ネタバレ注意
「死に戻りの幸薄令嬢、今世では最恐ラスボスお義兄様に溺愛されてます」の7巻の感想です。
オルタンシアは社交界を通じて、おっとりした性格のエミリー子爵令嬢と、流行に敏感なジャネット伯爵令嬢という、気を許せる友人ができたのでした。
ジャネットが王家主催の仮面舞踏会に行きたいと言います。社交界で「流行に疎い」というレッテルを張られないようにするため、オルタンシア達は参加することにしました。
オルタンシアが仮面舞踏会に参加することをジェラールがどう思うか気にしているのに気づいて、ジェラールに実際に聞いた父の有能さに感心しました。人心掌握術に長けているのは分かっていましたが、家庭を円満にするためにも使えるのは親ですね!
ジェラールがオルタンシアに、精霊をもっと活用しろという話をしながら、オルタンシアを撫でていたシーンがにやけポイントでした!
舞踏会では、ジャネットはすぐに流行りの帽子のことを聞きに行き、エミリーは男性に声をかけられて良い雰囲気になっていました。
オルタンシアは、同じ年くらいの青年にダンスに誘われます。ダンスが終わると、少し話をするだけだからと言われて連れ出されます。
その青年の正体はヴィクトルでした。オルタンシアは逃げようとしましたが、2度目の人生でもヴィクトルを避けるという決断に疑問を感じ、ヴィクトルに向き合うことにしました。
ヴィクトルから、魔人崇拝教団が最近再び活動を始めたという話を聞きました。オルタンシアは兄や平和を守るためにも、より頑張ることを決意しました。
ヴィクトルには、自分が元平民であることと、一度魔人崇拝教団に攫われたからという理由で避けていたとオルタンシアは理由を話しましたが、それだけでは納得しないような気がしますよね。多分ですが自分は気にしないから、とヴィクトルは受け入れる気満々っぽいですよね。
結局ヴィクトルはオルタンシアのことが好きだと思うんですが、オルタンシアに友達だと思っていると言ったということは、諦めたのでしょうか。
仮面舞踏会にはジェラールも参加しており、リュシアンから「ヴィクトルが正体を隠してオルタンシアに近づく」という情報を聞いていたので、二人が話している時、オルタンシアに何かあれば助けに入るつもりでした。
しかし、オルタンシアは自分の力でその場を切り抜けたので、ジェラールはその成長を喜ばしく思うも、いつまでも頼られたいという独占欲が渦巻いていました。
オルタンシアの平穏な生活を守れればそれでいいと思っていたのに、邪魔ばかりはいるのが何もかも腹立たしいと思うようになりました。
リュシアンは何故「ヴィクトルが正体を隠してオルタンシアに近づく」ことが分かっていたのでしょうか。特別な加護があるのなら、それがジェラールがリュシアンをそばに置いている理由でしょうか。
リュシアンはやはり黒なのでしょうか。しかし、どのみちジェラールは成長していくオルタンシアを見て、独占欲が湧いていくのは変わらないと思うので、問題は悪夢のほうにある気がしますね。
オルタンシアはリュシアンにジェラールの居場所を聞いて、会いに行きますが、ジェラールはまだ悪夢を見続けており、オルタンシアは、苦しんでいるジェラールの力になりたいというのですが、ジェラールに「必要ない」「無防備でうろつかれても迷惑だ」「何もするな」と突き放され、オルタンシアは泣きながらその場を去るのでした。
リュシアンはジェラールが悪夢を見ているのが分かっていたから、オルタンシアが会いに行くように誘導したのでしょうか。
一度目の人生と同じような展開になってしまいましたね。おそらくどちらもジェラールはオルタンシアのことを想っていたのだと思いますが、2度目の人生ではオルタンシアが今後どうするかが大きく未来に影響しそうですね。