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元、落ちこぼれ公爵令嬢です。 4巻 感想

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「元、落ちこぼれ公爵令嬢です。」の4巻の感想です。

シャーロットヴィークを婚約者から奪い取ろうとノストン国王とベンジャミンに魔法をかけていました。

アスベルトシャーロットヴィーククレアが対面した時、またもやシャーロットクレアに虐げられたと言います。

それをアスベルトは「不敬だぞ」と諫め、クレアへの今までの行いを謝罪します。

シャーロットは黒の吹き出しでめちゃくちゃどす黒いことを言っていましたし、クレアを糸ましく思っているのは変わらないようですね…。アスベルトは完全に魔法が切れていたようで、クレアに謝罪していましたが、謝罪だけだと考えるとアスベルトは特別良いモラルを持つ王子ではないですね。

ノストン国王ベンジャミンヴィーククレアの結婚は認められないと言いましたが、「両国の友好関係を築くことが大事」とクレアに言われると、二人は言い返すことができなくなり、結婚を阻止することを諦めます。

簡単に国王たちが引いたことを見ると、シャーロットの魔法による干渉は消えてきているのでしょうか。シャーロット自身も驚いていましたね。

上手くいかなくなったシャーロットは癇癪を起こし、白の魔力を発動させヴィークに直撃させました。

加護のかかってなかったヴィークとそれをとっさに守ろうと魔法を使ったリュイも魔力切れによって倒れてしまいました。

二人はこのまま目覚めない可能性があると言われました。

とうとうシャーロットクレアを魔法によって危害を加えようとしましたね。それを守ろうとするヴィーク、さらに守ろうとするリュイ。この3人は本当に良い関係だったんだなと思いますね。

ヴィークシャーロットによって危害を加えられたことによって、パフィート国はノストン国への報復をしに戦争を始めます。

クレアはこの世界が乙女ゲームの世界だと気づき、自分の魔力を使い果たせば「みなみ」の部屋に行けると思い、世界全体に魔力が切れるまで祝福をかけました。

魔力が尽きた時に感じた違和感…。これは一体次の世界にどういう影響を及ぼすのでしょうか。

みなみの部屋に戻ったクレアは、15歳の洗礼前のプレイデータからやり直すことにして、やり直した先で「シャーロットの性格が歪まないようにすること」と「クレアが王立貴族学院を追放されイーアスでヴィーク達と再会すること」を目的にしました。

ここまでシャーロットにめちゃくちゃにされて、シャーロットの性格を矯正するとかじゃなくて歪むことを阻止すると考えるのはお人好しな感じが出ていますね。あそこまで醜く歪んでいたら、いずれはどう転んでも歪みそうだと考えそうですが。

15歳の洗礼前に戻ってきたクレアは、父の書斎に行き、母の手紙を回収してから、前世通りノストン国で洗礼を受けることにしました。

洗礼式の道中、兄のオスカーから1周目には無かったリンデル島の聖泉が埋め立てられると聞きます。

おそらくディオンも前回の記憶を持っているという事ですかね?「今回は上手くやる」と言っていましたが、前回は何を失敗したのでしょうか。ただの噛ませかと思ったら、意外と重要キャラみたいですね!

洗礼式で淡いピンクの魔力を発現したクレアは、この時点で婚約者交代の準備が行われていたことに気が付きます。

クレアは祝いの夜会でアスベルトにはシャーロットがお似合いだと言いました。

その後ベンジャミンからパフィートの王立学校への留学を命じられます。その理由はシャーロットが好奇の目に晒されるのが耐えられないこと、シャーロットクレアを離したいからでした。

ベンジャミンシャーロットの魔法をかけられる前から、クレアのことをあまり大切に思ってなかったようですね。残念すぎる父親だ…。

クレアは自分でシャーロットを更生させようとしていたのですが、それができなくなったのでアスベルトに、シャーロットには聖女「アン」を教育係にするよう頼んだのでした。

パフィートに向かう途中に宿泊地がリンデル島になったので周りにばれないように聖泉に行き、洗礼を済ませるのでした。

そしてそこでヴィーク達と出会うのでした。

上手く洗礼を受けることに成功したクレアディオンの失敗はクレアの魔力によるものだと考えていたから、聖泉を埋めようとしていたと思うのですが、このままいくとディオンの計画はまた失敗するのですかね?

