ネタバレ注意
「悪役令嬢の執事様 破滅フラグは俺が潰させていただきます」の2巻レビューです。
前回、闇ギルドから追われていたエマを救出(解放)しましたが、本来の所有権は闇ギルドにあり、その筋を通すために闇ギルドのマスター「ノーネーム」と接触します。闇ギルドとの取引は成功し、エマの所有権と闇ギルドとのコネクションが手に入ったのでした。
闇ギルドは結構重要になってきそうですね。原作で処刑エンドの決定打になった原因というだけあって、影身者を使って来たり、こちらの意図を読み取ってきたりとただの無法集団ではなく有能そうです。生い立ちから貴族を敵視する義賊ですが、敵対は結構安全に回避できそうなのは安心ですね。
新入生代表挨拶が終わり、各々のクラスへ向かうのですが、シリルは使用人Aクラスへ配属されることになりました。そこで、クラスメイトの「ルーク」と「クロエ」と知り合い、教師かつ攻略対象である「トリスタン」と顔を合わせました。
トリスタンは結構な年齢のように見えましたが、攻略対象なのですね…。おそらくシリル達は12歳前後だと思うので、そう考えると25歳後半くらいなんでしょうか?私と同じくらいと考えると、すこし気分が暗くなりました笑。
使用人Aクラスは1か月後に行われる新入生歓迎パーティの設営を任されるのですが、主席であったシリルは、トリスタンからメイン会場のグループのリーダーに任命されます。シリルをリーダーとして認めていない派閥は、中庭会場を担当することになったみたいです。
前回、専属執事の座を奪還すると言ってきたライモンドは、流石に言うだけあってAクラスでしたね。ライモンド含め、シリルがリーダーと認めない人が3分の2もいたのは驚きでした。仮にも教師から推薦された人物なのに、なんでこんなに嫌われているんだろうと思いました。使用人Aクラスは特にプライドが高そうだからなのでしょうか。
その後シリルは、ソフィアが開くお茶会に同行します。ソフィアは学園内に2分する、貴族中心の選民派と庶民派に取り込まれる前に、自身の派閥を作ることにしました。理想は庶民派の味方であると庶民派の核「リベルト」に伝えて、表面上は中立を取ることです。リベルトと自然に接触するため、新入生歓迎パーティに向かうのでした。
ソフィアもなかなか、大人顔負けの胆力と頭脳を身に着けていますね。それを披露したのは今回が初めてではないでしょうか。しかし、今回は相手が子供だったからかもしれないので、これから大人を相手にどう駆け引きしていくのか楽しみです。
新入生歓迎パーティでは、ソフィアはシリルとダンスを踊りたいところを、庶民派の核リベルトや王族であるアルフォースにダンスを誘われ、シリルはアリシアにダンスを申し込まれるという、非常に複雑な展開になってしまいました。
リベルトもアルフォースもアリシアも、なんというか一直線ですね。リベルトはまだ気を計らったのかもしれませんが、ソフィアとシリルを見かけるなり、相手がだれかと会話してようとかまわずダンスに誘うそのスタンスは、貴族特有のものなんでしょうか。子どもだからっていうのもありそうですね。なんにしても、マナーや気遣いをまったく気づかれずに押し通される二人を見ていて、少しかわいそうだなと思いました笑。大人びている二人はこれからの学園生活も大変でしょうね…。
結果は、ソフィアは選民派に寄り添ったという形になってしまいました。その誤解を解くため、リベルトに接触する手を考えるというところで終わりです。