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【目指すはナイチンゲール!】悪役令嬢は夜告鳥をめざす 4巻【転生系漫画】

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「悪役令嬢は夜告鳥をめざす」の4巻レビューです。

20日後に年1回、国で開催される武術大会があるとギルベルトから聞きます。

そこでは攻略対象である一人の騎士に身の危険が迫るイベントがあり、原作小説では主人公がこの国に無い術式で頭部手術を施し、騎士の命を助けていました。

主人公と違って手術ができないリーゼリットは手術環境を整えようとしますが、武術大会まで期間がないので、攻略対象の騎士を救うために見つけ出して出場を阻止することにしました。

攻略対象は出場を辞退してほしいとお願いしたら、素直に辞退してくれるのかが気になりますよね。はたしてリーゼリットのフラグへし折り作戦は上手くいくのでしょうか。

個人戦である馬上槍試合で優勝したものは、自身の想い人か会場内で最も美しい女性を「美の女王」に選出します。

小説では攻略対象である騎士はエレノアを「美の女王」に指名した後、団体戦で頭部を負傷したのでした。

しかしリーゼリットはその騎士の名前も特徴も思い出せませんでした。

ギルベルトに個人戦優勝候補の騎士を聞くと、西方の国から遊学中の皇族血縁者「アスコット・フォン・リヴァーレ」とギルベルトの友人「ランドール・ツー・フォルクス」だと教えられます。

ファルスが不在の小説では、攻略対象の騎士がエレノアを「美の女王」に選出したとのことでしたが、会場で最も美しいという選ばれ方なら理解できますが、エレノアはずっとファルスのそばにいたため、その騎士との恋を育むことは不可能なはずですから、小説の通りになるとは考えにくいですよね。

優勝候補の名前を書いたメモを落としてしまい、それをファルスに拾われたことから「エレノアに圧力をかけ、王太子妃の座に割り込もうとしているのではないか?」と問い詰められます。

さらに他の男とかかわりが深い為、欲深いと思われ、今回の優勝候補も狙っていると思われていました。

それに対しリーゼリットは、「自分が思うのはギルベルトだけで他には全く興味がない」、「他の令息と浮き名を流す理由は、人々の役に立つと言う夢の為に彼らの協力が不可欠だったため」と返しました。

そうして誤解は解け、ファルスから自身の目的である「ギルベルトと双璧を築き、治世を盤石なものにする」という事を聞けたのでした。

ついにファルスが時折見せた表情の訳が分かりましたね。私の予想では自分を助けたのがリーゼリットだと気づいたのか?と思っていましたが、まさか逆方向の展開になるとは…。

しかし、今の段階で誤解が解けたという風に考えると、むしろ今後ファルスに協力してもらう際に、話がスムーズに進むので良かったのではないかと思いました。

リーゼリットは主に皇族関係者にギルベルトが好きだからと説得していますが、それにより実は外堀がちゃんと埋まってきているので、ギルベルトがその気になりさえすればすんなり結婚できそうですよね。

万国博覧会でレヴィンと二人になってしまい、そのまま見学をしに回っていましたが、そこでアスコットとその妹である「レティシア」と出会います。

レティシアは原作小説でのギルベルトの婚約者候補で、今のリーゼリットの恋のライバルになる存在でした。

レティシアは小説で今後レヴィンの恋人になるというシナリオでしたが、悪評が目立つリーゼリットギルベルトの婚約者と認めないと言うレティシアと、リーゼリットをけなすレティシアに対して反抗するレヴィンという険悪な関係になってしまいました。

褐色?美人系が登場してきました。ライバルにふさわしい系統の女性筆頭でありますね。それにしてもこの兄妹、めちゃくちゃ顔が似ていますね。

レティシアはなかなか気が強そうですが、同じくしたたかなレヴィンとはあまり気が合いそうにないですが、どういう経緯で二人は恋人になるのでしょうか。今後の展開が気になります。

