「矢島」を紹介されました。

矢島に事情を説明すると、「一度始めたら途中で止めない」ことを条件に案内をしてくれることになりました。

矢島は筋金入りの東海道好きで、かなりのこだわりを持っている変わり者でした。

矢島北川に幽霊が見えているかは気にしておらず、北川自身が東海道を歩きたいかだけを重要視していました。

北川は東海道の歴史に興味はなく、東海道を早く歩いて成仏させようと考えていましたが、おみちには現代の風景とおみちが生きた時代の風景の二つが見えており、北川の体内に入り込むことで、北川にも江戸時代の光景が見せられると言いました。

江戸時代の光景を見せられて、楽しみができた北川は、歴史を楽しみながら東海道を渡ろうと思ったのでした。

銀座で過去の光景を見た時に、おみち自身が移っており、おみちは自分が銀座役所で何かを探していたことを思い出しました。

それを矢島に話すと、「女幽霊が生きたまさにその時の風景が見えている」ということが分かりました。

矢島は、江戸時代は264年間あり、見えた風景からおみちが生きた年を特定できれば、その年の事件や人物から無念の原因を探すことが出来るのではないか、と言いました。

最初は、矢島の知識とおみちの見えている風景から、おみちの生きていた年代を探していく、というお話になります。

良かった点

①矢島のキャラクター性

東海道を渡ることに並々ならぬこだわりを持っていて、北川がちょっとでも興味を示すと、それにものすごく喜んで解説しだすところが可愛くて面白いなと思いました。

変な人なのに、鋭くて賢い人というギャップが魅力的だなと思いました。

②歴史を知ることが出来る

矢島が観光名所を見つけるたびに詳しい解説をしてくれるので、楽しく読んでいるだけで東海道に詳しくなれるところが良いと思いました。

もし自分で歩く時もより一層楽しめるのではないでしょうか。

気になる点

①おみちの目が怖い 

霊だからか目にハイライトがなく、真っ黒なのでせっかく女性キャラクターなのに可愛さが落ちてしまっているのが気になりました。

②おみちの性格

北川も相当に身を削って協力しているはずなのに、その覚悟と気持ちをおみちはあまり理解してなさそうな気がしました。

2巻の感想について

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宝石商のメイド 6巻 感想

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「宝石商のメイド」の6巻の感想です。

ライバル店のメイド「リン」は、笑顔が素晴らしいメイドさんでしたね。

エリヤにはないところを前面に出してきましたが、一見愛想が良い店に見えても、質の低いサービスを提供している店は私たちの世界でもよくありますからね。

エリヤには分かる人には分かるお客に対しての真摯な思いがありますが、普通は一度利用したりしなければなかなか分からないですよね。

私は人を見る目がないので、愛想が良い人にコロっと騙されそうな気がしています。お金持ちの方は色々なサービスを受けているから、人を見る目が長けていたりするんですかね?

スミスが言ったように、エリヤには作り笑顔ではなくて、自然に見せてくれる笑顔を見せて欲しいですよね。

真似をしてきた店と競合し合うのではなく、あくまでローシュタインはローシュタインとしての理念を守りながら、接客スタイルを貫くのが一番良い判断ですよね。

一時はお客の流れを持っていかれましたが、それに焦ることなくどっしり構えられたのは、アルフレッドの冷静さのおかげでもありますね。

リンも有名になりたいという想いが強かっただけで、悪い商売で人をだますことに愉悦感を感じたりはしない人でしたね。

私から買ってくれた人を傷つけるようなことはしたくない」とリンは言っていましたが、この子はちゃんとしたお店で働けたらそれなりに有名になっていたのではないでしょうか。

アルフレッドの知人でファッションデザイナーの「ココ・キャナル」が、今のエリヤが来ているメイド服のデザインを作ったようですね。

時代を先取りするのがココの特徴のようですが、確かに現実のファッションのトレンドも私のような衣服に興味がない人からすれば、予想もしないようなものが流行っていたりしますね。

