ネタバレ注意
「宝石商のメイド」の3巻の感想です。
アルフレッドの友人「レオン・ヴァーハルト」が店に訪ねてきました。
レオンはエリヤにインタビューをしようとしますが、「恥ずかしいから」という理由で断られてしまいましたね。
有名になりたいという欲がないのもあるでしょうが、恥ずかしがり屋さんなところも可愛いですね。
レオンは父親の不正を告発したとありましたが、筋金入りの正直者ですね。家族関係にもよりますが、自分の家族を売るなんて相当な覚悟がないと出来ないと思いますよね。
エリヤが一番望んでいるものは、穏やかな当たり前の日常だと言っていました。エリヤは人混みなどが苦手だとありましたし、静かに暮らしたいという思いがあるのかもしれませんね。
熟練の研磨士が歳による引退をしてしまい、新しい研磨士を探していた時に、エリヤは紅茶店で名匠ファベルの工房に務めていた宝石研磨士「ヨハン・シュミット」と出会いました。
レオンやヨハンがエリヤのことを知っていたので、もうかなり有名になってしまったことが窺えますね。
宝石はもう見たくないと言うヨハンに対して、紅茶好きという共通点を利用して話し合いつづけます。エリヤは人と話すのが好きなのでしょうか、インドア派だったり恥ずかしがり屋だったりと、あまり人と接するのが好きそうじゃないイメージがあるのですが。
エリヤは昔、誰かに宝石について教えられたような描写がありましたね。果たしてあのおじいさんは何者なのでしょうか…。
「人が人である限り、美しいものを求める心は永遠に消えないのだと」とエリヤは言っていました。これはエリヤが幼い頃苦労した時に感じていたことなのでしょうか。
国際ジュエリー協会会長の「ジェームズ・ヴァレンタイン」主催の宝石業界における大規模な夜会に招待されたエリヤ。
アルフレッドが会長にお世話になっているということを聞いて、出席することにしたエリヤでしたが、アルフレッドの役に立ちたいという想いが一番強いのでしょうか。
夜会でラヴェンデルを見つけた時、手を振り返したいと思っているエリヤが可愛かったですね。想像でしたが笑顔のエリヤを見れてラッキーですね笑。
無事に会長の余興を乗り越えることが出来たエリヤでしたが、学び舎で子どもたちに鉱物のことを教える時も緊張していたので、今回もめちゃくちゃ緊張していたと思いますが、難問を解いたのはすごい胆力ですよね。
ラヴェンデルだけでなく、1巻で登場した舞台女優のサラや、エリヤが匿名で届けたガーナイトの持ち主のラウラなど、ジュエリー協会の会長主催の夜会だけあって有名人が揃ってますね。
人工宝石は確かに偽物だというイメージが強いですが、財産として持つものならまだしも、装飾品として身につけるなら天然でも人工でも綺麗であれば、私は気にしません笑。
アルフレッドは近くで鑑定していないのに人工ダイヤだと気づいたみたいですが、この二人の鑑定士としての力量は最上級のものなんですね。
国中の新聞社にエリヤの腕が知れ渡ってしまいましたが、エリヤは今後穏やかな日常を送ることが出来るのでしょうか…。