リーゼリットは城を歩いている途中、ミモザの香りをかぎつけ、見つけようと森に入りますが出口が分からなくなってしまいました。

そこへクレイヴが通りかかり案内してくれました。その途中で本人からクレイヴファルスを危ない目に合わせたことで、この先騎士となる将来はないと聞きました。

リーゼリットは馬車の事件で自分がもっとうまく立ち回っていたら、クレイヴの人生を救えていたのだろうかと思いました。

クレイヴの登場の仕方が意味深で、個人的にアスコットも怪しい感じで書かれてますが、意外とこの二人は攻略対象の騎士本人ではないのじゃないかと考えています。攻略対象の騎士だと言うには不自然に目立ちすぎな気がします。

ギルベルトリーゼリットに目立たず行動する術を教えるためにお互い変装をし、市場に向かいました。

そこで、リーゼリットとボートに乗って話していたギルベルトはもうひと時でいいから二人きりで過ごす時間が欲しいと思ったのでした。

リーゼリットももっと二人きりで居たかったと考えているのにどうして上手くいかないんでしょうか。変装したリーゼリットが可愛かったので、ぜひ見てみてほしいです。最近のトレンドキャラの傾向を掴んでいる感じで良かったです。

3巻レビューについて

5巻レビューについて

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【目指すはナイチンゲール!】悪役令嬢は夜告鳥をめざす 3巻【転生系漫画】

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「悪役令嬢は夜告鳥をめざす」の3巻レビューです。

乙女ゲームの攻略キャラの一人、「レヴィン・ツー・フォード」により、完成した模型人形が送られました。

レヴィンは7歳にして、この世界に存在しなかった歯ブラシやアストラルランプなどを開発した天才発明家少年であり、原作小説内では主人公が扱う医療器具の設計開発と流通を担っていました。

リーゼリットはたびたびレヴィンに思わせぶりな態度をとってしまい、レヴィンはそれを本気にしてしまい、ギルベルトに止められます。

レヴィンもしょうがないとはいえ少しかわいそうですよね。幼いころの不遇な環境から救い出してくれたリーゼリットが自分を甘やかして愛してくれているという事が分かれば、恋心が芽生えるのは致し方ない事です。

リーゼリットはそれを幼稚園の先生に恋するような初恋だと思っていたと言っていましたが、そこまで年が離れていなかったらただの初恋で済むとは思いません。

リーゼリットギルベルトと婚約破棄をするつもりはありませんが、プロポーズを断って意気消沈して発明をやめてしまったらこの先が立ちゆきいかないため、ギルベルトの言う通りリーゼリットの素直な気持ちをレヴィンにぶつけることにしました。

ギルベルトレヴィンが意気消沈しないように「自信があるなら才で奪え、リーゼリットがその気になれば考えてやる」と言い、レヴィンが意気消沈せず開発を続けるように仕向けてくれたのでした。

レヴィンは若干ヤンデレが入った腹黒な一面を見せますが、まだリーゼリットの目の前で本性を出しているところを見るとマシなのでしょうか。腹黒天使キャラは乙女ゲームでは鉄板のキャラですが、そういう人気があるのでしょうか。

リーゼリットと護衛に変装したギルベルトは病院の入院病棟に訪れます。

そこでは大人と子供が入り乱れていて、衛生状態が最悪だったり、外科治療では麻酔も使わず錆びた器具で手術していました。

手術のシーン、全員目がイッちゃってて無表情でこの漫画のタイトルを忘れそうになりました。

リーゼリットは十分な麻酔薬と清潔意識の為、保清の有効性評価を下方修正し、レヴィンに手術に使う手袋を作成依頼することにしました。

看護師がハサミを落とし、ギルベルトがそれを拾おうとしたら、「赤い目」のせいで触らないでと忌避されます。

ギルベルトリーゼリットに「俺の婚約者になった事を悔いているか」と問いますが、リーゼリットは「そんなわけないでしょ!?」と言い、「これまで幻滅したことなど一度もありません」と優しく言いました。

そんなリーゼリットギルベルトは「こいつのことを知れば知るほど惹かれていく」と思いますが、国と兄のために生きると決めたギルベルトは個人的な感情に流されないように自らを律するのでした。

リーゼリットにバぶみを感じてきました。でもそれはギルベルトが忌避され続けてきて、それを耐えてきたからこその愛ですよね。ギルベルトにはどうやってリーゼリットを自分と婚約したうえで国に貢献できるかと言う方向で考えてほしいです。