ココの提案で、花嫁修業の場として開かれた学校で、貴族のレディとしての礼儀作法や言葉遣いを身につけたのですね。

宝石のことを勉強しながら、礼儀作法についても勉強するなんて、努力家でも達成できなさそうですがどうなんでしょう。

確かに平民であるエリヤが、どうしてあんなに美しい所作をしているのかは気になってはいましたが、ちゃんと学んでいたんですね。

ヨハンの弟子になっていて、宝石研磨職人見習いとして働いている「ルカ・ワーグナー」はエリヤに一目惚れしましたね。やっとエリヤの美しさに惚れる人が出てきました。

最初は悪い人かもしれないと警戒しながら読んでいたのですが、実際は不遇な環境の中でも腐らず真面目に働いている思いやりのある青年だと言うことが分かって、応援してあげたくなりました。

しかし、やはりエリヤは「人の愛し方が分からないのだと思います」と言って告白を断りましたね。予想通りの結果ですが、今後エリヤは家庭を気づいて幸せに生きられるのでしょうか?

アルフレッドエリヤを妹のように思っているので、夫婦になるのはなかなか難しそうですが、エリヤにとってはそれが一番幸せな結果になりそうだなあと思います。

番外編では、ルカを傷つけてしまった罪悪感から、少し元気が足りないエリヤを、アルフレッドラヴァンデルに会わせることにしたお話でしたね。

ラヴェンデルの母親もエリヤを客人と認めていたり、王室に入るまでに二人で遊べたりと良いお話でしたね。このお話が番外編で良いのか!?と思いました。

エリヤの過去を知ったことで、ラヴェンデルの王妃になる心構えも分かりましたし、今後エリヤが孤独になることはなさそうで安心しました。

次回は酒場の歌姫の正体は…とありましたが、また新たな悩めるお客が来るのでしょうか。今度はどう解決するのか楽しみですね。

5巻の感想について

7巻の感想について

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宝石商のメイド 5巻 感想

ネタバレ注意


「宝石商のメイド」の5巻の感想です。

今回でついにエリヤの過去を知ることが出来ましたね。

エリヤは母親「エル・アインツィヒ」の二人目の夫の子どもだったのですね。エリヤの父親はエルが領主に渡された手切れ金を使いこんでしまったので、エルエリヤまでつらく当たるようになってしまったようですね。

もちろん領主が帰ってくるはずだった十年までの間は愛されて育っていたとありましたから、エリヤエルが領主に見放されてなければ愛され続けたのでしょうが。

幼い頃に母親から拒絶されるということは、普通の両親に育てられた私含めた人には想像もできない絶望感があるのでしょう。

エリヤエルから拒絶される前は天真爛漫な性格だったのでしょうか。それとも今のような大人しい子だったのでしょうか。

ゼペットの露店の手伝いをした時には既に人を引き付ける不思議な魅力を持っていたし、一度聞いただけで知識を吸収する記憶力や、アルフレッドの出したクイズに答えた時も、相手の表情を読み取って正解を当てると言う洞察力をもっていたので、本当に天性の才能を持っていたんですね。

エリヤを助けた二人が良き人物で良かったですね。知識がない子どもを利用する悪い大人は数え知れないほどいるので、それらに引っかからずにちゃんとした教育を受けれたのは運が良かったですね。(エリヤの境遇は不運なものでしたが)

ゼペットと会っているときのエリヤはとても表情豊かでしたね。今はほとんど表情を変えることがないですが、やはり昔はもっと笑う子だったのでしょうか。

ゼペットエリヤと出会ってから何年くらいたつのでしょうか。アルフレッドの迎えが来たのが学校に通っていた頃から4年後ですから、少なくともそれ以上ですよね。

またそのことから過去の話のエリヤは、大体10~11歳くらいだと言うことが推察できますね。

エリヤアルフレッドの教育により、宝石に関する深い知識を身につけましたが、それを教えるアルフレッドもすごい優秀だったのでしょうね。

宝石を売るにはありとあらゆる知識を備えた人たちに応えられる教養が必要だとアルフレッドは言っていましたが、アルフレッド自身も学校でしっかり知識を学び、様々なアルバイトを経験して今の実力になったということでしょうか。