3巻の感想について

5巻の感想について

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元、落ちこぼれ公爵令嬢です。 3巻 感想

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「元、落ちこぼれ公爵令嬢です。」の3巻の感想です。

夜会に参加したクレアイザベラでしたが、周りの人々はドレスを着た妃教育を受けたクレアを見て、身分の高い令嬢だと勘違いしヴィークへの道を開けられました。

ヴィーククレアの名を呼び、国王の前に連れていって挨拶をしに行きました。

ヴィーククレアの名を呼んだ時、もちろん本意として二人が結ばれてほしいと思っているのでおかしなことではないのですが、まるで従者のように静かに立っていたイザベラはもう立派な淑女でしたね。

ヴィークが他の令嬢に挨拶に回っている間に、「ディアナ・ミード」「ディオン・ミード」というミード伯爵家の跡取り双子が接触してきました。

彼らは何故かクレアの母が早くに亡くなっていたことを知っていたのでした。

黒髪猫目の物凄く怪しい双子が出てきました。素直に考えるならリンデル国の襲撃に助力した家はミード伯爵家と思いますよね。流石にミスリードを誘っているのでしょうか…。

ヴィークとダンスをして別れた後、クレアヴィークに貰った懐中時計を落としたことに気が付きます。

ヴィークが懐中時計を拾ったようでクレアのもとに持ってきました。クレアは懐中時計を返してほしいと言います。

ヴィークは返してほしい理由が知りたいと聞き、クレアヴィークの側に居たいが身分が足りないので、せめて懐中時計だけは側に置きたいと言いました。

ヴィークは今ある問題は俺の力で黙らせるから妃になってほしいと言い、クレアは、はいと答えるのでした。

このシーンは私の語彙力では表せないので、是非実際に読んでいただきたいです!この漫画を読んでいて、二人のすれ違いがなくなる一番大切なところですので感動的でした!

その後リュイミード伯爵家について聞いてみると、ディオンには「触れた相手の魔力に自分の魔力を混ぜ、真価を発揮できなくしてしまう」特殊な魔法を持っていると聞きます。

ヴィーク達はクレアに強力な加護をかけておくことにしました。

王立学校にディオンが転校してきて、クレアが一人になったところを狙われましたが、ディオンの魔法「魔力共有」は魔力の量が同程度でなくてはならず、規格外の魔力を持つクレアは逆にディオンの魔法を跳ね返して、吹き飛ばしてしまうのでした。

念入りに加護をかけたり、リディアクレアと一緒に居てもらったりしていたので、相当危ないのかと思っていましたが、まさかディオンが危険だったとはちょっと拍子抜けでしたね。気配を消す魔法みたいなのも持っていそうでしたし、かなりの強引さも持ち合わせていたので誘拐くらいの危険はあると考えていましたが…。

来月の王立学校長期休暇期間にノストン国を公式訪問することになりました。

パフィート国にとってノストン国は大切な隣国であり、その名門公爵家の娘であり、第一王子の元婚約者のクレアを妃にするためには、断りを入れておく必要があるためでした。

ヴィーククレアが傷つくのが嫌で連れていかないと決めていましたが、クレアはもう逃げないし、おそらく国王にも連れていくよう言われていることが分かっていたので、自分の意思でついていくことにしました。

ちゃんとクレアを妻に迎えると決まった後でも、お互いのことを想い合う関係が変わってなくて良いと思いました。パフィート国王も認めているし、もう準備は完璧ですね!

一方シャーロットの方は周りの人にかけていた魔法が解けかけ、さらにマルティーノの1代前の女傑であり、白の魔力を持ち教会で聖女を務めている「アン」がマルティーノ家に来ました。

アンは何らかの魔法を使い、クレアシャーロットの兄であるオスカーと父のベンジャミンに違和感を抱かせました。

今度はヴィークに狙いを定めたシャーロット。実は転生していましたって言われてもおかしくないくらいずけずけと動きますね。アンサロモンなどシャーロットの影響を受けていない人たちが少しづつ動き出していますね。今後どうなっていくのでしょうか。

その後、ヴィークはノストン国王とアスベルトと大臣達、そしてベンジャミンに「我が婚約者の名はクレアといいます」と宣言したのでした。

こちらの夜会ではおそらくクレアシャーロットが対面しますが、シャーロットが何か仕掛けてくるのでしょうか。今、ヴィークに加護がかかっていないとするとシャーロットの魔法が効いてしまうのでは…と心配です。