エレノア邸にてエレノアにペニシリン研究の協力を依頼しようと思ったリーゼリットでしたが、アポなしで来たファルスに出会い、3人で会話することにしました。

エレノアは罪の意識によりファルスとの会話がかみ合わず、事実を打ち明けようとしたところをリーゼリットが呼び止め、花を摘みに行ってくるとエレノアを連れ出しました。

エレノアファルスにすべてを打ち明けると涙ながらに言いますが、リーゼリットが自分が引かれているのはギルベルトであり、またファルスが心奪われているのもエレノアのことだと言います。

それでもなお悩むのならリーゼリットセドリックの新薬開発に協力してほしいと言います。エレノアの料理やハーブの知識はこの先必要になると言い、リーゼリットエレノアに自分が怒っているという誤解も解くことができたのでした。

エレノアもかなり苦悩していたようですね。2巻レビューでは何考えてるんだと書きましたが、自分がファルスを救ったのではないと言い出せなかったという事なのでしょうか。まあ確かにこうもとんとんと勘違いされると分かる気がします。なんだかファルスも思うところがあるような描写が気になりますね。

セドリックのもとで模型人形を使用して、心肺蘇生法の演習を始めました。

心肺蘇生法は戦地では実用的ではないとギルベルトに教えられ、リーゼリットは「災害医療時の運搬法レンジャーロール」の実演をします。

こんな運搬法は実際にあるのでしょうかと調べてみたら、本当にあるみたいですね。武道とかでも人の体を比較的簡単に動かす動きとかがありますが、すごいですよね。

ロディウスに騎士団への伝達への準備ができたと報告をし、リーゼリットはその際にギルベルトの名を加えてほしいと言います。

しかしロディウスギルベルトファルスより目立てばあらそいのもとになるため、ギルベルトの名を出すつもりはないと言います。

ロディウスは自分がギルベルトに何もしないことでファルスに兄弟として慈みさせ、ギルベルトファルスに尽くすように仕向けていたのでした。

ロディウスのやっていることは最低ですが、それに気づいたギルベルトも何も言わないという事はもうこの刷り込みに関しては手遅れという事ですね。幼少のころからずれた価値観を植え付ける大人は本当に害でしかないです…。

ロディウスリーゼリットもまた、ギルベルトの生い立ちを聞いたからギルベルトを慈しみ助けになりたいと思ったのではないかと聞きます。

それに対してリーゼリットは自分がそう思うのはギルベルトの性質全てが自分の好みに合っているからだと言うのでした。

ギルベルトのためとはいえ、国王の前でギルベルトのことを愛していると力説できるのは国随一の良妻になると言えるのではないのでしょうか。早くこの二人がくっついた未来が見たいです。

ギルベルトリーゼリットを一面の花畑に連れていき、「この光景をお前にやる」と言い、言葉の代わりに花をプレゼントします。それはリーゼリットが花言葉を知らないだろうと思ってのことでした。(事実知りませんでした。)

リーゼリットはかえって調べたことでプレゼントされた花が「ミモザ」であることが分かり、花言葉をナキアに聞きました。それは「秘密の恋」でした。

秘密の恋」ということは、自分の中にこの感情をしまっておくと言う意味がありそうで、不安です…。

2巻レビューについて

4巻レビューについて

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【目指すはナイチンゲール!】悪役令嬢は夜告鳥をめざす 2巻【転生系漫画】

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「悪役令嬢は夜告鳥をめざす」の2巻レビューです。

ギルベルトリーゼリットが国の未来のためにヘネシー卿レスター先生が必要なのは分かったが、普通なら破断ものの醜聞なのでほどほどにしてくれと言います。

忙しい中来てくれて感謝しているとリーゼリットが言ったので、ギルベルトは「少しは労ってみろ」とリーゼリットに膝枕をさせます。

前世で喪女だったリーゼリットが王子に膝枕をするとはすごい進化ぶりですね。(本人は慣れない様子でしたが。)二人とも容姿が良いので良い絵になりますね!