アルフレッドは一代で財を成すためにバイト代を稼いで投資で儲けようとしていたり、大学生とは思えないほどの器量を持っていましたね。

アルフレッドが自分で稼いだ資金でエリヤを親から引き取って、エリヤを開放してあげたんですね。こんなにひどい扱いをされていたのにエリヤは最後までエルに悪態をつくことがありませんでしたね。

エリヤはその恩からずっとアルフレッドのために努力することを決めましたが、アルフレットエリヤを亡くなってしまった妹のようだとも感じていて、もちろんエリヤに見返りを求めているのもありますが、エリヤ自身が幸せになってほしいという気持ちも大きいようなので、今後この想いの違いがどう影響してくるのでしょうかね。

エリヤはローシュタインを自分の帰ってくる場所だと思っているので、たとえ親に会いたい気持ちができてもアルフレッドの元から去ったりはしないでしょう。アルフレッドエリヤがそう思っているうちはずっと受け入れてくれるでしょうね!

次回はエリヤにライバルができるようですね!一体ライバルのメイドはどんな人物なのでしょうか、気になりますね!

4巻の感想について

6巻の感想について

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宝石商のメイド 4巻 感想

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「宝石商のメイド」の4巻の感想です。

夜会の件で有名になってしまったエリヤの元には、たくさんの客が来るようになりました。

エリヤはローシュタインで働いていることを家族に知られたくないようでしたので、やはり家族との仲は複雑なのでしょうか。

ものすごいたくさんのお客さんが来ていましたが、ゆっくり紅茶を飲む時間はあったのでしょうか。エリヤはあまり疲れを顔に出さないからなのかもしれませんが、割と平気そうだったので驚きでした。

エリヤが大好きな本の作家「ミシェル・アンドレ」に会うことが出来ましたね。有名になると悪いことばかりでもないということですね。

自分が必要とされていることにエリヤは喜んでいましたが、根っからのメイド気質な人ですね笑。

アルフレッドはローシュタイン家に引き取られたそうで、本当の息子ではなかったようですね。

叔父が野心家で詐欺に引っかかってしまい、負債を減らすために実父が死んでしまった(おそらく自死)ため、アルフレッドは祖父と父の遺志を継いで、利益だけを求めない宝石が好きな人のためだけの店を開こうと決めたとありました。

ローシュタインを大通りに構えず、従業員もエリヤがひとりだけで回せる店の規模にしたのは、そういった過去があったからなんですね。

アルフレッド自身が変わらなければローシュタインも変わらないですし、最初から二人のお店なのだからどう思われようと、普段の営業に差し支えなければ取引先の機嫌を窺わなくても、いつも通り常連の客だけを相手にできますから、大事なのは気持ちの持ちようと言うことですね。

エリヤに「フレイヤ・シュナイダー」という女の子の弟子ができましたね。家事全般ができて、宝石に関係があることが大好きみたいなので、確かにエリヤの弟子にふさわしい人材かもしれませんね。

家出をするくらいですし、少しわがままな子なのかなと思いましたが、宝石に関する情熱は本物のようで仕事に対してきちんと真面目に取り組んでいるようでしたし、エリヤとの相性も悪くないようで、本当に弟子になるのかと思いました。

二人のシーンも微笑ましかったですね。アフタヌーンティがエリヤの中で義務付けられているところが分かったり、エリヤフレイヤに綺麗と言われて化粧道具を落としたシーンなど、エリヤの表情には出ていないけれど動揺が分かる良いシーンでした笑。