2巻の感想について

4巻の感想について

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元、落ちこぼれ公爵令嬢です。 2巻 感想

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「元、落ちこぼれ公爵令嬢です。」の2巻の感想です。

王立学校に通うことになったクレア

まずはクラス分けのテストが行われました。

テストが終わると、どの派閥にも属していない独自の地位を確立している令嬢「リディア・キャレール」に出会います。

リディアとランチをとりにカフェテリアに向かうと、そこには国王の姪で公爵家の末娘「ニコラ」が集団の中で騒ぎ立てているところに出くわします。

どうやらニコラは庭園でランチをとれないことに怒っているらしく、くだらない理由だと思ったクレアは思わず声を漏らしてしまいます。

ニコラは声をあげたのは誰だと言い、仕方なくクレアは名乗り出ます。

そこへヴィークが現れ「クレアは私の大切な友人だ」と守ってくれましたが、それにより王子の大切な友人と周りに知れ渡ってしまい、平穏な学園生活が終了してしまうのでした。

リディアニコラ、正反対な性格の2人に出会いましたが、今後の関係はどうなるのでしょうか。リディアヴィークに特別な感情は抱いていないようなので良い関係を築けそうですが、ニコラとは一悶着あるかもしれませんね。もっともニコラクレアに突っ掛かると言う形でしょうけど。

ヴィークの友人と知れ渡ったことにより、学園だけでなく私生活にも影響がありそうですがどうなっていくのでしょうか?

レーヌ家に戻ると、そこには教え子となる娘のイザベラが戻ってきていたので、家庭教師を始めることにしました。

わがままお嬢様枠にはニコラが来たので、イザベラは優しそうないい子枠になりましたね。今後イザベラとは何かイベントが起きるのでしょうか。あまり問題が発生する二人には思えないので少し気になりますね。

パフィートに来て1か月ほど経ち、無事に王立学校でもヴィークリディアと同じクラスに合格でき、学力と魔法の腕も上達していました。

その間、毎日のようにクレアの部屋にヴィークが来て数分間喋るというのを繰り返していました。

ヴィークも通い妻のように毎日訪れてあんなに至近距離で話してみたのに、クレアには特別な好意だと分かって貰えてないのが悲しいですね。もちろん好意は伝わっているのですが、立場上ありえないと考えているクレアにどう接近していくのか楽しみです。

クレアヴィークに頼んで、個人レッスンで聞いた王宮にある特別図書館でリンデル国に関する機密資料を見せてもらいました。

それによるとクレアの母はリンデル国の王女だという可能性が高いことが分かりました。

クレアの母を救出したのはキャレール侯爵家とありましたが、これはリディアの家ですね。二人が出会ったのは偶然ではないのかもしれませんね。もう一つの襲撃に加わった家は判明していないようですがどこなのでしょうか。おそらく今一番脅威なのはそこですよね。

クレアヴィークリュイ達と酒を飲んで、酔ったクレアは自分がマルティーノ家だという事、王立貴族学院で妹に取られた婚約者がノストン国の第一王子アスベルトだという事を話しました。