そんな中セドリックが来て、リーゼリットに婚約者(王子)がいることが分かり、さらにギルベルトリーゼリットを抱き寄せたことで、威嚇されるのでした。

セドリックは婚約者がいることが分かったので、リーゼリットのことを諦めるのでしょうか。ギルベルトリーゼリットを抱き寄せた時、かなり反抗的な表情をしていたのでまだあきらめていないかも知れませんね。仮にも王族に敵意を向けるのは結構やりますね…。

その後セドリックは父に専門医になることを許可され、勘当もなくなったため「ペニシリン」の開発に着手することにしました。

ペニシリンは乙女ゲームではヒロインが、原作小説では前世が医者の主人公が共同研究者と開発した薬であり、その開発者がセドリックであることが分かりました。

ペニシリンを作れない代わりに色んな行動をしていたリーゼリットは、自分の行動が一歩づつ確実に結果につながっていることに喜ぶのでした。

ペニシリンは主人公と共同開発をしていたという事ですが、単独でも作れるようになるんでしょうか。それともどこかでリーゼリットが力になるのでしょうか。小説通りペニシリンを選んだのにも何か理由があるのでしょうか、気になることがたくさん出てきましたね。

国王「ロディウス・フォン・クライスラー」との謁見に呼ばれたリーゼリットロディウスリーゼリットギルベルトの名を借りて行動していることについてどういうことかと問います。

大きいプレッシャーの中でしたが、ここで効果実証の許可を取り下げられるわけにはいかないので、今後も撤回するつもりはないと言いました。

下手したら自分たちの首が飛ぶかもしれないという中でも、国のために引かなかったリーゼリットは数ある主人公の中でもかなりの人格者ですね。

もう一つの話で、ファルスの命を救ったのはリーゼリットではないかと聞かれます。ロディウスがそう思った理由は「ギルベルトリーゼリットの意に従っていること」と「エレノアフォルスを助けたのが『自分ではない』と言った」からでした。

ロディウスはまだこのことは秘密にしているが、いずれフォルスの耳に入るから、将来のために王太子妃の選定は早いほうが良いとリーゼリットに言いますが、王妃になりたくないリーゼリットファルスを救ったのが自分だとばれないように振る舞います。

しかし、事故の時に居たクレイヴという男を呼ばれ、それに反応したためファルスを救ったのはリーゼリットであるとばれてしまったのでした。

エレノアはどのタイミングで、王にファルスを救ったのは自分じゃないと言ったのでしょうか。ファルスが自分(エレノア)を命を救った人だと勘違いしているということが分かったら、身を引きそうなものですが、誠実なのかそうでないのかいまいちよくわからないですね。

ロディウスは企画書の内容次第で国王の名を冠することを認めると言います。

しかしまずは一か月内でファルスを救った方法を騎士団と各病院に根付かせることを条件としたのでした。

はたして一か月で条件をかなえられるのでしょうか。ロディウスも息子を救ってくれたことを鑑みてもう少し猶予を設けたれよ!と思いましたが…。

クレイヴから城内の案内をされている中、ファルスエレノアに会います。

二人は気球に乗ってデートをするところで、リーゼリットファルスギルベルトと一緒にと気球に乗ろうと言われました。

先ほども書きましたが、普通に王族デートを満喫しているエレノアにどうしても違和感を感じてしまいます。まあリーゼリットはそのほうが助かるので物語的には良いことなのですが、なんだかモヤモヤしてしまいます(;´Д`)。

途中で気球が何かにぶつかり墜落してしまいます。

ギルベルトが守ってくれたおかげで無事でしたが、気球のバーナーの火が球皮に燃え移ってしまいます。

気球に乗るのに脱出対策してないのかい!と突っ込んでしまいました。一市民なら分かりますが、乗っているのは王族、しかも第一王子と第二王子ですよね!?