レオンのところにはフレイヤの兄「フレイ」が来ましたね。こちらは男二人なので兄弟感があって良かったですね。

レオンの面倒見の良さや、フレイの素直な部分があるところがマッチして、こちらも良いコンビになりそうな予感がしました。

フレイたちは仲直りして、二人で父の跡を継いで店を開くことにしましたね。

エリヤレオンたちの弟子にならなかったのは残念ですが、こうして繋がると良い人脈ができて、困ったときに力になってくれるかもしれませんね。

エリヤの大切な人に何かがあったようですね。手紙の内容からするにご年配の方なのかなと思いますが、エリヤの故郷にいるということは幼い頃お世話になった人とかでしょうか。

エリヤは他人に表情を読まれやすいのか、フレイヤにも気を使われていましたね笑。私は眉の上がり下がり具合で判断しています!

3巻の感想について

5巻の感想について

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宝石商のメイド 3巻 感想

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「宝石商のメイド」の3巻の感想です。

アルフレッドの友人「レオン・ヴァーハルト」が店に訪ねてきました。

レオンエリヤにインタビューをしようとしますが、「恥ずかしいから」という理由で断られてしまいましたね。

有名になりたいという欲がないのもあるでしょうが、恥ずかしがり屋さんなところも可愛いですね。

レオンは父親の不正を告発したとありましたが、筋金入りの正直者ですね。家族関係にもよりますが、自分の家族を売るなんて相当な覚悟がないと出来ないと思いますよね。

エリヤが一番望んでいるものは、穏やかな当たり前の日常だと言っていました。エリヤは人混みなどが苦手だとありましたし、静かに暮らしたいという思いがあるのかもしれませんね。

熟練の研磨士が歳による引退をしてしまい、新しい研磨士を探していた時に、エリヤは紅茶店で名匠ファベルの工房に務めていた宝石研磨士「ヨハン・シュミット」と出会いました。

レオンヨハンエリヤのことを知っていたので、もうかなり有名になってしまったことが窺えますね。

宝石はもう見たくないと言うヨハンに対して、紅茶好きという共通点を利用して話し合いつづけます。エリヤは人と話すのが好きなのでしょうか、インドア派だったり恥ずかしがり屋だったりと、あまり人と接するのが好きそうじゃないイメージがあるのですが。

エリヤは昔、誰かに宝石について教えられたような描写がありましたね。果たしてあのおじいさんは何者なのでしょうか…。

人が人である限り、美しいものを求める心は永遠に消えないのだと」とエリヤは言っていました。これはエリヤが幼い頃苦労した時に感じていたことなのでしょうか。

国際ジュエリー協会会長の「ジェームズ・ヴァレンタイン」主催の宝石業界における大規模な夜会に招待されたエリヤ

アルフレッドが会長にお世話になっているということを聞いて、出席することにしたエリヤでしたが、アルフレッドの役に立ちたいという想いが一番強いのでしょうか。

夜会でラヴェンデルを見つけた時、手を振り返したいと思っているエリヤが可愛かったですね。想像でしたが笑顔のエリヤを見れてラッキーですね笑。

無事に会長の余興を乗り越えることが出来たエリヤでしたが、学び舎で子どもたちに鉱物のことを教える時も緊張していたので、今回もめちゃくちゃ緊張していたと思いますが、難問を解いたのはすごい胆力ですよね。

ラヴェンデルだけでなく、1巻で登場した舞台女優のサラや、エリヤが匿名で届けたガーナイトの持ち主のラウラなど、ジュエリー協会の会長主催の夜会だけあって有名人が揃ってますね。

人工宝石は確かに偽物だというイメージが強いですが、財産として持つものならまだしも、装飾品として身につけるなら天然でも人工でも綺麗であれば、私は気にしません笑。

アルフレッドは近くで鑑定していないのに人工ダイヤだと気づいたみたいですが、この二人の鑑定士としての力量は最上級のものなんですね。

国中の新聞社にエリヤの腕が知れ渡ってしまいましたが、エリヤは今後穏やかな日常を送ることが出来るのでしょうか…。

2巻の感想について

4巻の感想について