婚約者を妹に取られたことまで話したのですね。これでもう全てヴィーク達に話したことになりますが、身分も十分な出自と判明した今、ヴィークの悩みは解決しましたね。

クレアリディアは魔力の歪みによる違和感を感じ始めます。クレアヴィークと護衛のキース達と王宮に向かいました。

違和感の原因は王都にくる史上最悪規模の魔力竜巻でした。

数十年前、クレアの祖母「フローレンス」が同規模の魔力竜巻を消した可能性から、自分も竜巻を無効化できるかもしれないと進言します。

クレアの幼少時の記憶はいつ頃のだったのでしょうか。母が生きていたころのことだと考えるともう少しクレア自身のことについて分かりそうなものですが…。

クレアは魔力が尽き、意識がみなみ璃子との場面へ変わり、自分がアスベルトルートの未来へ入り込んでいることを把握しました。

ゲームのセーブデータがどうやら大切なようですが、クレアの世界にどう影響してくるのでしょうか。この先の問題に関するヒントになり得るという事でしょうか。

無事に竜巻を無効化したクレアは魔力を使い切ったことにより3日間眠り続けていました。

国の危機を救ったクレアは国王と面会することになりました。

ヴィーククレアクレアの母のように暗殺されないよう爵位を与えて護衛をつけられるように進言すると言います。

しかし、クレアは国王に褒章はいらないと言うのでした。

クレアが国王に気に入られ、夜会の招待客にも認められるという、実質的にはヴィークへの褒章になりましたね。

来月に王宮でヴィークの妃探しの夜会が開かれるとリディアから聞きます。

ヴィーククレアを招待したいと思いましたが、権力の争いなどを嫌がるクレアを妃にしてまで側に置くかどうかを迷うのでした。

ヴィークリュイに頼んでクレアと街に出かけることにしました。

その終わり際、クレアが平穏な生活を望んでいると思ったヴィークは招待状を渡すことをやめました。

このもどかしい関係性エモいですね。こういうすれ違いで歯がゆい関係を楽しむのが良いんですよね。ヴィーククレアの意思を尊重しているところが感じられて良いシーンだと思いました。

イザベラクレアヴィークが夜に会っているのを知っていたので、その関係性に憧れ、二人に結ばれてほしいと思ったイザベラクレアに一緒に夜会に来てほしいと頼みます。

クレアはそれを了承してイザベラと一緒に夜会へ向かいました。

イザベラは二人が結ばれてほしいという思いを持ってクレアに夜会に来てほしいと言いましたが、クレアはもうヴィークの側に居られないと考えていたので、誰かがアクションを起こさないと進まなそうですね。続きが楽しみです!

1巻レビューについて

3巻の感想について

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元、落ちこぼれ公爵令嬢です。 1巻 レビュー


今回紹介するのは「元、落ちこぼれ公爵令嬢です。」です。

普通の女性である「みなみ」は、「成り上がり♡ETERNAL LOVE」の主人公のライバルキャラである「クレア・マルティーノ」になっていました。

クレアはマルティーノ公爵家の長女として生まれ、ノストン国の第一王子「アスベルト・ルチア・ノッティダム」と結婚することが決まっていました。

クレアには父親「ベンジャミン」の愛妾の子で、腹違いの妹「シャーロット」がおり、腹違いとはいえクレアにとってはシャーロットは大切な妹でした。

ノストン国では15歳を迎えると精霊と契約し魔法が使えるようになるのですが、その魔力は洗礼を受けることで初めて表に出ます。

クレアも、魔力を母親の出生地が属するとされるノストン国の教会にある洗礼の泉で洗礼式が行われたのですが、魔力の強さを表す色はマルティーノ家の子女の記録にない弱い魔力の色「淡いピンク」でありました。

魔力の色は、銀→白→青→淡い青→淡いピンク→赤→オレンジ→黄色の順で強いとされるのですが、シャーロットはパフィート国の教会で洗礼を受けると「白」の魔力が発言しました。

それから二人の立場は完全に入れ替わってしまい、アスベルトの隣にはクレアでなくシャーロットが居ることが増えました。

シャーロットも最初はクレアに悪いと言っていましたが、2か月後には自然とアスベルトの隣に収まっていました。

さらに、シャーロットは周囲の人に『小さい頃からクレアに虐げられてきた』と言い触らしており、クレアを陥れていました。

クレアは身の安全の為に家を出ていき、生まれ変わって違う自分として生きるためにノストン国の修道院を目指します。

しかし、従者の馬車係にそのことを伝えると公爵家に動向がバレて迫害されかねないので、どうするかと困っていると謎の青年「ヴィーク」が話を合わせてくれて助けてくれました。

ヴィークとその仲間たちは大国パフィートの人間で、修道院のある北の地は不作が続いており治安が悪いことを教えてくれました。

クレアヴィーク達に誘われ、一緒にパフィートへ向かうことにしたのでした。

その道中で、洗礼式でクレアの魔力が低いと判定された理由、ヴィークの正体が判明します。

クレアはパフィートで仕事をしながら、とある人物の計らいで王立学園に通うことになり、新しい生活が始まるのでした。

①引き込まれるストーリー

これは言い表すのが難しいのですが、良い意味で話に終わりがなく、次々と新しい展開が待ち受けているので、気が付いたら読み終わっていたというくらい夢中になって読めました。