ギルベルトの見せ場ですね。ちょろイケメンに書かれていましたが、ここは攻略対象らしくかなりの高スペックぶりを発揮しています。「おまえのことは絶対に守る」というセリフ、状況が完璧でこれはみんな堕ちるだろと思いました笑。

なんとか脱出できましたが、ファルスが倒れてしまいました。その原因は以前胸骨圧迫をした際に肋骨が折れたからでした。

リーゼリットエレノアに布を借り、枝を使い簡易リストバンドを作ることでファルスの胸の痛みを和らげることに成功しました。

肋骨が折れていたのに普通に生活していたファルスすごいですね。普通は立っているのもしんどいんじゃないですかね?ひどい骨折をしたことがないので分かりませんが。

ギルベルトがやっとこの役目を終えられると言ってましたが、もともとそのつもりでリーゼリットと婚約してやるといって確保していたのでしょうか。気球の中でファルスギルベルトはたった一人の弟だから幸せになってほしいと言っていましたが、ギルベルトもまた同じことを思っていますよね。王族の兄弟で仲がいいパターンは珍しくていいなと思いました。大体後継者争いがあるので…。

リーゼリットセドリックの元を訪れます。二人は気晴らしに庭に出ますが、リーゼリットが虫に驚き、池に落ちてしまいそれを助けようとしたセドリックも一緒に池に落ちてしまったのでした。

研究で疲れたところに濡れてしまい、セドリックは風邪を引いてしまいました。

風邪で寝込むセドリックのためにミルクプリンを作ったリーゼリットでしたが、ゼラチンを固まらせて作るという発想のおかげで、菌を固めて取り除くという方法を思いついたのでした。

リーゼリットの瞳模様ってコマによって結構ちがいますよね。こういう細かいところがよく書き分けられていて面白いなと思いました。

レスターの授業を受けるリーゼリットでしたが、なぜかそこにはギルベルトと護衛のカイルが居ました。

レスターリーゼリットへの気持ちを抑えるために鎮静効果のあるカモミールとカイルに制止を頼んでいたのでした。

レスターはちゃんとリーゼリットに対して、自分の気持ちをぶつけないようにちゃんと考えていたのですね。割と危険なキャラだと思っていましたが、このシーンで個人的に大きく株が上がりました。というかむしろかわいそう…。

ギルベルトセドリックの家に泊まり、さらに清拭を試したことを詰められます。次にヘネシー卿の元へ行く際はついていくと言われるのでした。

リーゼリットギルベルトになぜ自分と婚約しようと思ったのかと聞きます。

それに対してギルベルトリーゼリットの望むようにしてやりたい、お前のことをもっと知りたいと思ったから、兄を助けてくれたことに感謝しているからと答えたのでした。

リーゼリットはそれだけの理由で婚約までする?と思い、自分の容姿が好みだったりするのかと冗談で聞きますが、逆にギルベルトは自分の赤い目をどう思っているか聞くのでした。

それだけの理由というには十分すぎる理由な気がしますが。気になっていた子が身内を助けたとあれば結婚するのも不思議ではないでしょう。

ギルベルトの赤い目は、凶兆、不貞の子などと言われ、出生後はしばらく存在を秘匿され3年前まで城の外れにある離宮で育てられていました。

両親が離宮に来たことは一度もなく、会いに来てくれたのは兄のファルスだけでした。ファルスは肉親の情を与えてくれて、さらにギルベルトの容姿は突発的に生まれるものだと証明してくれたのでした。

ファルスのおかげで王族の一員となれたギルベルトは、ファルスが事故で死にかけた時、何も返せてないことを後悔していましたが、その時ファルスを救ってくれた事をリーゼリットに感謝しました。

ギルベルトはそんな自分のことを評価してくれるリーゼリットこそがファルスに相応しいと思い、リーゼリットは自分の存在がギルベルトの支えになればいいなと思うのでした。

このすれ違いはかなり悲しいことになりそうですね。ギルベルトの中でリーゼリットの評価が上がれば上がるほど離れていこうと思ってしまい、リーゼリットはそんな兄想いなギルベルトを見れば見るほど支えたくなるという、決して交わることのない関係にすごいもどかしさを感じました。

続きが気になるようで、この先の展開が辛いものになりそうで見るのが怖いです。でも絶対読みます!

1巻レビューについて

3巻レビューについて

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【目指すはナイチンゲール!】悪役令嬢は夜告鳥をめざす 1巻【転生系漫画】


今回紹介するのは「悪役令嬢は夜告鳥をめざす」です。

都内で一人暮らしのアラサー喪女が「転生先でも医師になってみせますわ」というネット小説の世界へ転生します。

転生したキャラクターは主人公で悪役令嬢の「リーゼリット・フォン・ロータス」でした。(ロータス家の三女、14歳)

リーゼリットは最初、どの小説の世界に転生したかが分からず、前世で喪女を貫いてしまったため、自由に大恋愛ができるモブキャラであることを望みます。

リーゼリットはお付きのナキアと護衛のカイルと共に数日後のお茶会に着るドレスの微調整をしに王都の別邸へ向かう途中で、事故に遭った少年を助けます。

リーゼリットは前世で看護師をしており、博士課程を経て看護大で教職についていました。その為、その知識を使って少年を助けることができたのでした。

助けた少年の弟に礼がしたいから名を教えてくれと言われますが、社交界で出くわすと嫌だったため、名乗らずにその場を去りました。

リーゼリットはこの世界の情報集めの為王立図書館に向かいました。そこで自国医療者の第一人者「ボリス・ツー・ヘネシー」に出会い、薬と医学の先進国や現在の医療を知るための書物を教えてもらいます。

参加予定だったお茶会が中止になり、王家主催のお茶会から招待状が届きます。

そこでゲーム版のヒロイン「エレノア・ツー・マクラーレン」、そして第一王子である「ファルス」と第二王子である「ギルベルト」を見たことで、この世界が「転生先でも医師になって見せますわ」の世界であることに気が付きます。

リーゼリットが事故に遭ったのを助けた少年はファルスだったのでした。

ゲームでは嫉妬にかられヒロインが開発した新薬を盗み、隣国に売りつけようとし、「弾劾されて磔刑行き」か、「隣国に裏切られて殺される」かの未来しかありませんでした。

一方で原作小説のリーゼリットは攻略キャラのギルベルトをゲットし幸せな余生を送っていました。しかし、それは小説のリーゼリットの前世が医師だったからでした。

亡くなるはずだったファルスを救ったことで物語の前提が変わってしまったので、これから先に起こることが何一つわからなくなり、詰みの状況になってしまいました。

このお茶会ではリーゼリットのような金髪翠眼の少女だけを集めており、その目的がファルスを救った自分(リーゼリットを探すことだと気づきます。

王子たちに見つかってしまったら、ろくな未来にならないと思ったリーゼリットは、ばれないように挨拶を済ませました。

その後、エレノアが王子たちに挨拶をするのですが、偶然王子がお礼に渡した髪飾りと似たものをつけていることから、リーゼリットの代わりに探していた令嬢だと思われたのでした。

リーゼリットは悪役令嬢からヒロインの親友へ華麗なジョブチェンジをができたと思い喜びましたが、第二王子のギルベルトには見破られてしまい、婚約を言い渡されます。

リーゼリットはこれから先起こる未来で助けられる命を救う夢をかなえるため、そしてこの世界のナイチンゲールを目指すために、婚約を受けるのでした。

その後、統計学を学ぶために教師を呼んだら、攻略キャラである「レスター・フォン・ローバー」に結婚してくれと言われたりしますが、最終的にはギルベルトの未来を救うと決心したのでした。

良かった点

①リーゼリットの夢が大きなものである

悪役令嬢として破滅しないようにとか、自分の推しキャラと恋愛したいとかではなく、この世界の人々を救いたいという夢は、悪役令嬢でありながら主人公でもあるというポジションだからこそ目指せるものなのかなと思いました。

大きな夢なだけに漫画の内容も濃い内容になりそうなのが良い点だと思いました。一般的な女の子の夢とは違うという点も良いと思います。

②ギルベルトがこんな序盤で既に可愛い

お互いの利害の一致の為に婚約すると言っていた割には、どうみてもリーゼリットのことを好きなのが読者にはわかるのが読んでいてにやにやしちゃいました。我々男性読者にとって、悪役令嬢だけでなくその相手にも魅力を感じないとなかなか読む気にはなれないので、そういった点でこの漫画は非常に良いところを言っていると思います。

気になる点

①攻略キャラを落とすスピードが早すぎる

みんなあっという間にリーゼリットを好きになってしまうので、そこの過程はもう少し有ってもいいんじゃないかなと思いました。

②内容が少し複雑

悪役令嬢の主人公、ゲーム版のヒロイン、統計学に関してなど、頭を空っぽにして読むには少し複雑な内容かなと感じたので、気軽に読みたい人には向かないかもしれないと思いました。

2巻レビューについて