②逆転する時が楽しみ

ゲームの主人公であるシャーロットがゲスすぎて、シャーロットの嘘が周りにバレて堕ちていくのが遠慮なく楽しみに待てます。

クレアアスベルトに未練がなく、新しい場所で幸せに暮らそうと前向きに過ごしている点が、読んでいる方も前向きに楽しみながら読めて良かったです。

あまり復讐を考えながら暗い人生を送っているとシャーロットに振り回され続けられてるみたいでスッキリしないですからね。

①読んでいて不自然に感じる箇所がある

漫画にリアリティを求めすぎるのはナンセンスなのですが、ヴィークがたまたま現れて助けてくれたことや、顔なじみの馬車係二人が令嬢の証である長い髪を無造作に切ったことに触れないことなどが少し気になりました。

2巻感想について

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無能才女は悪女になりたい 1巻 レビュー


今回紹介するのは「無能才女は悪女になりたい」です。

アリンガム伯爵家の長子である「エイヴリル・アリンガム」は、社交界で「悪女」と呼ばれている義妹のコリンナの代わりに、辺境の地に住む好色家の老いぼれ公爵と噂のランチェスター家の当主に嫁ぐことになりました。

何故、そんなことになったかと言うとコリンナは「仮面舞踏会」で出会った侯爵家の令息と懇意になり一夜を過ごしたのですが、その令息の婚約者はアリンガム伯爵家が融資を受けている大富豪の令嬢でした。

案の定、「今すぐ借金を全額揃えて返せ」と言われ、困ったエイヴリルの実父のアリンガム伯爵と義母、義妹のコリンナは借金のかたにエイヴリルをランチェスター家に差し出したというわけでした。

さらにコリンナは仮面舞踏会でエイヴリルの名前を騙っており、身代わりだけでなく「悪女」のレッテルも貼られてしまいました。

エイヴリルは、祖母譲りの優秀な能力の持ち主でしたが、その祖母は義母と義妹が家に入ることを拒んでいたので、エイヴリルも家族から疎まれてしまいました。

実際にランチェスター家に到着してみると、そこに居たのは老いぼれ公爵ではなく、若い青年の「ディラン・ランチェスター」公爵でした。

ディランは面倒な縁談に煩わせられないように、わざと前侯爵の噂を流していたのでした。

エイヴリルディランに、3年後に傷物として放り出される屈辱的な内容である形だけの夫婦になるという契約結婚を言い出されます。

しかし、今まであまりにも不当な扱いを受けてきたエイヴリルにとっては、実質3年後に自由とお金の両方を貰えるというトップクラスの良条件であったため、喜んでそれを承諾します。

エイヴリルアリンガム伯爵家に戻されないように、残してきた使用人たちのことを何とかするために、ディランが自分を悪女でないと見破り、契約を無効にされないために、「立派な悪女として、契約を完璧に履行する」ことにしました。

エイヴリルは本性がばれないように頑張って「悪女」を演じますが、所々の素行からすぐに天然で礼儀正しく穏やかな性格の持ち主で「悪女」ではないと見破られ、ディランやその従者たちのエイヴリルに対しての態度が優しいものになっていき…?

良かった点

①必死に悪女になり切ろうとするエイヴリルが可愛い

悪女」になろうとすればするほど、逆に意味で墓穴を掘ってしまうエイヴリルを見るのがとても楽しかったです。ところどころぷるぷる震える小動物みたいに表情が変わるのも面白い点でした。

しかしそれだけでなく、ちゃんと芯のある人物で考えるべきところは持ち前の努力と才能で堂々と決めるというのがギャップになっていてそこも魅力の一つだなと思いました。

②比較的ほのぼのした気持ちで読める

最初に読む前は、エイヴリルランチェスター家でも可愛そうな不遇な扱いを受け続けるのかなと思いましたが、ディラン達が良く見ており、エイヴリルが不当な扱いを受けないか守りに来ていたりするなど、読んでいて嫌な気持ちになるシーンが少なく、楽しくほのぼのした気持ちで読めました。

気になる点

①今後の展開がどうなるか

エイヴリルアリンガム伯爵家で不当の扱いを受けすぎたため、この先ランチェスター家ディランの元に居れば、過去より厳しい状況に陥ることがないのではないのでしょうか。そうするとこの後の展開が広がらないのでは?と思いました。

2巻レビューについて